2025年6月26日木曜日

展示会終了

  今日はNIMS並木地区で展示会でした。無事終了。

 幹事やってたせいか、というより、むしろ幹事のくせに何やってんだって幹事じゃなくて感じですが、写真撮りそこなって準備段階のしかなかったりしてます。

 来場者は感染症騒ぎ以降からの中ではかなり多かった印象だったのにもったいねえことに。

 



 でまあ無事終了しました。来場、ご協力いただいたNIMS職員の皆さん、MOT'Sメンバーの皆さん、とくにメイン幹事のI君、ありがとうございます。今回オジサンは楽でした(じゃあ写真ぐらい取れよと)


 帰ってきた作業場の状況がこれ。夏場の窯屋はきつい!







2025年6月25日水曜日

高温多湿

 某調合的に小細工しまくった?ルツボ。出来てよかった。


 暑い時期は炉の最高温度キープの時間帯は夜中にしています。冬に寒い時期は真昼間に。こうやって体調や生活リズム無関係に焼成の時間帯を好きにできるのも電気炉のいいところです。

 とはいえ、やっぱ暑いわけですよ。そもそも暑いのに炉からの熱漏れ。さらに台風崩れの大雨小雨で湿度が高い。マジ男風呂状態、男風呂ってなんだか知りませんが…

 明日は展示会なので、今夜は結構仕事あります。
 窯詰めするまで男風呂で



 





2025年6月23日月曜日

マグネシアのちっこいるつぼ(蓋付きですよ)


 風邪っぽいせいか、人類に絶望のターンきました。




2025年6月16日月曜日

技術展示会のお知らせ

 六月の展示会は『NIMS』並木地区

「国立研究開発法人 物質・材料研究機構」という小難しそうな名前のめっちゃ立派な研究所です。





写真はって終わりにしようと思ったら横断幕に日付入ってないんでした。

6月26日 木曜日です。

職員の皆様、多数ご来場お願いします。

今回も俺が担当なんですが、メインは若手有望株で俺は副担だったので、かな~~~り楽こいちゃいました。世代交代は急務かもw


2025年6月11日水曜日

返り討ち

 アルミナの多孔質るつぼ。今変換したら多幸質って出たんですけど、何年うちのパソコンやってんだこいつは?



 さあ6月に入ってじめじめしてきましたよ、となるとシャシャリ出てくるのがアイツ。

 その姿、強靭な肉体、恐れを知らぬ勇敢さ、決して後ろへ下がらぬ精神力、すべての漢(オトコw)達があこがれつつも全然お近づきにはなりたくないアイツ。
 
 娘の部屋から悲鳴が!!
「デカいの出た、何とかしてよ!!」


 おっとり刀で駆け付けると…

 捕獲済みやんけ!!しかもペットボトルw
 こっから俺にどうしろと…

 決して後退しない精神力が仇になったようです。



2025年6月6日金曜日

カショウ「煆焼」だけど環境依存文字だったりするのでカ焼について、ほんのちょこっと

 まずは品物、マグネシのハースライナーです。ハースライナーって何かは過去記事のどっかで何か言ってるかも。要はルツボです、あるパターンの際にハースライナーと言います(言わなくてもいいかもしれない)


 

 読者の方から質問があって、煆焼についてだったわけです。タイトルにも書きましたが、煆焼の「煆」の字がここでしか滅多に見ない字なせいかPCだと環境依存文字ですね。実際書籍等でもカ(片仮名のカ)焼になってますね。「ねつ造」「範ちゅう」「経営破たん」的なかえって読みにくいダッサイ表現をちょいちょい見ますがそのパターン。

 まあ「カ焼」の場合は「ちからやき」的な見え方をするのでダサくは無いけどね。

 関係ないけど「一力(棋聖・名人・本因坊)」と「カー(ゴールデンステートのヘッドコーチ)」が一切紛らわしくないけどちょっと紛らわしいと思ってます。


 質問いただいた方にはケースに沿って知ってる範囲でお答えしたので、ここではざっとシンプルに。

 「煆焼」という用語そのものはおそらく「燃焼」に対するような言葉みたいですね。

 「燃焼」が、その物質自体の化学変化で熱量を発生しますが、「煆焼」は外部から熱を供給することによって化学変化を起こさしめる。ということですね。

 窯の中の話で言うと、燃焼してるのはガスとか油であって、皿とかお碗は煆焼されてる。という関係性ですね。これが用語自体の意味です。意外と新鮮。

 

 しかし、われわれヤキモノ屋にとっての煆焼はもうちょっと狭い感じの意味で使いますね。狭いというか、必要ならやる加工的な作業工程、場合によっては秘伝?的なこともあるかも。


 原料粉末に対して行う「下ごしらえ的な熱処理」のことを言う場合が多いと思います。


 ファインの現場だと、いろんな原料を比較的しょっちゅう煆焼するんですが、ここでは作陶趣味の皆さんの内「そこまでやるぜ!」的ハッスル勢に多少のアイデアになりそうなある程度具体的なプチ知識

 

 粘土鉱物編

・鋳込み泥漿が粘っこすぎる。すぐボトボトになりがち。乾燥収縮が不安定、デカすぎる。着肉時間が長すぎる。なんて場合、調合中の粘土鉱物の一部、あるいは全部を煆焼するとかなーり解消されます。

・轆轤、手びねり、しっぴき型打ち等の可塑性成型でも、乾燥中に底切れしたり、これまた粘っこすぎる、なんて場合も原料中の原因っぽい粘土鉱物を煆焼して解消します。

 要はコロイド部分が多かったりするんだと思いますが、煆焼することでフレッシュな状態(超こっち目線)に無理やりリセットするわけですな。

 これは煆焼粘土、煆焼カオリンと言って定番の技です。

 温度帯的には200℃~400℃ってぐらいじゃないでしょうか?(俺はそうです) 粉末を匣鉢詰めして焼成します。

 

 

 次、

・いつ買ったかわからないような古い原料は、材質によっては結構変質しちゃってる場合があります。多くは水分吸って水和かな?これも比較的低温で煆焼してリセットします。ゴミも燃やせます。


・炭酸〇〇を酸化物にします。ようは炭素分をCO2にして焼き飛ばしちゃうわけです。これはその材料を調べて分解する温度帯を確認しましょう

 と書いては見たけど一般陶磁器ではあんまり使わない技かも?


・細かすぎる原料を多少使いやすくする。多分二次粒子以降の団粒構造的な粒子が増えるんじゃないかな?これは結構使える技です。


簡単なのはこの辺ですね。参考になるとうれしいです。


比較的高等なテク(要はめんどくさい)として、焼成収縮率を調整できる場合がある、んですが、説明するのもめんどくさいのと、テニス(全仏準決勝アルカラズVSムゼッティ)がだいぶ盛り上がってきたので、この辺で終わり。

 

 要は、ヤキモノ屋にとって煆焼とは、原料のある種の不安定さを取り払ってフレッシュで必要分均一な状態にする「粋な技術」です。

 いらない粘土粉末があったら、一部を煆焼してみてください(とりあえず400℃!)。なんかヒントが見つかるかもよ!!

 







2025年6月3日火曜日

結構な不覚!

 アルミナるつぼ用の蓋です。実はこれはまだ生、未焼成。

バリ取り、傷取り等の仕上げを済ませて、焼成用の棚板(これもセッターってい言ったりしますね。セッター=匣鉢とは限らない)に並べます。


ところが・・・、100個注文だったので110個作ったつもりだったんですが、100個しかねえ!!

しかも・・・

 

一個孔開いてるわw

これは鋳込みあるあるの「流し込むときに空気の泡を巻き込んでそのまま残っちゃった件」です。

と、言うわけであわてて作り足し中。

まあ並べた分は焼成しました。(足りない分は作り足して今週末焼成)

納期には余裕で間に合うんですが、『つくばのハリー・ポッター(早いヤキモノ屋)』としてはちょっと残念w