2020年9月18日金曜日

るつぼの底 立ち上がりのR

 クリーム色だけれどあれとはちょっと違うカスタム材質のるつぼ 


底からの立ち上がりの部分のRが大きめ



 底の立ち上がり、いや?壁の立ち上がりの方が正確なのか?

 とにかくRがついています。理屈名目の上では構造上の強度を上げてるわけです。

 やっぱ出隅入隅は熱間で相当弱点になりますからね。

 ほかにも、各工程時にうっかり欠けにくいし、けっこういいことずくめ。



 大型になればなれるほど、肉厚が厚い場合、作ってる最中か、使ってる最中のどっちかでいやな目にあいやすくなりますな。で、大型であればあるほど悲劇さ加減もアップ。多分二乗に比例します。何の二乗か知らんけど 

 特に多孔質の場合、比較的肉厚大型になりますし、成形法上の都合もあって、少なくとも見込み側はRついてないとロクな目にあいません。俺もあなたも(笑

 

 この辺の小さいサイズはぶっちゃけ使ってみての不都合や壊れやすさってのはほぼほぼないに等しいみたいですが、特に指定がなければそれなりのRを付けるようにしています。大方の場合ここ(内も外も)がピン角でなきゃいけない理由もまあ見つからないんだけどね(笑

 

 で、なんでこのるつぼのRは大きめなのかってことですが、深遠な理由がある時もあるんですが、今回の場合、

 「単に、適寸の型がたまたまそうだっただけ」です

 

 どうでもいいけど今日から公開のクリストファー・ノーラン新作はどうなんだろう。来週観に行く予定。


 ノーランってものすごい高尚な監督ってイメージで語られがちに感じるけど、絵作りがものすごく立派でテンポも間もいいだけで、なんか結構俗っぽい話じゃね?ってこと多くないですか?

 大したことしてないって言ってるんじゃなくて、撮影のこだわりとか、テクニックとか、素人にわからないところもすごいらしいし、話のアイデアとかも面白くて確かに見入っちゃうよね。俺好きですよ。

 でもなんか「そんな御大層なモンでもねえだろこの話」ってどうしても感じちゃうんだよね。根は我々(なぜ俺、じゃないんだ?)ボンクラ向きのエンタメだと思うんだけどなあ。


 ご立派なこだわりラーメン屋を持ち上げるご立派な記事に似てないですか(笑

なんか腕組んでカッコつけた看板が店の前に立ってんのとか。

 別にラーメンやラーメン屋が悪いわけじゃないですよ(さしもぐさみたいになっちゃった)。研究して腕を磨いてってのは当然職人として見習いますし、ぐんぐん文化的に高級になるのもあるのかも。 

 でも、俺年に一回か二回しか食べないので(要は嫌い)ハッキリ言っちゃいますけど、

「俺の中でのラーメンの分際はそんな高尚なもんじゃねえわ!めんどくせええ」

 

 あとね、るるぶに載ってる地元の知ってる場所の写真、とか「おい!ずいぶんごりっぱだなあ」ってなるじゃん。あと庶民向けの服の店の広告とか「モデルさんが着るとババシャツでもかっこいいなあ」などなど。

 我々が見てるものはどこまでが真実なんでしょうか。

 とノーランぽい感じで締めときます(笑

 

 最後に改めていっときますけど、ヤキモノの話をしてるんじゃありませんからね(笑 





 



 

2020年9月15日火曜日

ジルコニアるつぼ

  ジルコニアるつぼです。

 これまた薄目っすね。何?薄いの来てる?




 
 なーんか面白いネタあった気がするんだけど、忘れちゃったぐらいなんでどうでもいい話だったんでしょうね。ヤキモノネタはあれでも一応思いついたことメモっておいて、それみて書いてるんですが、どうでもいいのはどうでもいいからね。
 カンボーチョーカンがソーリになるみたい~とかね。

 USオープンは大阪なおみの優勝、国枝の復活、上地はいつも通り(失礼)と嬉しい限り。男子シングルでは「ジョコがやってもーた」の瞬間コーヒーこぼしちゃいましたよ。
 ナダルもフェデラーも欠場でジョコ自滅となったあとのメンツが感慨深くててね~。
「準決勝で四人敗退」するんじゃないかとヒヤヒヤしてました。

 なかでも今まで一番惜しいところまで行ってたティームは念願かなってよかったなあ~。次は三大天そろい踏みのGSで勝て!
 




ツールもやってて観戦疲れがひどい(年か…)
今日はこの辺で!

 

 


2020年9月11日金曜日

箸置きが溜まってきた

 溜まってきたってなんだよ!溜まるもんなのか?って感じなんですが、そうなんです。

多孔質アルミナの鋳込みをするたびに余った分をちょこちょこ流して作ってたら溜まっちゃいましたよ。



 まだ釉はかかってません、素焼き?白焼き?焼き締め?状態

 こんな感じがもっともっとなんですが・・・


 この調合のアルミナの焼成温度は1480~1500℃です。つまり釉は改めて施したのち1230℃とかその辺で(つまり一般陶磁器の焼成のついでに)焼き直します。見かけ気孔率で20%もある多孔質なんで一緒の釉そのまま普通に浸せば乗るし、強度は問題ねえし、釉掛けなきゃ掛けないでそもそもそんなものだし、いろいろイミフで面白い。

 釉掛けして1500で焼いたらどうなっちゃうのかわかんないけどウマくないのは間違いないだろしね~。テストするのもいろいろゴミが出そうでもったいねえ話だ(いつかやると思うけど)

 この場合、1500℃で焼いたのが素焼きなんですよね!みたいに言われたことがあるんですが…どうなんですかね?こうなると言葉の意味はどうでもいいような(笑

 これってボーンチャイナやベリーク、あるいは楽焼、ペルシャ陶といったうちのある種のタイプの陶磁器の制作法みたいに本焼成後に釉焼成、という逆モーション?だよね。

 素地の分だけは先に焼いちゃう。調べりゃ結構あるみたいですね。締め焼きと釉焼の裏返し工程。

 主に素地の組成の都合でそうなるんだろけど、別に特殊でも気を衒ったんでもなくて、素材に合わせて作りやすいようにただ素直にやりゃあそうなるわけですね。

 なにも素地と釉が一緒に最高温を経験しなきゃいけない法もあるまいし。


 この場合もアルミナの緻密質でどうしてもやりたいってんなら、本焼きしちゃうと吸水率無くて釉掛けが面倒(ボーンチャイナやベリークみたいに磁器の場合はフリットをノリ混ぜて吹き付けたりするらしい、あくまでらしい、よく知らん)。

 とはいえ、釉焼=本焼きにするために1500℃用の釉薬をわざわざ作る、しかも透明釉ならともかく好みの色味のを、てのはそれも多分だいぶ面倒(やってみたい気はする)。


「特殊な作業工程」、「俺のオリジナル」とか「とにかく高温」が好きな人はグッとくるんでしょうか?




 釉がかかるとどうなるかってのは

https://tcworks.blogspot.com/2020/06/blog-post.html

 の中ほどの写真ですね。

 飴釉とウソ青磁


 









2020年9月8日火曜日

マグネシアるつぼ、と、モノの耐用年数

 蓋付きのマグネシアるつぼです。連発で細小っちゃいもの。
 アルミナとの違いは写真観てもわかんないんですが、キャッチフレーズが「クリーム色のニクイやつ」なのでそんな感じ(オレしか言ってません)




 マグネシアは酸化マグネシウム=MgO、アルカリ土類金属の酸化物です。
 酸化カルシウム(カルシア)ほどではないんですが、これもやはり厳密には水和物件です。
 こうやってキッチリ焼結させた焼造物、電融品の大きなクリンカーであれば、事実上問題ないんですが、微粉末、になると話は別で、水和して風邪をひきます。具体的には、使いきれなかったポルトランドセメントの余りみたいにカチコチになっちゃう感じ。

 一般のヤキモノをやってる方なら炭酸マグネシウム(マグネサイトとかね)の微粉末なら日常的に触れてるでしょうが、酸化マグネシウムはなかなか目にすることもないんじゃないかと。まあ、わざわざ見たからって他とおんなじただの白い粉ですけどね。

 そんなわけで、マグネシアは基本的に水を使って製作できないんですよね。基本的には。じゃあどうやって作ってんだ!ってのは知ってる人は知ってるし、知らない人は説明聞いてもさっぱり参考にならず面白くないんで黙っときますが、何パターンかあります。

 水の上の歩きかたって知ってますかね?
 まず右足を水面に置きます。ついで、左足を前に出して水面に置くわけですが、その時、右足が沈む前に急いで行うこと!さらに左足が沈む前に右足を前に出す、これを繰り返すと水の上を歩けますよね。
 慣れてくると、水面を足の裏でピシッと力強く叩くようにするとジャンプもできますよ!
 (例えば、『HERO』のジェットリーVSドニーイエン戦を参照)
 そのファンタジー型方法論で作ることも結構あります、マジで(笑

 酸化マグネシウムである以上、焼成体でもめちゃくちゃほんのちょっとずつは表面から水和してくんだろうなあ、と思うんで、わかんないほどめちゃくちゃ長い時間で考えれば耐用年数(というより賞味期限ですね)があるのかもと、考えちゃいますよね~。



耐用年数と言えば、洗濯機にこんなシールが貼ってあるのに気づいてしまいました。
 
 これは長いのか短いのか、業界的、あるいは機械的、材料的常識は全然知りませんので、単なる感覚ですが、洗濯機7年って短いな!と俺は思います。
 まあこんなシール貼ってあるだけ良心的かもな。

 パソコンも何年たったら買い替えじゃね?寿命みじけえ~とか、LED電球は長いなあとか、アメリカの大統領は長くても8年までだけどロシアはマジこわい、とか、なんにしろ耐用年数って理由はともかくあるんですよね(最後のひとつは死ぬまでないのか)。

 そこへ行くとヤキモノの器、なんつうのは
「大事にさえしてれば数百年ごとき超余裕」
 
 こりゃあヤキモノ屋が貧しいわけだわ(笑




2020年9月7日月曜日

もっと薄いアルミナるつぼ

 前回のとちょっと寸法の違うルツボ
 同じくアルミナの高純度品ですが、これもまたうすうす

これは前回と同じく肉厚1㎜

これは1㎜切ってます
じきソーリの頭髪並に薄い!こっちは隠してないけど
焼成前の仕上げで何個かうっかり握りつぶしちゃいました(笑

 作ってて楽しいは楽しいんですけど、るつぼのサイズに対してある程度以上の薄さになると途端に歩留まり地獄になるんですよね。作るのもそうですが、その辺の見極めが難しい。

 精密加工で平面研磨~0.1t0.2tなんてのはちょいちょいありますが、鋳込みイッパツ焼きっ放しではるつぼ等の構造強度が高いもの、かつ、単純形状(だから普通のるつぼとか)で、しかも十分小さいものでないと難しいですねえ。
 ご相談は年中受付ですが、うちは別に岡本ゴムとかじゃないので極限薄さに挑戦はしてません(笑
 



 じゃあダバナシ。
 
 あなたも私も、広瀬すずもトランプ大統領も、おけらもミミズもアメンボも、生けとし生けるもの、いや、生きてないものも、みんなおんなじ物理体系の上に存在しているわけですね。多分基本的に。学校で習ったりするわけです。
 
 物理の法則ってのはいっぱいあるみたいで、大体カッコいい名前がついてるものですよ。聞いたことないようなのも含めて。

 普通に生活してたら実感するどころか出くわさようなものもあると思うんですが、基礎的な法則の中には知らなくても肌で分かっちゃってるようなものまでありますね。運動の法則123とか。

 我々ヤキモノ屋さんは、プロなら最初に教わる伝熱に関して「伝導、放射、対流」という三種類ありますよってのが言われればなるほどそうだとやってるうちに実感出来ると思います。

 そんな中、法則の名前も、理屈も、ほとんどの人が知ってるものの一つが
 「質量保存の法則」

 


 「ありゃあ、ウソだな」
 と、いくらでも出てくる庭の草取りを命じられた某教授が言ってました(笑

 僕もきっとウソだと思います!



 生真面目さんもいらっしゃるでしょうが、ツッコミ無用でお願いしますよ!

2020年9月4日金曜日

細ちっちゃ薄いアルミナるつぼ、と、不正(父性)と向き合う映画

 タイトル、両者に何の関係も脈絡もありません。

 るつぼの写真載せてハイ!じゃあなくてなんか書けよ!と言われっちゃったので、
 ヤキモノ一切関係ないんすけど最近見た映画の話でも。それは後半。

 まずは仕事、最近納めたアルミナるつぼです。
 約10φ程度ということで・・・
結構ピシッと薄いでしょ
ユーザーの先生に褒めていただいたのでここでも自慢します(笑



 今までタンマン管だの丸底だの単結晶だのと、底(先端?)の形状についてばっか言ってましたがこういうただの平たいごく普通のを「平底(ヒラゾコ)」と言います。

 あ、今頃思いついても遅きに失すること甚だしいんですが、近いうちに、るつぼの形状についての分類や各部分の一般的と思われる名称を記事にして図で説明しますね。
 
 まあ通じればなんて言ってもいいんですが「言われるまで気付かなかったけど実は専門用語」とか、用語に対する認識の摺合せが甘くて齟齬る(ソゴル、今作った造語)なんてことがありそうなので。というかたまーにある。
 意外と通じないところで言うと「碗形って読めますか?」みたいなやつね。
 




 では、後半の無駄話。

 先日の映画の中のヤキモノ編、でも紹介したイップマンシリーズの最新作。
 今回完結編と銘打って文字通りの完結編(観ればわかるこの概念)が公開されたんで速攻鑑賞済みです。
 もちろん『でっかい立派な総上絵の壷が見事にぶっ壊れる!』シーンはありましたよ!!
 

 最新作も、残暑吹き飛ばし、陰鬱な世の中の気分をひと時でも忘れられる最高の体験でした、涼しいし。
 シリーズ観てる方はもちろん、一作も観てない方も迷わず行ってください!おすすめ。

 細かい感想は避けますが、ネタバレしない範囲で。
 シリーズは過去三作できれいに終わってます。今回のは超豪華なオマケ!、もしくはその後をつづったスピンオフ、と捉えてください。
 
 過去一作も観てない方でも、予習を気にせず見た方がイイです!その後一作目から見直してみると第三作「継承」で涙が止まらなくなること請け合い!!

 正編が、「序章」「葉問」「継承」
 スピンオフが「外伝」「完結編」



 と私は捉えました。俺が一番好きなのは「継承」です。


 正直デキは正編の方がイイです。(と、言うか正編が良すぎる)
 
 毎作、こんなに詰め込んで大丈夫かよ、と心配になるほどの要素を見事にまとめてそりゃ素晴らしいんですが、今回のはちょっとその辺見劣りしました。「あの問題は綺麗な顛末を観たかったな」という部分があって。
 相変わらずアクションシーンはすべて文句なし。カンフー映画好きを名乗る方で「イップマン」がピンとこない、という鷹巣さんという友達がいるんですが、何を見てるんでしょうか?意味わかりません(笑


 で、いままで、「妻との関係」が太い筋になっていて本当に妻を持つ身としてふんどしを締め直したりしてたんですが、今回は「思春期の子を持つ親」としての切なさと成長が…、あの第一作で三輪車に載ってパパの戦いに割り込んでママからの伝言「壷とか家具を壊さないでね」と伝えに来てたあの子がこんないいアンちゃんになっちゃってという。
 同じような状況の親としては本当にピントがぼやけてクラシアンに電話しそうでしたよ。

 思春期の子を持つすべてのお父さんに観て欲しい!


 

 
 反日映画!と言われたり、今回のは米中関係こじれてるもんで反米映画!と言われてるのは知ってますけど、映画をちゃんと見れば、そんなバカ単純なもんでなくキチンと描けてるのはちゃんと観ればわかります(まともな頭をしてればね)。
 そんなこと言う奴こそがレイシストですよ。

 
 内容には一切触れませんが、一つ見逃してほしくない名シーンがあったのでそれだけは言わせて!!

 中盤クライマックスに向かって走り出すきっかけになるバトルがあって、イップマンが大勢の前である男を倒すんですが、KOした時、後ろの方で敵の手下が信じられないオーマイガッ!っなるんですが、一人だけ超いい芝居してるんで是非注目してやってください(笑
 あ、イップマンが勝つってのは別にネタバレじゃないですからね

 それとクライマックスでは、過去作でも今回の序盤でも寸止めしてたアノ技がついに!!となるのもうれしい限り。

 とにかくこのシリーズ、
 アクションだけじゃなくてドラマも芝居場も(別に武術家じゃなくても成立するほど)とってつけじゃなくしっかりとしてる上に何しろ絵が美しい!
「カンフー映画の」のカッコ付きじゃなくて、マジで歴史に残るシリーズものだと思ってます。
 オススメ!

 で、毎回毎回これ観るといつもなんですが
 今一番欲しい、あるいは、俺世代のオッサンは子供のころからずっと憧れてるアイテムがあるんですよ!


 それが・・・
 
マックスチャン主演の「外伝」より、これも必見

 
 どこかに電信柱でも落ちてねえかな。



 ここの所やはり映画館行く人減ってるんでしょうね。一人親方の気安さで平日の朝から行くなんつうことしてるわけで、人はいっつも5人ぐらいで、それも高齢の方が多いです(笑。笑なんつってますが、映画館潰れちゃわないか本当に心配。







2020年9月2日水曜日

マグネシアの丸底ルツボ

 マグネシアの丸底ルツボです。
 何でタンマン管と言わずに丸底ルツボと記したかというと、気分です気分。
 で、その正体はタンマン管です。 


あら、素敵な楊枝立て、ってそこじゃないですよ
いくらステキでも


 一応つくセラ的には修行した製陶所の師匠方(当時もうじいちゃんたち)の流儀に従って「タンマン管と丸底は違う」設計をしてるんですが、使う側はあんまし気にしてない上に、別に使ってみても差がわからんかった!ということで、ユーザーの皆さんは何とでも呼んでください。

 じゃあ、どう違うのか!説明してくれ!
 という疑問もございますでしょうが、あんま変わんねえし誰も気にしてないのでここでは語らず、とさせていただきます(笑
 
 うちの流派の『隠し剣鬼の爪』的な必殺のオリジナルジオメトリーかもしれねえからなあ~(多分そう)
 この設計、おろそかにはするまいぞ!
 このぐらいのサイズだと違いが出なくても、デカいるつぼだと差がありそうなんだよね~