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2019年4月14日日曜日

タンカード型マグピッチャーのグリーン

ちょっと業務連絡も兼ねてですが・・・形についての解説というかノーガキ、作る側の人間はこんなことも考えて形を決めたり作ったりしてるんですよ~、みたいな記事。これは今回紹介するような日常生活用の器にしても、相当に限定された決まった目的のあるファインセラミックスの器でも一緒です。

 と、言うわけでまだ生のマグカップ


 このタイプのカップは私が好きで、私以外にも好きな方がいらっしゃるのでチョイチョイ作ってます。そのマグカップに口を付けてピッチャー(水差し、というか注げるタイプ)にしたものです。サイズはマグのままですから片口マグカップって感じ(どんな感じじゃ!)
 タンカード式、と呼んでますが、タンカードってのはビール飲むカップですね。ビール用なんでデカくて(指四本握り!)結果もっと細長いモノが多いようですが、多分イギリスなんかだと古典的な形らしく、日本でいうと民芸的というか、まあとにかく伝統的なスタイルっぽいです。「ロードオブザリング」とか「ホビット」でもこんな感じの器でビール飲んでました。クッソ長いうえに超面白いので、確認のために見直してもどこで飲んでたか忘れてしまうんですけどね。多分アラゴルンと初めて出会ったところ辺じゃないかな。(全部うろ覚えの上裏付けなしの話ですみませんね~)

 とにかくその形をマグカップにして、いつの間にかテナズンダらもっとずんぐりしてた、いまここ、みたいな敬意です。

 ピッチャーにしたのは、子供たちがもっと小さいころ、兄妹でコップからコップに移したり少し頂戴とか、まあいろいろ遊ぶんですがその場合こうなってると都合がいいというわけで作りました。ガチままごと可、みたいな。
 飲んでよし注いでよしの二刀流とはものは言いようで、ぶっちゃけビンボー削りみたいな発想ですが一部お母さま方には受けました。もちろん子供にも。
 普通、水差しから直飲み、なんてのは行儀悪いこと甚だしいんですが、作った俺がピッチャーマグだっつってんだから「その行い、それでよし!」


 で、今回は作り手の考えてることシリーズ(いま考えた)として、ネタにしてみます。

 器には口と胴回りの関係としてどう考えても基本この3種類しかないと思うんですが、

 1、口径=胴径 切立ち、ストレート型 
 2、口径>胴回 ラッパ型
 3、口径<胴径 口すぼまり

 このうち、このタンカード型ピッチャーマグ(長い!)も当てはまる3番について

 日常、器が欠けたり割れたりするってのはどうしても口元からが多いと思います。なぜっていうと一番外側にあるから初めにぶつかるのが口元なんですよ。で、端っこだから構造上どうしても「持ちこたえ強度(造語です)」が低いわけで欠けちゃうわけです。
 胴回りの一部が欠けるなんてのはめったにないですよ。物理的なうまい説明は私にはできないですけど誰でも経験上あっさり呑み込めますよね?この話。

 そもそもビール飲み器なわけで、そりゃカンパーイなんつってガチンとやったら口欠けちゃったりしたらめでたさにケチが付くわけでこの形状になったのは理にかなってますよね。
 杯の場合はそろりとチン、なんつってやるんだと思うんですが、しっとりした雰囲気ならともかくこれから大勢でサウロンの城攻め落とすぞ!オリャー!なんてときにそれじゃあ負けちゃいそうですよ。だからドイツ軍の連中はプロージット!なんつって足もとにグラスを叩きつけて割ってますもんね。何言ってんのかわかんなくなってきたんで、とりあえず気合い入れてガツンとやる、しかし割るつもりはないという前提な以上こういう形には意味があるってことです。

 口元周りが一段帯状にしてるのも構造上の強度を上げるための工夫だと思います。これは取ってつけるときにも都合がいいので俺も踏襲してます。ちょっとした見た目上のアクセントにもなりますしね。

 結果、取っ手も壁も厚めで丈夫な器になってます。重いのに中身が空だとなんか飲み足りない気になって、ついオカワリしちゃったりしますのでお店で使うにも都合がいいのかもよ。

 底がベタ底なのははっきり言って製作上の手数と成形にかかる土の無駄を減らして価格を下げたりする意味もあると思います。これは庶民の日常の器ですからね。
 作り手は誰に向けてるのか、ということも意識して作ります。日常使いの器です、とかいう器やその器の作り手はたくさんいますが、誰(ぶっちゃけどのぐらいの経済状況の家庭)の日常なのか、ということは言いにくいので誰も言いません。
 俺とキムタクは同い年です、俺はカローラフィールダーに乗ってますが、キムタクはカローラフィールダーのコマーシャルに出てますが絶対乗ってねえだろうなあ。みたいな話。まあ昔からある言い分ですが一脚何万もするカップ売って「民芸」っつてもどんな民だよ!一杯3千円の親子丼ってなんですか!みたいな話ですよ(ディスってるわけではありませんよ)

 話それましたが、この品物は具体的に誰、どんな層に向けて作ってるのかってのも作り手はある程度以上考えてます、ってことを言いたかったわけです。
 ちなみに俺は、せめてフランフランや無印(つまりなんでも雑貨屋)からユーザーを「ヤキモノ屋」のもとに取り返したいぐらいの感じ、かな?結構大事なレベルの話だと思うんだけどな。各産地の製陶所だけでなく、個人でやってる方にもそういった価格帯の「しっかりしたいい器」作ってらっしゃる作り手はたくさんいますよ。

 話が長くなりましたので終わりにしますが、口元も高台も厚さも何もかも作る側は全部考えて作ってます。上手くいってるかどうかは微妙なことも多いですけど、ただカッコいいとおもったから、だけではないんですよ!ってことを激しく強調して、皆さんが少しでも「作り手のわかるヤキモノ」を買って使ってくれることを祈りまーす。特にうちの(笑






 
 

 
 
 

 
 

2017年12月23日土曜日

マグカップ 二つ

 どちらも注文品の残りなんですが、同じに見えてちょっとだけ違うんですよね。
 エマワトソンとエマストーンみたいなもんですかね。入れ替わっても気づきにくいな~みたいな。この二つはそれぞれ別なお客さんで、マークのところこうしてね!みたいな感じでわざと違く作りました。
 とかエラソーなこと言って、そもそも同じ物数作ったところでミニオンズのアイツとアイツとアイツとアイツ(ミュータント・タートルズでも可)ぐらいの違いは余裕で出てくる程度の腕なんですけどね、バナーナ!!



お客様からの在庫確認案件なんで、無駄話はこの辺にして紹介。




口元

裏側

マークの位置



  どちらも飴釉に黄釉をダブり掛けして油滴状の模様を出しています。見込みが柿釉ですと鉄釉三点盛りと勝手に俺が言ってるパターンですねこの辺参照
 胴回り、取っ手の横には一本スジを盛り上げて、装飾としてます。これには4つ役割があって、
 1、釉薬が薄くなって濃淡が出たり色味が変わるといった変化がある(これは飴釉なんで色が薄くなるだけですけど、天目釉だと赤茶色になります)
 2、指で触ったり、舌でペロペロして触覚的に変化がある。せっかく粘土というサーフェスの加工の自由度が高い素材なんで「触覚に訴える」ということはかなり意識してます。シールマークが多くの場合高台の裏側じゃなくて、胴回りの指に触れる邪魔なところにポコッと盛り上げるのもそれが理由です。
 3、純粋にロクロで引いた形そのものの美しさで勝負できるほどじゃないんで、なんとなくいろいろと小細工で目線、視線をごまかす。姑息なようで実際そうなんですが、ちょろいピックオフプレーとはいえマスプロダクトではなかなかできないことをやるってのは少数手作りのバナーナ野郎にとっては実力を補う次善の策としてありかなと。
 4、個人的に製作時に楽しい。半端に詳しいオッサンとかに「これは板を巻いて作ったんでしょ?」なんていわれて「ええそうですよ」とかウソついたり

 具体的に両者のデザイン上の違いを上げると差し色の織部のあるなし、マークシールの大きさと位置です。黄釉の二重掛けのところの融け具合、流れ方、斑紋の大きさはある程度以上には狙えません。



2017年3月31日金曜日

るつぼは一段落したので、湯呑やカップの製作時期ですな~

 年度切り替えということでファインのるつぼラッシュは一段落。公立のお客様依頼の製作ががくんと減るわけです。

 このタイミングで定番化している湯飲みやカップなどを作ります。

もちろんファインの御注文こそ大歓迎。納期早めで作れますよ!





2016年12月13日火曜日

飴釉タンカード

続けて作り足してます。



今回はかけ流しの釉薬を白で二種類、肩の調子が良くてちょっとやりすぎ感もありますが

光沢系の白釉をかけたもの




次はマット系の白釉をかけたもの、先週と同じ組み合わせですね



追加



今回作ってるものは小さめのもの(通称フロドサイズ)ですので、通常サイズ(通称アラゴルンサイズ)と比べてみましょう

はい、フロドとアラゴルンほど差はないですけどね

こんなパターンもあります
右側はピッチャーマグ
よくカミサンにも母親にも怒られますがピッチャー(注器、水差しの類)から直接飲むのは行儀悪りぃかと思います。でも、これは作ってる俺がマグだっつってんだからこれでガブガブ飲んでもらって一向に差し支えないと。





2016年12月6日火曜日

タンカードマグ クローズアップ

 子供のころ親が撮ったのと結婚式以外の写真は何も残ってない私です。ちゃんとしたカメラすら持ってないことに加えて写真の技術がさっぱりないので、いつもどのぐらい伝わってるのか不安ですが部分的なクローズアップです

日向の写真では白っぽい部分がくっきりわかんない感じでしたので…


















タンカードマグ個別画像2 飴釉白掛け

飴釉に白釉掛けしたもの
口元どっぷりドヒャ掛け系と先の灰釉と同じくイッチンでピュルッと掛けた2パターン

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お次はピュルッと掛けたほう
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