2017年12月23日土曜日

マグカップ 二つ

 どちらも注文品の残りなんですが、同じに見えてちょっとだけ違うんですよね。
 エマワトソンとエマストーンみたいなもんですかね。入れ替わっても気づきにくいな~みたいな。この二つはそれぞれ別なお客さんで、マークのところこうしてね!みたいな感じでわざと違く作りました。
 とかエラソーなこと言って、そもそも同じ物数作ったところでミニオンズのアイツとアイツとアイツとアイツ(ミュータント・タートルズでも可)ぐらいの違いは余裕で出てくる程度の腕なんですけどね、バナーナ!!



お客様からの在庫確認案件なんで、無駄話はこの辺にして紹介。




口元

裏側

マークの位置



  どちらも飴釉に黄釉をダブり掛けして油滴状の模様を出しています。見込みが柿釉ですと鉄釉三点盛りと勝手に俺が言ってるパターンですねこの辺参照
 胴回り、取っ手の横には一本スジを盛り上げて、装飾としてます。これには4つ役割があって、
 1、釉薬が薄くなって濃淡が出たり色味が変わるといった変化がある(これは飴釉なんで色が薄くなるだけですけど、天目釉だと赤茶色になります)
 2、指で触ったり、舌でペロペロして触覚的に変化がある。せっかく粘土というサーフェスの加工の自由度が高い素材なんで「触覚に訴える」ということはかなり意識してます。シールマークが多くの場合高台の裏側じゃなくて、胴回りの指に触れる邪魔なところにポコッと盛り上げるのもそれが理由です。
 3、純粋にロクロで引いた形そのものの美しさで勝負できるほどじゃないんで、なんとなくいろいろと小細工で目線、視線をごまかす。姑息なようで実際そうなんですが、ちょろいピックオフプレーとはいえマスプロダクトではなかなかできないことをやるってのは少数手作りのバナーナ野郎にとっては実力を補う次善の策としてありかなと。
 4、個人的に製作時に楽しい。半端に詳しいオッサンとかに「これは板を巻いて作ったんでしょ?」なんていわれて「ええそうですよ」とかウソついたり

 具体的に両者のデザイン上の違いを上げると差し色の織部のあるなし、マークシールの大きさと位置です。黄釉の二重掛けのところの融け具合、流れ方、斑紋の大きさはある程度以上には狙えません。



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