2015年3月21日土曜日

俺釉プロジェクト(笑)2015 その2 

全然仕事が暇なわけではなく、まだまだくそ忙しい中、新しめの何かを始めちゃいたくなるってことありますよね。

というわけで始めちゃった誰得企画「俺釉プロジェクト(笑)2015」
その2となった今回から何回かは次回テストピースに塗り付けるべき試験調合の組み合わせを考えてみたいと思います。

まず前提として
 だれかの素敵な作品の釉薬に似たものを作ってみたい!という訳ではなく、
 できるだけシンプルな条件からスタートして、バリエーションの網を探り広げて、結果いくつか使ってみたい釉薬が見つかったとしたら、これを「俺の釉薬」としちゃいましょう!という企画です
その釉薬が例え見てくれ的に特に何の変哲もないイナターイものだったとしても、俺が(あなたが)見つけて採用したものなんですよ!ってことです。

 この企画で提示する調合は、自分で再確認したいがために私が勝手に選んだものですが、一緒にやってみたい御奇特な方は、お手持ちの好きな材料でやってみてください。今回私は黄土や鬼板、みたいな掘ったくったままの含鉄土石的なものや、入手困難なものはなるたけ使わずに単純な安い基礎材料だけで行いますが、たとえば黄土60%(これは決定しちゃうとかして)に残り40%を何にするか?的な試し方をしたりするのも面白いと思いますよ。
 


では前回のおさらい

長石1:カオリン1:アルカリ土類質1(は石灰石、ドロマイト、タルクの3種)

を出発の基礎基礎釉(仮)とすることに決まりました。
アルカリ土類質材料が異なる3つの基礎基礎釉があるわけです。
仮にこれらをそれぞれ、1石灰さん、2ドロマイトさん、3タルちゃんと名付けましょう。
ここからスタート(名前はなんでもけっこうです)

皆さん長石、カオリン(木節、ガイロメ粘土なんかでも立場的に全然OK)、珪石など、銘柄にこだわらずお手持ちのもので結構です。
ちなみに私の場合は、福島長石、ニュージーランドクレー、ファイン用のシリカ-325メッシュ(の使いづらくてたまらなかったクソ古い奴)、ファイン用のカルシア原料用の炭酸カルシウム(の汚しちゃって使えなくなっちゃった奴)といった耐火物製造用のものを転用しています。



A、基礎釉を絞り込む作業

A-1 長石の配合量を倍にしてみましょう
つまり、長石2:カオリン1:アルカリ土類1 の割合にしてみます。
それぞれ名前は
 1石灰さん 1-1
 2ドロマイトさん 2-1
 3タルちゃん 3-1

 自分の場合、経験上こっちのが使いやすかったのでおすすめしてみました。

A-2 シリカ分を追加してみましょう
シリカはSiO2、二酸化珪素ですね。これで釉薬基礎材料四天王(なんて言い方ないですけど、長石・珪石・石灰・カオリン)最後の一つが加わりました。
これはシリカ分が加わることで釉薬がどう変わっていくかがわかりやすくなると思いますので、ぜひテストしてみることをお勧めします。
 追加するシリカ分はとりあえず同じ比率がわかりやすくていいでしょう、

長石1:カオリン1:アルカリ土類1:シリカ(珪石)1 の割合です
表記を作るとするとたとえばこうなります(SはシリカのS)
1石灰さん 1-S1
2ドロマイトさん 2-S1
3タルちゃん 3-S1

これを試した場合、多分ですがテカテカしすぎない透明釉になるんじゃないかと思います。(私の場合はそうなる)

シリカの比率を半分にしたものも、流れ上大いに試す価値があります。
整数比に直すと、長石2:カオリン2:アルカリ土類2:シリカ1 ですね
百分率に直すと大まかに

 長石28.6%:カオリン28.6%:アルカリ土類28.6%:シリカ14.3%、

あのものの本に出てくる細か~い数字はこうやって出きてくるんですよ。

同じように表記するとすると
1石灰さん 1-S2 (シリカ添加の2パターン目の意味)
2ドロマイトさん 2-S2
3タルちゃん 3-S3



ここまで整理すると

アルカリ土類3種類×長石の割合2パターン =6種類
アルカリ土類3種類×シリカ添加の割合2パターン =6種類

前回作った基礎基礎となる3種類入れて計12種類の調合パターンができました。
(仮にA-1で作った長石二倍の配合にもシリカを2パターンの割合で添加するとなるともう6種類追加になりますね)


そろそろ窯出しできそうなので、この何の図説もないへぼ文章、今日はここまでにしておきます。


先日知り合い(非焼きもの人)から、石灰分が足りないとどうなるの?と突然質問を受けました
石灰分不足の生育障害?で黄色い葉が増えちゃったホウレンソウ
アルカリ土類ってのは大事ですね!





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