ファインの方になかなかご紹介できる製品が少なくて、いつもの円筒形ずらずら並べるのも暑い間はやめて(やめませんが)少しは面白い記事でも作ってみようかなーと思った次第。
ちょうど重箱の製作検討依頼もあって、ご希望の条件の中からうちで作るとすると~って感じのことをモース警部みたいにぐるぐる行っては戻る思考実験している最中でございます。
なにしろ自分一人では決められないオトコ、いくつか絞り込んだ案件の良い点悪い点を考えて記事にし、御依頼主のご希望お好みを加えて最終的にどう仕上がるか?みたいなリアルタイムドキュメンタリーの数回続きのシリーズにしようと思います。
もし案外すんなり決まっちゃりした場合、それじゃあつまらないのでヤラセの思索や試作のマッチポンプを繰り返す可能性もありますが、その場合はモキュメンタリーとして笑って許してみたいな感じ。ハッ!
そこそこ忙しいときにこういうことを思いついちゃうアタリがオッサンの現実逃避感がにじみ出てしまってやばいっすな
とりあえず今回作ろうとしている重箱の最初期段階における前提条件は・・・
1、内寸50㎜角×深さ15㎜×三段
2、ご希望の釉薬はあり(金結晶が出るような黒っぽい釉薬)
3、一個一個別々に使うこともできるように蓋も三枚
ここまでです。
内寸50あれば角型で肉厚をそれなりに厚く取っても変な違和感はないであろうと、肉厚は5t前後と設定しました。
ここに、
4、出来るだけ安く
5、できるだけ精度よく
6、できるだけ使いやすくて丈夫で清浄を保ちやすい
7、それなりに意匠があり、わざわざオーダーしただけはあると思っていただける
というごくごく当たり前の条件が前提となります。
ちなみに
8、俺じゃなきゃいけないオリジナル要素満載!
みたいな野暮な自惚れは今のところ私にはありません。アコガレ↑はありますけどね。
脳みそがボンクラなせいで「オリジナルというよりバカかヘボ」になるのを、BUNAN(無難)とストレートを基準として掲げて矯正しています。
蓋の形状が次に決めなくちゃいけないことかもしれないですね
構造自体は他にも急須に多い蓋全体が落し込まれるタイプ、完全にインローにしてしまうタイプなども当然あるのですが、釉薬の厚み含む加工精度、個別にした場合の使い勝手見た目、蓋請けが内側にかぶさってしまうので盛ったり洗ったりしづらいなどデメリットが多すぎると考えられるので、重箱としてなかなか見ないオリジナリティ、また陶磁器の蓋らしさも出ますが、お重=弁当箱としては選考外じゃないでしょうか?
凸部を落とし込むタイプは反り歪みでカタカタになりすぎないようにする以外の難点は少ないと考えます。
右のかぶせるタイプ、これはお重としては一般的だと思いますが、陶磁器として堂々とした肉厚で製作するとなると、薄く作れるベークライトや木地の漆器と違って一回り大きい一回り分が厚く外に出過ぎないのか?という心配があります。
これは先日のミニチュアみたいな2~3センチ外径の製品ならば即却下かもしれませんが、内寸5センチ、外寸6センチ角ほどあればそこまで目立たない気もしますね。
製作の手間自体は凸型の板蓋の方が多少、というかずいぶん楽ですし、やきものならではの姿かたちになるんじゃないかと思います。
単純にかぶせる蓋の方が、ストレートに堂々としていて奇をてらってないとはいえます。
あとは成形方法、釉掛かり問題なども次回以降記事にします
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