2024年5月12日日曜日

緊急特別企画:『輪っかを鋳込みで作る?』序章

 たまたま、現在お二方からご相談を受けています(本業、ファインではなく趣味のヤキモノ好きの方です)

 ということは公共上有益、つまり公益。ならば無料でご紹介しちゃおう!というわけです。その個人にだけ必要な、しかもたいした有益でもない話であれば金をとります(笑。大衆知として有用であれば無償、どうでも良さそうなら有料。今後これで行きます(笑


 仕事上の秘密じゃないの?なんて心配はご無用。

 プロなら一秒かからずに考えつく程度の常識レベル、しかも普通そんな馬鹿なことはしない。ようなことです。


  初めに言っておくと、『輪っか(特に幅広の)を鋳込みで作る』のはあまり利口なことではありません(私も商売柄しょっちゅうやってるんですが、あくまでも、設備、材質、寸法、予算、と様々な制約上

『馬鹿~を~馬鹿を承知のこの稼業~』

ってな感じなんですよ。若い人通じますかね?この歌?

子供のころプロ野球が雨でつぶれるとよくやってたんですが、最近は野球中継が少ないもんなあ。というか、そもそもネタが古いわ!)



 今回は、とりあえずもいいとこの「序章」として、ほぼ解説抜きの最低限で写真ばっかり並べます。来週以降仕事忙しくなるので、さっきパパっとやったんですよw

 詳しく解説するのは、A:好評で、B:俺も興が乗ってて、C:比較的ヒマな時、だったらやります。


 では始めます。

 序章:輪っかを鋳込むための石膏型の作り方、

 基本的基本パターン(でも、ある種の・・・です)


 ・まず原型を作ります。

 ただし普通、リングを作る原型がリングなんてことはまずありません。多分。これについても解説は後日。

 必要なものは、

 ・作りたいリングの内径サイズの、できるだけ精度の高い丸棒(今回は塩ビ管です、精度的にはギリOKです。引き抜きのアルミ棒やパイプとかがおススメ。出来るだけ押し出しより引き抜きで)

 ・石膏型作るセット一式、です

 ちょうどリング外径にちょうどよさそうな金型があったので利用しました。こうやってクリアファイルを切ったもので枠を作ってセットして…


 石膏をこの細い隙間に流します。これで大まかなリングの形になります。リングの外径は好きに作ってください。

 内径が塩ビ管なことが重要!!です。


 流し終えて成形前の写真がないんですが、

 原型リングを綺麗に整えます。

整形し終わったリングと塩ビ管、右は台に使った金型

 リング外径を整形する際は、作りたいモノ的に許す限り抜き勾配を「丁寧に」付けたほうがいいです。今回はこのリングの外径は、木口のあっちとこっちで0.3~0.5㎜ぐらい付けました。目で見ても写真で見てもテーパーがあるようには見えないですね。やったー!

 整形は電動ろくろで行いました。ロクロは旋盤です。頭とカンナとちょっとしたジグを使えばできます!


 以下はちょっとしたジグ

本来は高台を一発で削りだすためのものですがw



 とにかく原型ができたので、鋳込み成形用石膏型を流します。ちょうどいい台にセットして・・・

必ず塩ビ管を付けたまま流します!!

塩ビ管に乗ってる銀色のモノは「重し」です。

 

 鋳込み用の石膏型が出来ました。

台から外してバラします。

塩ビ管、出来上がった石膏型、原型の三役そろい踏み


 鋳込み成形をするときも・・・、

 塩ビ管をブッ刺して、この状態で空いてる口から鋳込みます。塩ビ管にはグリスをぬらぬらに塗っておきます。


 石膏型は外形の型、塩ビ管が内形を決める型になります。

 空間全部に着肉したら塩ビ管「だけ」を引き抜きます(鋳込み口の開いてない向こう側に引き抜くこと!)

 

 そうすれば、原型と同じものが作れるって寸法です。あとは好きに仕上げてくれ!!


 これが、合理的ではなく、正直頭も良くないが、「一番簡単」な鋳込みリングの作り方です。


 こういう、中ぶくれの輪っかにしたい場合は、


 型は俺ならこう割ります。(もろちん縦割りでもOKです、そっちもアリかもな。俺には面倒に感じますですが)そもそも、中ブクレにしたくてしてるってより、割り型にする必要があるから、割線確保のために中ブクレにしてるのでは?

 

 が、これはどう鋳込むのか、という難問がありますよ。その件はまた次回以降!


 縁と命があったらな!


 





 

 






 



1 件のコメント:

  1. 拝見しまして腑に落ちました、私にはちょっぴりわかりにくいところもありましたが…概ねわかりました、塩ビ管利用はいいんですがちょうどいい寸法かどうかっていうのが問題ではと思っています。

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