2020年11月6日金曜日

赤玉土&鹿沼土 本焼き編

  前回釉薬作って塗るところまででしたが続き。早く書いとかないと忘れっちゃうしね。

 

 前回の叙述トリック?はお気づきになられたでしょうか?

 

 これが作戦。


 で、実際の調合がこれ

間違っとるがな!!


 と、言うわけで、焼成(1200℃)した結果がこれ

鹿沼土。溶け足りねーっての!!

これが素地、右が蛙目20%+したもの
焼き上げても思いのほか白い!!
上の画像と比べても同じで、黒いプツプツがあります(たぶん鉄)


 次は赤玉土
やはり溶け足りない

こちらが素地。右が蛙目20%+
そのままの色は俺好きです。焼くともっと赤い!!
悪くない感じはしますよね。


 しかーし、これらのプレス成型品。

 

 手で簡単に割れる弱さ。特に鹿沼土。

 破断面組織はこんな感じ

ビスケットか!!特に鹿沼土。

 これらは俺が調合適当だったのが問題。焼成温度も1200℃と低かったしね。温度低いのはたまたまそういうバッチだったのと、何やら嫌な事件が起きないように安全を見て腰が引けたせいです。昔「健康に良い土」とやらをしがらみで焼成したことがあって、棚から外れない黒いカルメ焼き上の発砲ガラス?をつくっちゃったことがあったんですよ。

 もっと篩って粗目をのけるか、微粉(粘土)を足すか、といった、適切に細密充填できるように配合すれば強度は問題ないところまで増せます。経験上実感的に。

 

 というのも粒度配合品のプレス成型はただ押しゃあ固まるっちゅうわけじゃないんですよ。粘土鉱物粒子の滑り性と引っ付き力を頼れないんで。今回小さいし、土もコンタミだらけだから(いろいろ低温で焼結する要素が増えるんで)大丈夫だろと思ったけどそれも成形まで。焼成すると出ちゃいますな。「ちゃんと考えて作らないとダメ!!」ってことでしたね~。基本を改めて思い知らされた感じ。


 皆さんが作り方なんぞ気にしたことがなさそうな棚板なんかもプレス成型ですが、あれも材料と水だけじゃあ全然キチンと作れないんですよ。細かいこと言ってもしょうがないんで割愛しますが、

「耐火物屋、ちょっとはスゲエ!」と、年に一回ぐらいは口に出してみてくださいね。


 ああやっぱり、園芸用土じゃあうまくいかねえのかなあ~。


 ご安心ください。可塑性成型用に蛙目を50%足したもの、鋳込み用に泥漿にしたものは、あんなテキトーに配合こさえただけでも普通レベルの強度にできました。単に蛙目粘土のヤキモノ力が高いだけじゃねえのかってのは黙っててください。


 鋳込み品
気孔があるように見えますが、そこまでじゃないです。
 これは固形鋳込みにするか、もっと砂利目を除けば排泥鋳込みでできそうです。
 これはきちんと懸濁できたことによって密に詰まることができたということかと。


 可塑性成形品、
やる気のない練り合わせでもこの通り。

釉(これは自前のマット釉薄掛け)もきちんと乗ってます。

 
 釉薬に関してはとにかく調合が失敗。すみません。気を取り直したら改めてやります。

 素地は使えないことなさそう。ただし、粘土鉱物を別途持ってくる必要がありますねえ。このままでは。

 というわけで以下そのうち(いつかは不明)


 オッと忘れてた。

 苦土石灰はドロマイトとして使えるのか?の件。

 




 どうやら使えそうですぜ!!



 製陶用原料のドロマイトと比べると、

 触った時点でわかってたけど粒度が粗い(というか粒度分布のピークが広いのでザラメも入ってくる感じ)、多少この温度だと溶け残りが白く濁った斑紋になってるのはそのせいかと。

 あとなんとなーくですが、やっぱ雑味が多いような気がします。

 ワイルドなドロマイトとして使えると思います。

 今度(っていつかわかんないけど)ウチのドロマイト使った釉薬の調合で、比較観察してみたいと思います。







 あ、あと一応水簸もしてっから!!











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