2023年4月3日月曜日

ヤキモノは雑味が命、いろんな意味で

 純度が大事になってくることが多いファインセラミックスですが、アルミナなりマグネシアなり、主体の純度はそりゃそうで、雑味(この場合、残りの何%か。)に何がはいってる(あるいは入っちゃってる)かが重要。必ずしも「不純物」とは限りません。有利な効果を与える場合もあります。わざと混ぜ込めば添加物ですね。

 伝統的なセラミックス、いわゆるヤキモノ、の場合もそうで、そもそもが「混ぜ物」なわけですが、それを置いておいても雑味側の微妙なキビで「感じ」が決まります。多分。

 我々の普段使用するようなパンピー用の下手物から超一級の工芸品美術品まで、土や薬の勘定してないほうの成分や粒度の多寡が非常に大きく影響してます。

 土物だけじゃあなくて、めっちゃ白くて透るような神々しい磁器も、ぶっちゃけ不純物やコンタミの都合でああなってるわけです。 

 いくら白くて混じりが無いといったところでファインの材料で食器作ったっても情緒的評価の獲得が難しいのはそういう所のハズ。

 お人形さんみたいな隙のなさすぎる美人(美男子でも可)よりもちょいとおへちゃなほうが可愛いみたいな。


 と思ってるので、今日も雑味の開発にいそしむおじさんです。

 どっかで見つけた汚い鉄の塊と使い古しの乾電池を一緒に水の中にブチ込みます。「生理的に受け付けない何か」が底のほうにぶよぶよ溜ってくるんで、これを釉掛け前の素地にひっかけたり、何か書いたりするわけです。例えば。

 このやり方だとかなーり細かい粒子の絵の具(っぽいナニカ)が機械的な方法を使わずに作れます。ソブっぽい奴ね。(ソブって全国的に使われてる言葉なのかどうか知らん)



 もろちん素地や化粧土に混ぜてもオッケー。

 マット目の釉を薄くかけると意外な反応性を見せることがあります。意外にもたいがい好ましい方に出ます。鉄スゲエ。


 初心者向けのおすすめは、素地が出てる部分。例えば釉を乗せられない高台の畳付きに軽く塗布して拭き取るパターン。のぺっと仕上がる安い土でも多少の化粧になりますよ。素肌と思ったら実は違ったみたいなサギですけど。


 後天的雑味、というか、テクニックとしての雑味、になるので、言ってみりゃあイカサマみたいなものですが、捨てにくい金物ごみをいらない容器に入れて片隅に置いておけばいいだけなんで、手間もかからず面白いっすよ。


 今年度の初びっくりは…


 大盤解説までコンピュータ導入!!天気予報みたいだ!!(NHK7時の晴山さんが好きです)

 これさあ、趙治勲とか武宮とかのじいさん解説者には無理じゃないの?




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