2021年9月10日金曜日

排泥鋳込みの見込み側

  ジルコニアのるつぼです。蓋付き

 
 このるつぼは排泥鋳込み法で成形してます。
 泥漿を石膏型に注ぎ満たし、任意の肉厚を得たら石膏型から泥漿を排出して成形します。
 本稿では面倒だしこれ以上詳しく説明しませんので、気になった方は過去の説明記事を並べて閲覧できる「排泥鋳込み入門」タグから読んでみてください。

 この成形法の特徴は、きわめて均一な肉厚と成形密度を得られることなんですが、それは上手くいけばのこと。
 石膏型の出来が悪いと壁の肉厚ガッタガタになります。

 離型剤の施工に失敗したり、安手の石膏なのに攪拌不足だったり、そもそも駄目になってた石膏を使ったり、フライドチキン食った後洗ってない手で着肉面を触っちゃったり、理由はいろいろ。

 見にくい写真ですが、見込みの壁の光の反射を見ると、右側のはボコボコしてるのがわかると思います。(色味の違うのは写し方が下手なだけっす)

 で、右側作った石膏型がダメ型かっつうとそれも違ってて、実は同じ型で鋳込んでます。
 うちでは石膏型を作るときにグリスを塗って薄い皮膜で覆った原型を使います。処理が甘いと一回目使用時は右側みたいにデコデコになっちゃうんですよね。
 二回目は左側みたいにピシっと作れます。
 これを「洗い」なんぞといってますが、こんなシンプルなるつぼなら、一発目からキッチリ作れたほうがいいに決まってんだけどね。
 原型の素材や形状で「一回目洗いになるのはしょうがないかな」って場合もアリ。

 一番いけないのは、こんなの焼いてんじゃねえよ!原料に戻せや!ってことですな。夏の暑さのせいだったんでしょうか?ボケっとしてたっぽいな(笑
 鋳込みにしくじったらとっとと泥漿に戻さないとダメなんだよね~。もったいねえ。

 その際は石膏型に触れていた面は綺麗に削り落とします。純度が落ちちゃうし油脂分が泥漿に混ざると大変厄介。

 まあ、ネタができたってことで…







 








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