こんな動画が「あなたの筒」に上がっています。(リンクします)
イケおじ(自称)三人が、興味深いが知ったところでサッパリ意味なんざ無いやきもの雑談をしているようです。
この記事を最後まで読んでから視聴しても、視聴してから読んでもお好きなほうで構いません。ただ、読むけど視聴しない、とか、視聴するけど読まない、はやめてください(笑
では、本題
ロクロというのは、右にも左にも回ります(ほとんどの場合)
どちら回転でどの作業が行われたのか、を見分けるヒントを『あなただけに特別に』紹介します。
ちなみに私は、成型が右回転(時計回り)、高台削りが「通常は」左回転(反時計回り)です。
その場合はこうなります。
左回しで外から内に向かって痕を付けても渦の巻き方は理論上こうなります。
ロクロで成形したものは、まだ焼き固めるには不完全で、美しく整えたり高台部分を形作るための『削り」という作業が行われることも多いんですが、その場合、どうやら右利きの人は左回転で削ることが多いです(この辺の事情は先の動画や今後の記事をお待ちください)
どっち方向に回転させて削られたかがわかる場合があります(わかんないのもたーくさんあります)
次の写真のように粗い粒子の入っている素地土の削り痕は特にわかりやすいです。
高台周りの削り作業は器をうつ伏せにした状態で轆轤に載せ、回転させて刃物を当てます。
粗い粒子が刃に引っかかって引きずられるため、星が動いてるのがわかる星景写真のように同心円状の短い円弧状のキズがたくさんできます。
この傷穴の中に、粗い粒子が残っている個所を見て、その粒子が傷穴のどっち側に残っているかで判断できます。
わかりにくいですが、上の写真のように、覗き込んだ時に左側に残っていれば左回り、右側であれば右回りなわけです。
次、動画内でも言及している絵付けの痕跡。
この見込みの内側、口元まわりのラインの場合、右回しで描かれたことがわかります。下側(二番目?)の濃いラインは写真中央あたりから描き始めているのがわかると思います(ちょっと段差がついてる)、ここから左側が呉須(青い色の原料)が濃く、右側が薄くなっています。
冗談の薄めのラインも、「MW模様?」の左上あたりが書き始めなんですが、やはり左側が濃くて右側が薄いです。
対して同じ器の表側のラインを見てみると…
もし写真のようにうつ伏せで置いて描いたとしたら左回りです。
逆に成立させて描いたのであれば右回りです。
ラインを引く場合はロクロを回転させるので、どうしても筆が触った瞬間が濃く、だんだん薄くなる傾向があります。
まあ何周かさせたり二度三度重ねたりもすることもあるようで、わかりにくい場合も多いんですけどね。
この辺を頭に入れておくと、ちょっと飲み屋だのお友達のうちなどなどで、クソウンチクを披露してイッチョカミ気分が味わえると思いますよ。
ちょっと考えればわかるよ!!と思うアナタ。正立の場合とうつ伏せの場合、外側と内側、で裏表になるので頭で考えるだけだと結構こんがらがりますよ(笑
また今回は解説しませんが…
日本では、水挽成形に限って言えば右回しで成形するのが主流です。動画の三人もそう。
実は地球上ほぼすべての地域で左回りなんですよね。
日本と韓国(北朝鮮も多分そうだと思うけど今のところ未確認)だけが右回り主流。これは特異な例みたい。
韓国も日本も左回り成形の場合もあるんですが、その辺の話と、
もう一つ、利き腕と回転方向の関係についてはまたそのうち記事にします。皆さんの興味があれば(笑
動画の出演者をご紹介しておきます。右上から時計回り(右回り)に。
右上のイケおじ:ふくおか陶芸窯のイノウエさん
下のイケおじ:喜器窯の吉田さん
左上の態度悪い奴:びんでぃーぜるさん
でした~
0 件のコメント:
コメントを投稿