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2019年5月14日火曜日

高台の水たまりを解決?

って、何のこっちゃと思われるでしょうが、これ、奥様お母さま方、あるいは誰かサンのように洗いものをさせられている、積極的に進んで家事を行うエライとーさん(AKAカジメン、そんな言葉あんのか?)なら経験あると思いますが、洗いものをしたあとカゴかなんかに置いといて水切ったはずが、いざ茶箪笥に戻そうとしたとたんに高台内に溜まってた水がダラリと手に伝わってなんとなくイヤーな気持ちになることがありますよね。

 食器乾燥機とか召使いを使ってるようなブルジョワジー以上の皆さんや、キチンと丁寧にすすいだ端から布巾でキュッキュするような出来のいいステキ奥様(もしくはダンナ様)にはわかんないかも知れないですけどあるんですよ!

 正直そんなんどうでもいいとは思ってもいるんですが、俺あれが嫌いと言えば嫌いなんです。
 
 そんなわけでそうならない&意匠的な工夫も可能な対応策を一つ。
 
 





 排水溝、あるいは割り高台(切高台?)が解決策の一つ。
 つまんない話な上に、こんなちいせえ孔一つ開けたところでそこまで効果はないんですが(確認済み、笑)、孔の形を四角とかハートとか工夫してみたりワンポイントに使えるかもよ。大した手間ではないですし。

 高台を切り落とした方は排水効果は絶大です。意匠的な変化が大きく、作ってて楽しいです。まあこんなもん縄文の頃からあるようなはなしでオリジナリティもくそもないんですが、いくらでもあるかっていうとそこまで多いものでもないしちょっとこれイイかなと思ってハマりそうです。

 以前から高台が深い場合や、なんとなくちょっと思い出した感じに孔開けるってのは好きでやってたんですが、インスタでのアフリカの陶器についてのちょっと面白かった会話をきっかけに(リンク先、喜器窯吉田さん=多分ナイスガイ)、ザックリ行ってみました。ロクロった後の曲げたり歪めたりキッタハッタは何しろ好きで、とにかく面白いっす。

 



 こんな感じに刳り貫き方もいくつかやってみて好みを探りだすと、切り方も処理の仕方もいろいろ思いついちゃって、もはや水の切れ云々ほったらかしで目的を見失ってます。で、もうしばらくやって手にしてみようかなと、いまここ。

 この排水式割り高台?やってみてわかったもう一つの点が・・・
 ある程度以上肉厚に作らないとモノも見た目もうすっぺら(主観です)になって(俺の)好みではなくなるのですが、当然重たくなります(モチ、そっちのが深く切り込めますから)

 もともとうちの器は肉厚で重くてドカッとした感じに作る傾向があって、形状的に普通のお碗だとバランスはとってるつもりですがそもそもの質量がデカい。よって見た目から思ったより重いパターンになりがち。(ごはん茶碗でもなければ頻繁に持ち上げるわけで無し、それでだめとも思ってませんが)

 この装飾?を採用すると腰回りの肉厚感が実物以上に見えるために「見るからに重そう」と思わないまでも「感じ」ます。すると実際重い器ですが「見るからに重そうなぐらいには重い」わけで、同サイズの普通のお碗より重いにもかかわらず、見た目の重さ≧持った重さとなり、結果として重くない、という論理のルチャリブレ式四次元殺法が成立します。映画でいえば、いつもの役の傾向からして「こいつ仲間のフリしてるけどきっと裏切るぞ!ぜったい悪者だぞ!」と思ってたらそのままいい人で、なんなら立派な硬骨漢だったりするあのパターン(例・『ジャンゴ』のクリストフ・ヴァルツ、『チェンジリング』のジョン・マルコビッチ等)です。何のこっちゃ。

 記事の論旨自体も着地点ワームホール化してきちゃったなあ。

 はっきり言って今回のこれは心底どうでもいい記事ですが、いろいろと(たとえちんけな内容だったとしても)考えだせばあるもんだなあ~と「機能性」について考える癖でも付けるに越したことないですよね。って感じで軽く流してくださって結構ですよ。
 でも機能を有するもの(たぶんオブジェ陶以外のもの全部だと思いますが)を作る以上、効果の多寡はさておいても細かく考えるのは当たり前ですよね。たとえば植木鉢、素焼きの植木鉢を作るとして、必要な、あるいはあった方が良い条件ってのをいくつ考え付くかってのも楽しいし勉強になります(もちろん植物の成長や栽培にどう影響するかが重要点になるはずです)

 まあそんな感じ。 



 
 

2015年11月25日水曜日

新しいものを「設形」してみる。平盃。

「設形」なんて言葉はないですね。俺が作りました。
どういう形にしようかなあ~って考えて決めていく作業のことです。
設計なんてほど複雑な構造物作るわけではないですしね。
まず形を決めてそれから機能に関する部分を作りこんでいきます。
設形から設計。

現在、平盃(ひらさかずき?)を考える作業に取り掛かっています
酒を飲まないので新鮮です。

新しい物作る時にどう形決めてくかってことなんですけど、いくつかパターンあると思います。
今回は「径11~120㎜ぐらいの平盃、碗形の丸みをつけずにストレート気味に広げる」と、大まかなシェイプは決まっています。どういう釉装飾にするかも決まってますので、わりかし楽ですね。
小鳥の飲み水ほどの才能とインスピレーションに頼るなんて私には無理無理。

自分の場合、バカはバカなり、数学的に縦横の比率で決めていきます。こうすると理論的に考えてる気にはなれますから
型を工作機で作るんでなければ、どうせ手癖が強くてそっちよっちゃいますけどね。

では平盃、まずは口径と高さの比を見ていきます。
実際作ると大分印象は変わるんですが、作図してあたりをつけます。
図録やなんかでカッコいい発掘品や作品を調べたらだいたいこの二つの比の間。
実際は3:1が多い。こんな感じ。口径と高台系の比はとりあえず3:1(これが好き)


高さと高台の高さの比も考えどころ。
高台が高くなると逆テーパーをつけたほうが決まる感じですね(左上の赤い線)
実は装飾が決まっているので高台の際、腰回りはかんなで削いで角度をステップさせるので右が出来上がりには近いはず。123の数字は高台のテーパーの向き。
高台の作りや高さはちょっとのことで印象がずいぶん変わります。上手い人は尊敬します!


下は参考程度ですが・・・
(左上)口径と高台系の比を変えてみたりもします。これは断面の輪郭の角度を変えないまま高台を広げました(=全体の高さは下がる)
(左下)高さ自体を下げて比を見ることもしてみましょう。
(右下)中世以前のもので見た形。本物は丸くRがついてますがやたら神々しい感じ。

(右上)やきものの場合、肉厚差が部分によって極端に変わるのは、製作上の問題が出たり、使い勝手に非常に大きくかかわります。

 これが漆器の場合は、見込みが青い線のように浅くなり、底の肉厚がガッツリ厚いのも多いんですがそもそも木製で比重が非常に小さいので問題ないみたい。やきもの屋感覚で漆器を持つと一瞬ぎょっとすることがあります。
 
陶磁器は一般的にある程度以上の均一性と薄さ(=軽さ)が求められますが、焼いても使っても割れないのなら使い道によってはゼーンゼン問題ないと考えています。
今回は盃なんで基本手に持って使うもの。酒飲む人のリストの強さってのはさまざまでしょうけどあんまり重いのはダメでしょうね。

なーんてことをいろいろ繰り返していくつか形を決めてみた後、実際作ってみる。ってことをやってます。比率を整数比に決めちゃったりすると自動的に試してみるパターンってのは限定されますので、後は自分の手になじむように作ります、というのが私のパターンです。





それと、今回それほど関係ないですが、自分の場合何も決まってないところから形を決める時に、作家としてのオリジナリティ!世界で一つの俺の形!なんてことはひとまずまるっきり1㎜も考えません。いままで世にないもので俺が初めて考えたいい形、なんて無理無理。大体何作っても似たようなものはグレートな先達や今現在活躍している方々がもっともっと素晴らしい作品製品のこしてますよ。お店や美術館なんかで見つけちゃって、そんでもってそのたびに非常なショックを受けます。
 名人上手なら「少しでもそのレベルに寄せたい!」とか、現役バリバリのしかもまだまだ若い人だったりすると「チグジョー!!全然俺より上手いじゃん(泣)」、レジェンド級なら「俺も〇〇級かもな」とかね。






2015年11月13日金曜日

箸置きという名の小皿、あるいは小皿のような箸置き

何度か紹介していますね
例の神の啓示(aka子供が汚して困るんじゃ~)から生まれた「超高機能な箸置き(仮名)」
意外にも、じゃなかった狙い通り好評なうえにサイズ的にも形状的にも釉薬のテストにはピッタリだったりするので結構作る量も増えています(んなわけでダメ品も多いんですが・・・)

醤油指しに使っておられるお客様もいらっしゃるんですが、それにはちょっと小さいです。
何でも片口になってる部分(箸を置いとく部分)から余った醤油を移せていい。なんてお話でした。
試してみたら移しづらかったです(笑)

ちゃっかり子供が生まれた友人にもプレゼントしました
これはドロッとしたものついちゃったスプーン置くのにちょうどいいんだよ~なんつって
まだ生まれて一週間ぐらいなんで使うのはいつになるやら。

子供用、あるいは汁っ気汚れに強い用には、ヌルンと丸い縁の物を
大人用、汚れ対策不要、の場合には気取った二重縁のものも作ってます。
もうちょっと形のバリエーション増やそうかな

箸置きっていうのは多少ご立派な家でも出すのはお客が来た時ぐらいだったりして、
普段は使ってない場合が多いようなんですが(自分の周りの聞き込み調査=田舎の事情、都会や雅な街は知らん)、使うとプチセレブ感が出るもんですよ、多分。

たかが箸置くだけの機能しかないのに、人数分出すのも洗い物増えるのも面倒だし、ちょっといいなあと思うといっぱしの値段するわけだしね。
というわけで、ちょこっと今までなかったもの、食事中のごみ置き場としての機能をくっつけてみました。これでさっき除けといたはずの小骨をまちがって口に入れちゃう事故も減るはずです。、


以下の写真は今回釉の組み合わせを試して自分なりに気に入ったもの






赤ちゃん産まれた友達よ、おめでとう!
これからのが大変なんだぞ~

来月生まれる予定の別の友達よ!
生まれてからのが大変なんだぞ~


2014年5月29日木曜日

生加工

あらゆる工程で一番好きじゃない作業・・・
高台って飯茶碗以外にそこまで必要か?

でもファインや耐火物で生加工が生じるのは大好きです。なぜだ?普通のメーカーでやらないからか?


2014年3月5日水曜日

試し焼き 赤白のマグカップ

先日、新型試作中ということで棒っきれでひっぱたいて花びら型にした高台のマグが焼き上がりました

白と赤茶、それぞれの組み合わせ、重ねた部分の変化、実際に持った心地などなど実物に近い形でないと試せないのがレベルの低さの表れですが…


底のキワはこんな感じ、写真だとのっぺりしてますが実物はまあ次回やるべきことが見えたので合格点。見た目からも安定感の高いイメージが強く出ます。



側面は樽型のRをつけずにストレートに近いほうがいいかな?

後は持ち手の作りこみと赤茶の釉薬に慣れが必要です。
この赤茶釉薬はこの記事の一番下、錆錆ブヨブヨ水から鉄分を取ったマット釉です。
なかなか面白かったのでちょっとずつ試していました。
釉掛けの厚さによって黒(こげ茶)→柿色→赤→オレンジ→黄色(いずれも渋め)と変化します(いまのところ・・・)
器肌のしわやキズ、凹凸に綺麗な色変わりを見せるので
釉に巧くて柄のセンスのある方ならこの釉薬だけで釉彩的なことができるんじゃないでしょうか?
ある程度、使うのも作るのも慣れてきたらかなりいい釉になってくれそう。

巧い人に試していただきたいのでご要望があればですが調合(恥ずかしいほど簡単)を公開します…



2014年2月27日木曜日

新型の模索中

口元の切り込み

昔から好まれてる花形になるわけですが、これは作業自体が楽しいことに気が付きました。
割り付けのあたりだけつけたら、カッターナイフを使ってフリーハンドで切ります。

底の立ち上がり部分の変形
寸胴のマグカップですが「高台問題」にも抵触してきますな~。

これはグルグルしながら適当な棒っ切れでひっぱたきました。














いずれも加工の手順に気をつければもっとうまいことできそうです。

2014年2月20日木曜日

底の裏側 高台

器の接地面をどうするかというのはなかなか難しくて魅力的な部分です

パッと考えても高台なしのベタ底、広い高台、狭い高台、低い高台、高い高台、掘り込んだだけの高台・・・

意匠の問題を別にしても実務レベルで大変重要なタスクが課せられます。
普段るつぼを作っているので違和感が全くない、下手くそを際立たせない、という理由からベタ底が多かったりします。

高台問題をいろいろ考えるのは楽しいので好きです。たまに記事にしていけたら面白いかも、

特に凝ったものはありませんがいくつかご紹介

ベタ底二種


掘っただけ(この場合は胴回りと一緒の外径)



ノーマルタイプ?