カルシアるつぼについての記事を挙げるたび、アルミナ系の台板と直接触れさせてはいけませんよ、恐ろしいことが起こりますよ!と脅かしてきました。
先に改めてカルシアるつぼを使用する際にどういう状況で使うべきなのか並べておきます。
高温下に置かれる場合、必ず下図の状態で使用してください。外るつぼを使うならそれもマグネシアるつぼ推奨、最低でもスタンプ材のマグネシア粉末をたっぷりとって遮断してください。
うちでは、マグネシアの板は多孔質の適当なサイズの円板、敷粉は40番~100番程度のものを使用しています。このぐらいの粒度ならサラサラで平にセットしやすいですし、高温下でも固く焼結することはないので何度でも繰り返し使えます。微粉末では焼結しやすいし、るつぼとの反応も進んでしまうのでよくありません。
1・「900℃までなら反応はしなかった」というのが実体験。ただし、これは空のるつぼを試してみたとき(=単にアルミナVSカルシア)の話ですので、何らかの中身が入る状態(=多かれ少なかれカルシアは喰われる)では何とも言えません。
また、
2・何となく見知っただけの知識の上では、トチ代わりに貝殻(ほぼ炭酸カルシウム~焼成後カルシア)に乗せて焼成する方法もありますし、釉薬の三成分四成分の座標式実験などで石灰石単味では解けませんね~みたいなのを拝見しますので、1250℃ぐらいまでなら平気なのかも?
ただし、自分の材料でそんなこと試す気にはなりません、現状。
というわけで、安全のためには、ちょっと手間かもしれませんが、上の条件を必ず守ってご使用ください。
ご注文の際にその旨確認しますので、持ってなければマグネシアの板や敷粉を合わせてお求めいただくことになります。
と、ここまでは今までの繰り返し。
事故って具体的にどういう風になっちゃうんだよ?ってのは紹介できてなかったんですよね。
お待たせいたしました。
こうなります。
カルシアユーザーの皆様、こうならないようにくれぐれも気を付けてください。暮れだけに。
この程度で済んでよかったっすよ。昔は炉床板にサンドピアリスもびっくりの大穴開けたことありますからね。
「闇ヤキモノ教習(仮」読者の皆様、ゼーゲル式でおなじみのR2O塩基性酸化物+RO塩基土類酸化物+R2O3中性酸化物+RO2酸性酸化物の理屈は飲み込めてますかね?
長石もカオリンも同じようにアルミナとシリカが主成分、そこにカルシア(石灰石)が混ざることによってぐいぐいと融点が下がるこの感じ、
釉薬でも素地でも反応温度帯が違うだけで、同じ事が起こってるってことがお分かりいただけたでしょうか?
だから釉薬が棚板に垂れるとただ引っ付くだけじゃなくて溶け合って引っ付いちゃうんですよ~
はーあ・・・
0 件のコメント:
コメントを投稿