2016年7月29日金曜日

肉厚もの!

 肉厚のるつぼです。
 アルミナ4N(99.99)の緻密質。
 4Nのアルミナで肉厚品を作ったのは久しぶり。





 こっちは丸棒ですね。焼き締まってません。
 焼成温度指定で気孔率と強度のバランスを取らなくてはならないという面白製作です。
 アルミナの高純度でなくてはならず、大きな気孔率が必要で、焼き締まったアルミナでは固すぎるという海原雄山みたいですな

今週の予備!

暑いわ急ぎだわで、うっかり写真撮らずに納品してしまいました。
予備分で集合写真です

 ジルコニアのるつぼ、アルミナのるつぼ、アルミナ多孔質のシャーレです



ミニチュア食器 本焼き編

 ミニチュアの食器は本焼きがすみました。
 ちょっと歩留まりが悪かったんですが成形、施釉ともにコツはつかんだ気がしてます。

 飴釉、天目釉といった伝統釉は、ミニチュアサイズでもそれなりの風格がありますね。よかった!この種の鉄釉は角や凸部が赤茶色にブレイク(カッコいい言い回し)するんですが、モノが小さいためにブレイク部分が比率としてデカくなって、やたらとマダラになってしまいます。そこを回避するために釉薬にちょっと手を加えたりもしました。
 ま、アップで見てもわりかし普通に見えるんで成功だったんじゃないかな~と。
 
 
こんな感じです

1、天目釉、写真ではマットっぽく写っちゃってますけど光沢です

2、こちらも天目釉ですが、白釉を流しました

3、飴釉

3の飴釉、見込みは柿釉になってます。

4、飴釉に白流し、

4、上と同じもの

5、黄釉

これは写真でも大きさに違和感が目立つかな

後ろにライターがなければパッと見小さい感じしないとおもうんですけどどうですか?
もう私の目は、見過ぎて調子狂っちゃってるんですけどね(笑

来週からは普通サイズも作ります。

2016年7月23日土曜日

ミニチュア食器を試作中 その後

ミニチュア食器、厳密にはミニチュア料理用の食器(作る作り分ける腕と頭がついてくるかは別としてこの違いは絶対にありますよね)

本焼きしてとりあえず実物確認しました。
ハッキリしくじったな~というところが多く、忸怩たる部分も多いんですが、
釉掛けの段階からいろいろ考えて手を付けたのである程度以上はきっちり作れるはずだ!というアタマになっております。


天目系の黒釉ですがサイズを意識し過ぎて薄すぎました。失敗

これは黄釉、やはり狙いよりも薄かったな~
茶色くなるよう薄くするのは普段使ってるパターンなんで
釉薬としての失敗ではないですけど



柿釉の見込みに縁から白釉が流れるとこうなります
このサイズでも「俺の好きな組み合わせ」は生きてます

これは飴釉ですがちょっと調整が必要な感じ
天目よりになってしまった

上の写真のものの見込み

白釉、厚ぼったい釉薬なので向いてないかもなあ~

黄釉の薄すぎバージョン。

めどがついたんで本番用の作成に入ってます

2016年7月21日木曜日

BNのるつぼと蓋のセット 窒化硼素

前にも紹介したものと同じパターンです
こういった細長いるつぼは石英管に封入されて使われることが多いですね。
まあ封入とは限りませんが…

まるで高級な茶筒のようにし~っくりと蓋が嵌まります。
まあ加工で寸法だしなので当たり前ですけどね(笑)
BN(窒化硼素・ボロンナイトライド)はるつぼ、耐火物として特殊な適応性を持つ素材ですが、PBNの場合、焼き上げてもやわらかく(蝋石ぐらい?爪でひっかき傷がつくレベル)、加工しやすいっつうのがセラミックスとしてはなかなか他にない最大の特徴ですね




SiC(炭化ケイ素)角板 

炭化ケイ素(SiC)の耐火物を紹介!

 滅多につくらない素材ですが(注文が少ないから(汗))、緻密、多孔質(クレイボンドによる成形)両方扱います。
 耐火物といっても炉材ではなくて、なんか聞いてもよくわからないというか難しい使用方法だったのでヘタな説明をすることは避けます(笑)
 マイクロ波を吸収させて発熱云々のパターンです

普段白っぽいのばっかりですが、色の黒い製品は珍しさもあって新鮮です。
凄く手も顔も汚れます。





SiCは導電性を利用した高温用電気炉のヒーターや、硬さを利用して砥石や耐摩耗性部品などちょっとオリジナルな使われ方をしますが、もちろんるつぼとしても使えますよ!!


2016年7月17日日曜日

梅雨時の多孔質カルシアるつぼ!

 梅雨時といえば雑草とナメクジにとっては元気モリモリですが、カルシアセラミックスにとっては一番ヤバイ季節。まー今年はあんまり雨降ってないですけど湿気はソフトバンク松田みたいにムンムンムードですね。やばい。
 耐消化性に関してはかなり自信がありますけど、使用も保管もとにかく湿気に注意してください。シリカゲル的な乾燥材、密閉容器は必須。実験室などでしたらデシケーターに入れてください。

そんな中今年もカルシアるつぼを梅雨時に作りました。
ここ数年カルシアはいまいち紹介できない隠密製作になってますのでノーマルるつぼの紹介久しぶりかな?



保管のコツですが、容器にしまう前に写真奥のようにラップでくるむと持ちがいいですよ。湿気てからでは多分逆効果ですのでカラカラにしてからお願いします

これはより対消化性に優れた緻密質でも同様にするのをお勧めします


昨日のMOTsの釣り会で朝一番にお気に入りの竿を鯉にひったくられてロスト!
精神状態もかなり梅雨時です



ミニチュアのお碗シリーズ 試作

先日の記事で紹介したミニチュアのお碗ですが、
日程的に間延びしながらですが試作しています。

現状ではヘタな細工をしないようにして、とりあえずはシンプルにこの3パターンぐらいがストレートかなとおもいました。
現時点では生でフォルムの確認。
なおもたついちゃいますが、わざわざこんな小さい海賊工房に依頼をしてくれる方がいて作るわけですから、たとえ大満足とはしてもらえなくともツルシじゃないぞって気持ちを満たせるようよくよく考えます。
自分としてもこういうのをきっかけに「サイズの大小を超えるうまいコツ」みたいな何かを手に入れたいです。

焼きは多少先ですが、うちの釉薬一種類単味で腰の据わった伝統的な雰囲気になるのかどうかが不安。
もしかすると何か細かいワンポイントがないとのっぺりしちゃうかもしれないですね。

成形直後

左はちょっと流行ってるっポイ高台の立ち上がりのない朝顔形
中と右がこんな感じで、と依頼の定番の碗形2種
その奥が前回の丼、腰がもっと張った形ですね
一番向こうが、どうせ大きさ比較をするんで、少しでも頭がよさそうに見せる文庫本

こちらは名刺の上にのせてみました

ファインの技法を利用、なんて言ってましたが、修行してたところの親方に聞いたら「よそでもやってないオリジナルのはずだが、別に大したことじゃないんでそんなん威張れねぇだろ~」とのことなのでどういう手順をつけたかは内緒です。

2016年7月12日火曜日

アルミナるつぼ、蓋つきセットですが

高純度のアルミナるつぼ、純度は4N(99.99%)
蓋の形状はつくばセラミックワークスの標準であるインロー型。
世間一般ではるつぼの蓋というと一回り大きいものをかぶせて使うタイプが多いと思うんですが、うちではこのタイプをお勧めしてます。
理由はいくつかあるんですが、作る側も使う側も利点が多いよってことでお茶を濁しておきま~す。

実はこのるつぼは入れ子になっていまして、これは径35φぐらいなんですが、80φあたりを筆頭に一回りずつ小さくなってきまして全部で4種類かな?あります。
いろんなパターンの組み合わせで使っていただいてるようです。




2016年7月6日水曜日

ミニチュア!な世界

もともとは箸置きとして作られたものでも使う人によっては皿
しかも料理をきちんと盛り付けてて凄い!

ミニチュアの料理というジャンルがあることを初めて知りました。
もちろん、何でもミニチュア趣味はあるわけでいわれてみればそりゃそうだ!なんですけど、実際写真をいただきましてびっくり。



これ一辺4センチですよ!
トマトなんていつ収穫してるんだよ!って感じですよね。しかもちゃんと赤いし。
これトマトじゃなかったりしませんよね?

自分の製品がこんな風に使われています!なんてのを知ることは実はなかなか無いので、うれしいやら恥ずかしいやらです。

な~んて感じでミニチュア料理作家の方に使っていただいてるんですが、
これまでは代用。箸置きだったものをさらに見立ててるわけですが・・・

「小さい丼」なんて言葉の違和感、相殺感つったらないですよね(笑
せいぜいちょっと大きいお茶碗みたいな感じかな~ってわけにはいきませんよ。
丼という言葉の持つサイズ感が崩壊するような面白い依頼を受けました。

器だけでなくて料理も一緒でしょうが、小さいってだけで結構制約受けます。
細かいので作りづらいってのはまだたいした問題じゃなくて、ある釉薬がその釉薬らしさを発揮するにはある程度以上の面積が必要だったりします。
上の写真のおむすびも米粒のひとつひとつがおむすびに対する脳内イメージより度を越してデカいでしょ!
まったくもって本物なのに「おお!リアルだなあ~」みたいなとんちんかんな感想が出ちゃう。
頭が悪いせいでろくな言葉を選べてないので、もしかすると気を悪くされる方いらっしゃるかもしれませんが自分としてはミニチュア趣味の面白さ楽しさをものすごく好意的に知ることができた気がしてます。
と、いうわけで・・・


焼き上げで見込みの内径3.5センチ程度が目標です。これらはまだ生。さっき練習として作りました。

他にも内径で2センチ程度の碗をトライする予定ですが、そっちは轆轤でなくてファインセラミックスのある成形方法を導入しようと思ってます。

ちょこっとインスピレーション

植物、虫、動物
とくに詳しいとかはまったくないんですけどつい見ちゃいますよね