最大ポテンシャルを発揮できる、体に負担のないポジションを見つけたいなあと思ってるんですがね。
もちろん俺がここでこうしたほうがイイよ!とは言えないんで、皆さん考えるための参考になればと思いいろいろみつくろってみました。まとまるわけないんですけどね。
先にヌルイ弁解をしておくと、人んちのろくろで劇的にやりにくい、なんてことは多分滅多にないことからわかるように、少々狂ったところで別にそこまで支障はないし調子合わせられますよ!それに、やりやすさ自体がそもそも個人個人の問題じゃ!あと何をどう作るかによっても変わるだろうし、ピタピタに決めつける必要なんかないんじゃねえの?ということは分かってますよ。と言っておきますね。
理想を言えば、ポジションは構える位置をロクロの天板に合わせるのではなく、自分の構えにロクロを合わせるべきじゃないかと思います。
たとえば、極端な例ですが、八村塁と高梨沙羅が同じ種類のロクロを使うとします。
床面にロクロをタダ置いたまま椅子の高さと位置なんかで合わせる場合、と、それぞれがしっくり構えたところにロクロの位置を合わせるのを考えればわかると思います。八村絶対窮屈だろ、みたいな。
据えつけ型だったらしょうがないけど普通の電ロクなら下駄履かせたり楽にできるでしょ。
つまりまず自分の態勢を先に整えましょう。椅子に座るのなら座り方、立ってやるならそれもよし(位置決めは楽だね)、その後ロクロの天面の高さをやりやすい高さと距離に合わせてみましょう。(でもっかい言いますが、どういう位置関係だとやりやすいかってのはいろいろ自分で試してみようねって趣旨ですよ!)
で態勢は、ロクロの芯との距離と向きで決まってきます。
座るんなら座面と天板との水平距離と高さの関係が主だと思います。
A:起き上がり気味(これを仮にアップライトスタイルとしておきます)
天板が座面よりはるか上、ヘソあたりまで来ることもありそう。
B:前かがみ気味、クラウチングスタイル
天板が座面と同じかそれより低い。特にジャパンでは主流派かも?
C:その中間、天板は座面より上だが太ももの天端ぐらいまで
今回いろいろ見た限りではこれが多いです。
ドイツの有名な都市の名前をいただいて「フランクフルトポジション」としておきましょう。理由は各自考えてください。
こんな図を書いてみましたが、厳密には体(腰、背中)の起き上がりかたですかね~?
とりあえずXをはじめに作るのがいいんじゃないかな?
実は、実際の体勢はワークの高さやサイズでずれます。ここ大事。
日本の主流(だと多分思いますが)粘土の山の上から作るスタイルならば、ポジションは土殺しして玉取りした瞬間に決まります。ロクロの天面がどんなに低かろうが、玉取りした位置が胸の前なら、超アップライトの端やんポジションになるわけです。最後はめっちゃ低くなるけど。
デカい土から作るやりかたは、仕事が早いだけじゃなくてこのワークの位置の自由度が高い、ってのも主流になった理由じゃないかと思ってます。玉取りの精度はやってりゃ慣れるしね。
逆に、私のように、一個挽きで作ることが多い方はこの時点でロクリングの楽しさ辛さがかなり決まってきますので、気になった時にはいつもより多めに試してみてください。
教室等で、ロクロの高さをいじるわけにはいかない、でも上げたいなんてときにはカメ板なんかを使って嵩上げするのも手かと思います。
つまり、あんまり言葉にこだわる意味はないんですが、ロクロと椅子の位置関係はセッティング、実際のワークと体との位置関係はポジショニング、とか、とりあえず別に考えて便利なセッティングを見つけると楽なポジショニングが取れるんじゃないでしょうか。
というわけで、長々記してみました。
では、本題(こっちを紹介したかった)お歴々のポジションを観てみましょう。
世界のハマショー。天面と板の間が面一です(益子参考館で確認済み)
座布団敷いて胡坐。俺の基準ではかなりクラウチング
ちなみに棒引っかけて回す式の手ロクロ
左上手の右差しなので時計回りですな。
カトー・トークロー。多分座面より下。
腰かけてるけど座布団使ってますし、かなりクラウチング
これは多分電動です。
個人的にはこのオールドジャパニーズポジは結構きついっす。山の上から切り離す玉取りマシンガンスタイルならではのセッティングじゃないかと推察しています。
九州の方の大物は蹴轆轤だったりしてますが見やすい写真がありませんでした。やはりクラウチングが多い印象。
その他も日本選手はクラウチング気味が多いんですよね。やはり教育現場のスタイルなのかな?
では海外(といっても欧米の作家様ですが・・・)はフランクフルトがほとんどで、アップライトも目につきます。もちろん低い人もいますが、偏りがなく、結構さまざまな印象。
ルーシー・リー(ババア期)。高めのフランクフルトです(一応)
股の付け根より膝の方が低いです。
オバサン期は若干低めの印象(写真の見え方の誤差かも
右上手左差しですので反時計回り
大好きなハンス・コパー。多少低めのフランクフルト
この中では若死にのコパー、低いんじゃねえの?
真の民芸者、大ウォーレン・マッケンジー。
膝の線より鏡の方が高い。アップライト。
ベアトリス・ウッド。相当アップライト。
膝の下がった座りポジションで無理がないように見えます。
個人的にはこれを理想としたい。
ロクロもいいね、こりゃ。
とりあえず90過ぎまで生きたけりゃロクロをあげろ!!と言いたくなるね(笑
生きてる人も紹介
ジョン・リーチ。マイケル・リーチのお父さんです(ウソ
アップライトですな。
個人的におすすめのアップライト押しで若手。
先日の安全性シリーズの元本の著者のベンさんです。
こいつが一番アップライト。
なんか右の写真では「ワンハリ」のディカプリオみたいに火炎放射器持ってます。
ネットで見つけた若い人。
左回しの蹴轆轤ですが高めのフランクかややアップ。
座り方も椅子高めだね。
もちろんスタンディングスタイルも大いにありです。
おい!これじゃミシンだミシン!欲しいぜこのろくろ
高さ的にはフランクフルトですね。
スタンディングアップライト(へその高さかな?)のオバサマ
写真じゃ写ってないけどロクロ相当嵩上げしてますよね。
参考までに手びねりの場合は…
ジェニファー・リー。相当高いね。目線の位置です
益子で御本人見かけましたが…歩き方がかっこよかった。
と、まあとりあえず、特に決まってない初心者の方なら起き上がり気味の方が体が楽でいいよ!と言っておきます。先日の記事も参考にしてください。
「陶芸先進国(笑)の作家様(笑)」ばかりがヤキモノ屋のロクロじゃねえや!
おすすめはしねえが伝統様式にはこんなのもあるみたいだぜ!すたれてねえんだから絶対利点はあるんじゃねえの?
なのも紹介。
まずは小手調べ。アップライトですな~
なにより大変簡素だがよさそうなロクロ
こんなので仕事したいよね~。
おい!こういうの待ってた奴いるんじゃね?
意外とシェアのある、ベタ置きしゃがみこみスタイル。天面がフライホイールでもあるから何しろデカいんだよ。これでスネ削っちゃう人絶対いるでしょ。アブねえよなあ。
あと真似しようにも、この手のウンコすわりスタイルは、「あんまりやる気があるように見えない」というのがネック。
と、言うわけでベタ置き式のスタンディングスタイルもありますよ!
きついだろ!
遠いだろ!
アリVS猪木かよ!
じゃあとどめ、どのぐらい伝統的なのか知りませんが、今日調べた限りで最もエクストリームスタイルの二点を紹介!
なんかの罰ゲームですか!
ポジションはアップライト
俺も混ぜてくれい!
もう、当初の目的を見失っちまったじゃねえか!
とりあえず皆さん、ポジションは考える価値がありますよ!
この問題に切り込んだ「俺たちの先生」ことイノウエセイジさんの動画もどうぞ。6分ほどですので是非。
ほかにも、参考になりそうなものを…
まずはエルゴノミックスローイングというページ(最後の写真が最高です)
あとユーチューブでも、「SPY」のメリッサマッカーシーじゃない方のお姉さんによく似た人がシリーズで解説してくれてます。
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