コーンは、同形状で作らないと指標としての役割に支障をきたすので、どう作ろうと型の使用は必要と考えています。
(まあ、水だけで練り練りしてなんとなく大体おんなじとんがりコーンにすりゃあいい気もしますけどね)
とにかく鋳込みで作ったんでその動画!3分半ぐらい我慢してください。(ソフトにはだいぶ慣れてきたんですけど映像はブレブレです)
今回も地味絵面なのでBGMはアクション要素&秘伝感強めてます。
なんか手がジイサマみたいですけど冬場はこうなっちゃうんですよ。
作った丸棒は実は超適当仕様で排泥用スラリーでも制作してるんですが(排泥しないで減りっぱなしでそのままほったらかしで固化させたり)、一応いい機会かと思って硬い材料での固形鋳込みもやってみました。
固形鋳込みは排泥しないで空間をすべて素地で満たして埋め殺す成形法で、可能な限り固いスラリーを使うのがコツ。
解膠材のおかげでかなり低い水分量でも鋳込みが可能です。
あまりいわゆる「陶芸」では使われない手法なのですが、圧力鋳込みによる数打ちの皿モノはどのご家庭にもあるはず。もちろんファインや耐火物等の理化学、工業用陶磁器では一般的な製法です。
この動画の場合、調合は長石、鼠石灰、ガイロメ粘土(これ変換できないよね!)各同量ずつの調合で、SK8~10でマットでカサカサになるお気に入りの釉薬の一つです。もちろんゼーゲルコーンの調合でもまったく同じように坏土調整可能です。
排泥スラリーを作るつもりの割合で分散剤(水ガラス等)を垂らしたら、水を加えてよく練るだけ。別に乳鉢を使わずにビニール袋の中で練り練りしてもいいと思います。その場合は袋の隅を鋏でちょん切ればそこから一切途切れずにスラリーを流し込むことが可能。
水分量は石膏型に流し込める限りなるたけ少なく、堅いスラリーのほうが物は強くなります。(水分量がわかれば以降は先に混ぜておけばよい)
分散剤の量を多めにすればよりビロビロになる(表現がバカっぽくてすみませんねえ)スラリーを作れますが、塊になった時になかなか硬化しにくい、というかいつまでたってもチクっちゃう(すぐヨレる)成形体になりがちです。したい表現のタイプによって使い分けてみてください。
やろうとおもえばロクロ用の粘土を一握り取って手の平に分散剤を付けて練り込んでも時間はかかりますが坏土の調整は可能です。
肉厚物を鋳込むにはこの方法が都合がよい場合が多く、粗い原料で偏析させずに鋳込みが可能。より少ない水分量で成形するので、収縮を抑える結果にもなります。焼腰に関しては組成や粒度配分に左右される部分が大きいのですが・・・
分散剤を加えない粘土でも柔らかく練ればある程度は同じ状態は感じられますが、より効果が劇的になります。固いはずの粘土がいじったり振動させたり衝撃を与えることでヨレヨレッとチクソトロピーによる軟化を経験するのは楽しいモノだと思います。つきたてのおもちみたいになりますよ!(その動画もそのうち)
これは固形、排泥に限らず鋳込み成形ならではの表現の可能性で、チクソトロピーによる軟化変形を取り込んだダリの時計みたいに歪んだみたいな作品もチラホラ見受けられますよね。型で作ったからと言って同寸法同形状のクローンウォーズ状態とは限りませんよ!
もちろんデメリットもあり、
どうしてスラリー中の気泡を閉じ込めやすいので、混練と鋳込み中にいかに空気を入れないかがポイントです。
制作物の形状的にも制約は当然ありますが、その辺はおいおい記事にしていければと思います。
皆さんの製作のヒントになれば幸いです。
なんか今回ギャグがなくてつまんないですね。根の好青年さが滲み出てしまいました。
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