とりあえず無責任になるのもあれなんでゼーゲル式の複製調合でも試作してみますね。
ゼーゲルコーンの各番手のゼーゲル式は
SK7 [K2O 0.3 CaO 0.7] Al2O3 0.7 SiO2 7.0
SK8 [K2O 0.3 CaO 0.7] Al2O3 0.8 SiO2 8.0
SK9 [K2O 0.3 CaO 0.7] Al2O3 0.9 SiO2 9.0
で、手持ちの材料、福島長石、鼠石灰、シリカ(ファイン用325#Pass)、NZクレイの4種類でカタログ値から算出した結果、計算結果に自信はないものの
SK7 長石28 シリカ43 石灰石12 カオリン17
SK8 長石25 シリカ45 石灰石10 カオリン20
SK9 長石22 シリカ47 石灰石9 カオリン22
となりました。
これをナントカ坏土にしてコーンを作るわけですが、コーンの型がない、作る手間もメンドクセエ、そもそも最終的に試験コーンの形にする気がない、という三点から形状は違います。
で、最終形態がどんな形状になるかは試験焼成の結果次第でどうなるか先行き不明瞭なんですが、候補はあります。その前に現行の「公式コーン(造語」の要素効能、よくない点を整理してみます。
焼成中炉内から見える
これはとりあえず絶対条件ですね。そうでなければ意味がない。
でこの結果、
ある程度の嵩が必要。特に背丈の方向に。見えなくなっちゃうからね。
第二種といわれるSK20番より上の温度帯用のコーンは第一種よりうんと小さいんですよ。それが1500℃以上になると炉の中もピッカピカだから本当に見ずらい。コーンの向こう側の状態によっては立ってるのかどうかさえ見えない時もありますよ。なんでそんなに小さいのかもよくわかんないですけど・・・割れたのか炉圧で吹き飛ばされたのか無くなっちゃうこともあって、それが小さくて軽いせいなのか組成からくる問題なのかよくわかんないですけど。
せいぜい1300チョイぐらいまでなら光の中に消え込む、なんてそこまでじゃないですが、とにかくある程度以上大きさがあってニョッキリ立ってるのが見えてないとまずいですね。
で、その結果、結構場所食って邪魔
炉内寸が小さかったり、そうでなくても窯詰の都合でのぞき穴の前のスペースが足りないなんてこともありがち。
しかも倒れるからなあ。
自立式はグッド。
何しろチョコンと置きゃいいってんだから楽ですよ。
とはいえ自立型コーンも複数並べると下の番手は溶けすぎになりますから結局台なり座布団は必要なんですけどね。やっぱり棚板に引っ付いちゃいます。
そもそも80°だの何ミリ埋るだの、何かとめんどくさい
この辺頭に入れて考えてみた上で、とりあえずたたき台として手頃な型で作ってみたのがこちら。
40φ円板と10㎜φ×40L丸棒です。右下の白いのは先日作った釉薬のみのもの、素焼き済み。丸棒は鋳込みで、円板は鋳込んでもいいんですけどめんどくさいので金型で加圧成形しました。
ゼーゲルコーンもなんだかんだ言ってまっすぐ立てても折れ曲がるのは経験済み。頭が重い分だけより自重でつぶれてくれるんじゃないかと期待。
円板は円板でどうせ台板が必要なら溝に立てときゃいいんじゃね?ぐらいの感じ。
これを通常通り焚きあげた時にどんな状態になるかを確認しておけば、多少何かわかるんじゃないでしょうか?
申し訳ないのはまだ実際試験するのは先なこと。時間が取れれば土と釉薬を混ぜて作った「完全俺コーン」も作っておきたいですな。
とりあえず自分で試したい方には、自前の釉薬(安定な透明釉推奨):いつも使ってる土を10:0~0:10まで10%刻みで混練すれば必ず指標的結果が出るはず!とお伝えしておきます。
だからゼーゲルコーンの形に作れよ!ってのはしばらくの間は無しでお願いします。
調合~混練のコツは、原料塊を乳鉢で磨りつぶそうなんて考えずに細かい目の篩で乾燥段階で濾した原料同士を調合し、ビニール袋シェイク(過去記事参照)でよく乾式混合しておくこと。これで後の乳鉢練り練りがめちゃんこ楽になります。
よく濾して!粗目を除けておく!濾すのに乳棒は使いませんイメージです。
0 件のコメント:
コメントを投稿