2019年2月25日月曜日

『俺コーン』リベンジ作戦

 前回ゼーゲル式から割り付けた調合原料で丸棒を作成し、コーンの代わりになるのかな?つってやってみたらうまくいかなかった。というところまでお話ししました。

 とりあえずSK7番のはずの成形体も焼成しました。同じく時間100℃で温調機の指示1280℃まで、その後キープを1時間です。
 
下が浮いてるのはフォースを信じてるからです。うそ。
アルミナ粉末を敷いた分ですね

あらためて3種類並べるとこんな感じ。
観にくいですけど順番通りの溶け具合にはなってます。




 見事に粉砕。


 ファイン屋でーす、皆さんの研究や生産に最適な耐火物を製作しますよ!なんて看板を掲げて飯食ってる以上、これに落ち込んで首を吊るのに枝ぶりのいい松を探してうすうすうろつく前に果たさなきゃいけねえことがある!!

 とりあえず前回の結果を踏まえて整理して作戦会議編としておきます。
 怪獣映画とかモンスターパニック映画に出てくる軍隊の隊長が最初は「軍におまかせを!民間人はすっこんでてください」なんつってなめた感じでロック様でもだれでもいいけど頼れる主人公を無視しておいて、爆撃機とか戦車を跳ね返されて第一陣が全滅してから大いに焦る。みたいなおなじみの緊迫感を感じ取っていただければ幸いです。まあ俺が一人でマッチポンプしてるだけなんですけどね。


ポイントは二点、調合と形状

 調合は基本的にあってる(はずだ)し、まだ何本か作れるほど残ってる。まあ最悪いじくって溶解方向に振ればいいだけなんで、形状から。
 まだまだ「おとなしくゼーゲルコーンそのものから型取れよ」ってのは無しだよ。

 とにかく尖った部分、頂点や出隅の部分から溶け始めるだろうってことは大事、普段溶けちゃいけねえ、溶けるわけにはいけねえって仕事してるんでそれまでさほど意識してなかったけど(当然皆さんも長っぽそいもの、肉厚の薄いモノの方がよく締まって焼けてる!とか肉厚のぼってりしてるやつだからキープ時間長めにとらないとちょっとさくいっぽい、なんて実感ある方も多いはず)

 コーンは言ってみれば溶融型熱量計(でいいのかな?)、溶けなきゃいけない。調合だけでなくコーンて名前が示すように錐型、しかも三角錐ってのは鋭角の出隅ばっかりで大変意味があったのだなあとしみじみ感じました。調合と形状というヤキモノ屋の当然の当然の基本部分に、まだオジサンの気づきにくい闇があったわけです(ずいぶんと自分の未熟さをごまかしてる文章。何が闇だよ)
 そういう意味では無垢の丸棒ってのは形状的に大分具合が悪いですね。
 それでも、
 1、無垢じゃなくて肉厚を1㎜ぐらいに薄くする
 2、無垢棒でも10φから5~6φにしてみる(デカい窯だと見えにくいかなあ?)
 というのは試してみたいところ。捨ててもいい石膏型あるし。

 あとはやはり三角錐、四角錐的な形になっちゃいますかね。何か負けた感あるんですけどね。ただこれは原型作るのめんどくさいんだよなあ。使い古しの四角断面の箸でも面出ししようかな。
 思い切って悪の軍団の怪力キャラが振り回すトゲ付鉄球みたいなのも考えましたけど、笑い取るためならともかくコーンごときでそんなん作ってられっかって感じ。だったら猫とか猿のしっぽがコーン、とかのが面白そう。

 ちゃんと見えやすい程度には太くて細い丸棒をヤンキー、もしくはロハスっぽい人が好きそうなアジアンお香みたいな立て方しようかな?これは簡単でまずいい線いけそう。

で、次に調合
 こないだの調合の残りで細い棒を作るのは確定として(細い棒なら粘土の土台にブッ刺して決まった長さ表に出てればいいとする)

調合がめちゃ簡単、自分の使っている土と釉薬、化粧土で組み合わせる。
 土(or化粧土)に釉を混ぜる、釉薬だけで作るの2パターンですね。

 釉薬だけなら、まだ予想の範囲ですが、普段の、せいぜい1㎜2㎜の膜が素地の表に張り付いてるだけなのと違って塊化させるわけですから芯までメルトするまで多少時間を食うんじゃないか?でもまあ確実に溶け落ちるだろう。むしろ溶けてダバダーと広がっちゃう方が棚板まで流れたり事故の予感。自分が使ってる釉のうちで一番土に近いモノ、粘性があって流れにくいモノがお勧めかも。って感じ。
 デカい滴が垂れようがピンホールしようが焼いちまえば消えてつるっと仕上がるような釉薬はお勧めしかねます。

 よって、そんな釉薬がない場合は絶対ですが、土や化粧土を混ぜて耐火度の調整をしたバージョンもやりましょう。
 作るのに使ってる坏土そのもの、あるいは、熔化させるための塩基や塩基土類系の材料が混ざってない化粧土、粘土鉱物だけのものとかね。そんな袋なり容器のふたを開ければすぐ使える状態のものをササっと混ぜ合わせて作れれば、製作上都合いいですよね。
 化粧も坏土も釉薬もホントにいつも使ってるいつもの状態のものにすると利便性が高まると思います。

 釉薬10:0坏土 から9:1,8:2ってやっていって1:9までやればOKでしょう。釉薬100に外割りで加えていくでもOKかと思います。毎回バラバラじゃなければ。

二回も試験してこんなもんで使えるんじゃね?となれば一気に100セットも作っておけばしばらく持ちそうでしょ。

 粘土自体に耐火度を下げるための何か粉末を混ぜる線もありますが、それは今回はやめておこうかな。でも、これは釉薬と素地は別物で、釉薬は絵の具やペンキを塗るみたいなイメージでとらえてる方にとっては特に意義ある実体験になりますし、「釉薬と素地の境目みたいなもの」、「磁器と陶器(or緻密質と多孔質)の間のグラデーション」を実感する楽しみもありそうですね。
 

お昼に二本ずつ作ってみました。

 釉薬と坏土(今回は1350℃焼成用のムライト系スラリー)の水分量とか比重をいつも作ってるのと同じなのを確認してから調合しました。理屈の上では粘土の場合は乾燥したものが重量の狂いが少なくていいかも。

 とにかく作った10種類をずらっと並べて焼成して、ちょうどよさそうな範囲(たとえば8:2~6:4だったり)があればそこをその範囲をあらためて細かく割り付け直して追加実験するとより正確な指標を作れると思いますし、頭の中で「「溶け具合グラフ」のようなものVer1」が何となく出来上がります。

 実は、例えば2成分での調合で融点を表しても、こんなグラフになったりすることも多いです
 

 釉薬と粘土を混ぜ合わせる場合、だいぶ成分の種類が多いのでもっとわかりやすい傾向(何入れるかにもよりますが、測り間違いがなければ安定する方に向かうはず)を示すとは思いますが、5分5分が一番反応が激しいわけじゃないとか結構やってみると面白い結果になるんですよね。

 調合の割合は、嵩比、重量比、モル比とありますが、ゼーゲル式はモル比ですね。
 
 通常わかりやすい重量比で行うと思いますが、釉薬や坏土を調合する場合にとっても、ゼーゲル式とはまた別の指標で(重量と、分子量とかモルの関係)調合をぱらぱらと繰り返すうちに脳内感覚的に結果を微分して予測(あるいは理解)できるようになんじゃないでしょうか?釉の上手い人は絶対これがあるんだと思う。

 なんだか何言ってるかわかんなくなってきましたが直しません(笑  とにかく、興味のある方はお手持ちの材料で試してみてください。

 

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