2019年4月18日木曜日

四月! 『闇ヤキモノ教習(仮 』2年目突入ということで。改めて・・・

 半ばも過ぎてなーにが「四月!」だ!って気もしますが、今年度から新たにヤキモノ教室に通いだしたみなさんをも対象に加えて、『闇ヤキモノ教習(仮』も二年目に突入いたしましょう。

 相変わらず、製作に関する技術、というものを教えるなんてことは俺の腕前じゃあできるわけないんですが、「ヤキモノ製作に関する技術」を下支えしてくれる(はずの)周辺作業や知識、こんなやりかたしてるんですよ、なんてののうち、あんまり本やネットに出てない話だなあってのを多少は役に立つように記事にしていきますよ。私は生業としてファインセラミックスの職人をやってるわけですが、そこで学んだことと伝統陶器を作るにあたって学んだこととのへんてこりんな乖離、壁の隙間に面白やブレークスルーがあるんじゃねえのかなあと激しく実感していますよ。

 去年一年やってみたところ、ありがたいことにサイレント感謝連絡など数件受けたりしまして、それら御報告によれば、教室や同好会の飲み会なんかで気になるあの子(年齢は不問にした方がイイね)にプチ自慢してトキメキマイセルフしてみたり、場合によっては「ウエーい!無礼講じゃ!」とばかりに先生を軽くトッチメたりできるような情報も満載だったそうですよ!(多分)

 あくまでも対象はすでにプロ志望の方ではなく趣味のヤキモノ人。伝統、慣習、思い込み、決めつけ、謎のタブー、等々打破して「俺はワンダフルライフ」といきましょう!私も気になってはいたけどわざわざやらなかったこと、なんてのがゴマンとありまして、この記事きっかけにいろいろバカな実験や研究などやっていきたいと思っています。

 今年力を入れてみたいのが「重ね掛け」です。
 さすがに三段にも四段にも重ねるのはやる気もしないし気が滅入るので、一か所に二種類の釉薬にとどめますが、そのバリエーションをいろいろやってみたい、ということです。
 「重ね掛け」は筆さばきの巧さ(まあ絵付けの巧さ)、スペシャルな土も釉薬ももっていない、そもそもがっちりカッコいい形に作れもしない俺のようなものには、特殊な技術もたゆまぬ鍛錬も、勘も才能も必要なく、単にきちんとデータを積み重ねれば何とかなるある種の独特な美しさ(まあここはどうしても主観ですが)を得られるための洞窟です。

 繰り返すうちに、相性の良い釉薬の組み合わせや何かに出くわしてわくわくしたり、釉の成分よるかもしれない傾向と対策もつかめると将来大変役に立ちそうだ!みたいな感じ。
 まあ場合によってはどっかの角でジャニーズにぶつかって恋に発展するような出来事に出くわすまで、毎朝毎朝パンを咥えて「遅刻遅刻」と玄関を飛び出すような先の見えない日々になるかもしれませんが、あの16度世界ヘビー級王者に輝いたリック・フレアーも毎試合毎試合コーナーポストに登っては逆にデッドリードライブを喰らい続けていたじゃないですか!リックフレアーでさえそうだったんだから俺たちも頑張ろう!(あれってフレアーはなんの技がしたくて登ってたんですか?決めたの見たことないんだよな)
 
 まあそんなこんなを繰り返し、成形や釉掛けの技術も追いつくころには得意な釉薬もできてると思います。いいじゃん。
 しかもそろそろ釉薬関係でいろいろやりだしそうな『俺たちの先生』ことイノウエセイジ先生は「重ね掛け好きじゃないんだよねー」なんておっしゃってたんでネタがかぶらないうえに、周辺補填としてなりたちそう。
 重ね掛けが先生方(って良く知らないけど)に嫌われる理由を考えてみたんですが、
1、せっかく上手に作った器を勘で適当に重ねてダメにするおっちょこちょいを数みてきた。もしくは自分もだったりして、俺もそうですが(笑
2、突然流れ出して炉内で事故る。それを急にやられても察知できない。
3、『窯変』などという誰一人解説はおろか明確な定義すら説明できない謎の「用語」の都合よい不可思議幻想に凝り固まってべちゃべちゃ重ねてる人を見てバカバカしいと感じている。

辺りですかね?
 実は「窯変って言ってるやつらって救いようのない○○なんじゃねえの?」っていう記事も下書きしたんですが今年から具体的なディス記事は挙げないことにしてるんで消しました(笑
 曜変天目の「曜変」じゃないですよ。あれはあれが曜変と名付けられたわけで、具体的に指すものがあります。



なんか殺伐としてきたんでこの辺にしますが、俺が好きな重ね掛け(俺の好みなんてどうでもいいよね)や細かいテストのやりかたを決めていくのはは次回以降に回すとして、今回は重ね掛け用にテストピースを作ってみましょう。

 四月ということで初心に戻って、使う土の性質のうち成形に必要な部分の情報を得る、ということも同時に行います。
これは去年「土を知るシリーズ」みたいな感じで記事にしましたけど、新規の読者の方もきっといると信じまして、ブログの記事も奥の方に行っちゃってるしネタも稼げるしで、この辺基本なので改めて繰り返しますよ。

まずテストピース 
こんなのをつくります

 
「重ね掛け専用」なんてものはないですけどある程度高さがあった方がいいです。
 
ロクロでわっかを作って

バラバラにすればOK!

 ざっと土握り取って(約300gぐらい?)で20個作れました。まあ数は切りようですけどね(笑

 こんなん初心者がロクロに慣れるにも都合がいいんじゃないでしょうか?(ドーナツぶれずに引くのは案外とムズイよ。技術的なことやコツは先生に聞いてね!)
 たくさん作れば作るほど思いついた時に気楽にテストできます。テストピースならたくさん作って困る教室もないでしょう!
 

こんな感じにデッドスペースで焼成しまーす


 重ね掛けの試験なんていくらあっても足りないんですけど、まあとにかく当面足りそうな分作ったら終了。素焼きの時にご一緒して焼いておきましょう。

 次、土の収縮率等を調べるためのテストピース
 むしろこっちの方が基礎の基礎ですよ。
 「土を知っとこう」シリーズ
の初めの方と内容は同じですが、今回私も新しい土を試してみるところですのでついでに…
 
 こうして寸法のハッキリわかってる型に押し込んで成形体を作ります。この場合は左に見えてるステンレスの四角い板が原型で40.0㎜角です。
 都合のいい型が無い場合は20×120×10t、ぐらいの短冊を作って50㎜、100㎜がわかるように目盛りを刻みいれておきます。作ってすぐにやること!早い段階で結構乾燥収縮しているものですよ!



 こうやって寸法(原型のでも可)と重量を刻んでおきます。左は37.5角で26.6g、右は40角37.1g
 書き込むのは顔料でもいいですね。まちがって消さないように。
 
 これをこの後素焼き前、素焼き後、本焼成後、にすべて行いますのでなくさないように!焼成を何種類、あるいは炉内各所に配置して分布をみたい場合(そっちのが本当はベスト)必要分作っておきます。

 今回試したニューカマーの土は、正月頃買い置きしてある山内陶料akaねんど屋さんドットコムさん耐熱土(白)です。
 オーブンウェア作りたくて買ったのに、ストーブ使わない時期になっていじくりだすというこの不条理。
 
 土鍋土はリシア系長石たっぷり入ってる上に求められる機能が機能なんで普通の土より高くつくんですがこういう高機能性調合は買うのが吉、評判の良いメーカーのを買ってみました。肌理も細かくてかなり細工も利きそうなほかにないタイプの鍋土ですね。実はすでに一個ちっこいお碗を作ってまして、卵を落としてストーブに突っ込み卵が黒焦げになって引っ張り出すやいなや水張ったタライに落っことす、というスポーリングテスト(akaいじわる)を何回かしたんですが余裕でした。サ・ス・ガ!卵は焦げ付いちゃいましたけどね(笑

 フレイムウェア、オーブンウェアとしては1300℃のコーン倒せる方だけになっちゃいますけど、タルクを調合したコージェライト系の耐熱衝撃素地の調合も試しにお勧めしたいところですが、話が飛び過ぎるので興味がある方がいらっしゃればそのうち。
 
 まあとにかく、今回作ったテストピースを使って成形~焼成後までの収縮率、重量変化を確認することと、重ね掛けの試験をやっていきましょう。

 長かった!ではまた!


ほら、半日ほっといただけでこんなに縮んじゃったよ

 
重ね掛けに事故はつきものなのも覚悟しておくように!


 

 



 



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