セラミックスと世間一般でいう陶磁器(こっちでいうところのセトモノ)がそもそも同じもんだって言う認識すらないヤキモノ人もいるとかいないとか。
まあその辺は置いておいて、普段なかなか目にする機会はないと思われる「ファインセラミックスななにか」を身近なモンからほじくりだしてみましょう。
「その特性を最大限に利用するために作られるセラミックス製品」をファインセラミックスととりあえず定義しますね。その中でも「機能性セラミックス」という使い道のジャンルがあります。
うちの本業である「耐火物」はおもに熱に無茶強い!という特性を、時計の軸受はサファイヤだったりしますがこれは「摩擦にめちゃ強くて、熱による膨張収縮が金属に比べて圧倒的に小さい=精度の狂いに対して強い!」という特性を利用してたりしますが、これらは普通は機能性セラミックスとは言いません。
そういった、硬い、曲がらない、暑くても平気!強い!みたいな根性体力フィジカル系の能力ではなく、工学的、電気的、磁気的、といった、もっと理屈っぽくて小難しそうな部分に特性があり、そのポテンシャルを発揮させるために使われるセラミックス材料(製品)を機能性セラミックスといいます。
たとえば、
電気炉のヒーター(皆さんの陶芸用炉は金属線(カンタルでしょ?)なんでセラミックではありませんが、うちの電気炉はSiC=窒化ケイ素)。これは電気エネルギーを熱エネルギーに変えています。
また、発光ダイオード。これは電気エネルギーを光エネルギーにしちゃう性質があります。太陽光発電パネルは光のエネルギーを電気に変えると。俺もこの辺なんでなんだか全然知りませんがスゲエじゃん。イエーイ!機能的!
みたいな感じ。
それらの中で一番簡単に、そこらへんで小銭払えば入手できるのが「チタン酸バリウム」です。
では「チタン酸バリウム」をその目で見てみましょう。
用意するもの!
電子式の百円ライター つっても百円じゃ今買えないのね。さっきちょっとコンビニでみたら150円もしてやがる。いっつもタバコ屋のお姉さんにタダでもらってるから時代に取りのこされっちまったよ。
カッチンとすればガスノズルの口元に火花が飛ぶあれです。
これをペンチでぶっ壊します。いくら安いっつってももったいないのでちゃんと使い切ったやつにしましょうね。もうチャッカしないチャッカマンぐらい何処のうちにでもあるでしょ、多分。
奴が隠れてるのはこの矢印のまさにその部分だ!
しかしこのパーツ点数細かさ精度で百円とは…
このカッチンシステム、ガキンチョの頃よく遊びましたよね。
鉄棒してるやつに電気ショック喰らわせたり、近所の駄菓子屋のテレビゲームにバッチンコやってクレジット99にするつもりが画面おかしくなっちゃったりとかね。
このガッチンコ電気ショックシステムの心臓ことチタン酸バリウム。どういう特性の材料なのかというと…
機械的エネルギーを電気エネルギーに変換するという謎特性を有しています。どういうことかというと、コンと叩くと電気が発生するわけ。なんかしらの衝撃が加わって変形することによってその衝撃に応じた分量の電気を発生するんですよ。よくわかんないけど凄い!こういうのを圧電素子(ピエゾ素子)といいます。俺もオヤジにゲンコ喰らうと眉毛の裏のあたりから火花が飛んでたんでピエゾマンですな。
つまりライターのあそこをカチンと押し込むとバネ仕掛けで撃鉄が中のチタン酸バリウムをバチンと叩き、底から発生した電気をノズルに飛ばしてガスに着火するってカラクリです。
圧電素子はさらに、変形すると電気を発生するの裏返しもありで、電気を加えると変形する。という可逆的な性質だってところがすごい。
発電パネルに電気をぶち込むと光り出すなんてことはないし、俺に火花を当てるとオヤジを殴るなんてこともないわけです。
モーターは電気を入れると回りだして、空で回せば電気が発生しますよね。あれと一緒。
音楽用途とは限りませんけど、たとえばアコギの音をアンプに通すピエゾピックアップというのがありまして、こういった圧電素子に与えられた振動を電気信号に変えています。
さらにピエゾスピーカーってのもありまして、その電気信号を圧電素子が振動に買えて音にするって理屈みたいです。これはイヤフォンなんかはそうじゃないかな。
とにかく、そんな何やら凄そうなチタン酸バリウムを取り出して、何をするわけじゃないけど目で確認してみましょう。さっきのガチンコシステムをさらにぶっ壊します。
こんな小汚い茶色の石っころにそんなパワーがあるとは…しかし、意味わからん。
これ以上話は続きません。今日記事をあげないと月間10記事というタームが達成できないんでねじ込んでみました。
でも話の種にはなったでしょ?飲み屋でどうぞ。
これ以上細かい話はできません。自分も知らないので(笑
うちはやっぱり基本器屋ですので、機能性セラミックスとしての製品はなにも作ってないので、おお!じゃあその性質を利用してこんなものを作ってくれと言われてもできません。ごめんなさい。
ちなみにチタン酸バリウムはバリウム化合物のならいで劇物指定です。ライターから取り外したこれは焼結体ですので毒性云々はとりあえず関係ないはずですが、塊で持ってても危険物かなんかで保管に関する届け出が必要です。何らかの理由でこのカッチンライターの心臓部を200Kg以上集めるような場合は役所に相談してくださいよ!
モーターは電気を入れると回りだして、空で回せば電気が発生しますよね。あれと一緒。
音楽用途とは限りませんけど、たとえばアコギの音をアンプに通すピエゾピックアップというのがありまして、こういった圧電素子に与えられた振動を電気信号に変えています。
さらにピエゾスピーカーってのもありまして、その電気信号を圧電素子が振動に買えて音にするって理屈みたいです。これはイヤフォンなんかはそうじゃないかな。
とにかく、そんな何やら凄そうなチタン酸バリウムを取り出して、何をするわけじゃないけど目で確認してみましょう。さっきのガチンコシステムをさらにぶっ壊します。
ウワ、思いのほか脆かった!
というわけでこれがチタン酸バリウムだ!
割れちゃってるけど
こんな小汚い茶色の石っころにそんなパワーがあるとは…しかし、意味わからん。
これ以上話は続きません。今日記事をあげないと月間10記事というタームが達成できないんでねじ込んでみました。
でも話の種にはなったでしょ?飲み屋でどうぞ。
これ以上細かい話はできません。自分も知らないので(笑
うちはやっぱり基本器屋ですので、機能性セラミックスとしての製品はなにも作ってないので、おお!じゃあその性質を利用してこんなものを作ってくれと言われてもできません。ごめんなさい。
ちなみにチタン酸バリウムはバリウム化合物のならいで劇物指定です。ライターから取り外したこれは焼結体ですので毒性云々はとりあえず関係ないはずですが、塊で持ってても危険物かなんかで保管に関する届け出が必要です。何らかの理由でこのカッチンライターの心臓部を200Kg以上集めるような場合は役所に相談してくださいよ!