現在作ってるのはこれです。
固形鋳込みで作ってるんですが、その流れをザザッと…
まず型と原料を整えます。
きちんと身が締まってきちんと離型する泥漿と、見た目も実際も古くてそろそろ今回で終わりですがしっかりした石膏型をセット。
身もフタもない上に、職人ぶって気取りやがってコノヤローなことを言いますと
この段階までに仕事の80%は終わってる感じ。あとはほぼほぼ単なる手順です。
鋳込みます。
形がちがますけど鋳込み中の動画
思い通りに成形できる最少目の水分量で、が基本。
石膏型の状態、作業に慣れたり重視するポイントがずれることによって多少の増減はありえます。
型に水分が吸われて身が詰まっていくにしたがって目減りした分を継ぎ足します。
この辺は排泥鋳込みと同じです。押し湯の嵩上げをするかどうかは製作物との都合によります。
個人的には若干盛り上がり目に終えるのが通常。
注ぎ終えたら次の手順「鋳込み口を整えて離型」までは型に入ったままの乾燥時間、といえる時間帯があります。
おい!ほかにすることあるだろう!
なにロック様のインスタに「いいね!」してんだよ!
そんなこんなで適度に硬化したら
削り整えて(右から左へ)
離型します。
見込のヘリにバリが見えますね~
外したらこんな感じ。
型が古くなるとアバターが出て、割り線もバリ多めだったりします。
使ってるうちに欠けたりもしますしね。これ以上痛むと仕上げやってらんないな~となる前に型を更新するパターン。
左っ側には縁の欠けたのもありますね~
ちょうどいいタイミングを作るための乾燥の仕方は、ちょいちょい紹介してる半密閉式が多いかな?アッセンブルするわけじゃないんであんまりシビアじゃないですが。
右から、離形直後、仕上げ後、焼成後。
とまあこんな感じで「固形鋳込みのるつぼ」の場合は製作しています(基本パターンです)
固形鋳込みは排泥鋳込みと違って『成形体になる型内の空間をすべて坏土で埋め固める』成形方法です。
ただ流し込んで固まるのを待つ場合もありますし、その時間短縮&よりよく充填するためにいろんなテク&KUFU(工夫)がありまして、今回の場合は振動を掛ける方式を採用しています。水分量が少なくてそのままでは流動性のない型の隅まで流れていかないような泥漿でも、振動を掛けることでチクソトロピーによるビロビロデロデロ化効果(なんと頭の悪そうな命名よ!)で流し込むという寸法です。成形体を強く固くできます
ほかにも圧力鋳込み、自硬化性鋳込み等々ありまして当然それらの複合技もあります。
ここでは耐火物を作ったわけですが、この鋳込み方法、ちょっと工夫すれば個人作家や教室、趣味レベルでも応用できる場合も多いんですよ、こっそり?やってる製陶所出身の作家の方とかも結構いるんじゃないかな?
ポイントは、
1:上手くいく型と材料を設計する 7割
2:成形以降の手順とコツを確立する 3割
の二点です。まあそんなんどんなもんどう作る時でも一緒なので何も言ってないに等しいですが
ほんとうはこっそり忍び込ませたかった、型で作ってるからってやたらと産業的でポンスコポンスコ作れるわけでもないんだよ!ってことは内容と行間で伝えられませんでしたので、ダッサイ日本映画によくある「心情吐露の叫び」のシーンのようにここで文字にして言っておきます。あー、全部セリフで言っちゃったよ、みたいな(笑
別に最近「型で作って焼いてるだけでしょ?」とか言われて気分が悪かった、ってこととかはないです。
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