2018年8月15日水曜日

ファインで茶碗の続き!

 昨日、朝起き掛けにラジオからアレサフランクリン危篤ってニュースが!
うちの子供たちが小さいころ、アレサフランクリンとヴァンモリソンしか聞かせないぜ!英才教育だぜ!なんてしばらくやってたんですが、今二人ともばっちり音痴でやんす。おかしいなあ。
 とにかくレディ・ソウル・アレサ、ティーンの頃「カッコよさにしびれたミュージシャン」の一人。まだやりたいことが残ってるなら頑張ってくれ!

 もう一人のかっこよすぎる女子だったアニー・レノックスとの夢の競演(ユーリズミックス&アレサ)
 いろんな意味で最高です。
代表曲はそこここで流れるだろうからちょっと毛色を変えてみました。
 どっかの医大の関係者とか政治家も耳の穴かっぽじって聞いてくれよ~

 以上、記事の内容とは関係ないけどお盆お盆
 



 ---前回のあらすじ---
「ファインセラミックスでお茶碗作るといいんじゃないですか?」
そもそも論としてですね、この場合「いい」ってどういう意味?なにをもって「いいお茶碗」ってことなの?(ってのはヤキモノ人、ことにファイン屋ならお分かりですね)
 性能やデザインの優位性ではありません。こういうこと言う人にそんな知識もまずないです。「高い材料使って高い窯代で作るから高く売れる(万一買うやつがいればだけどね)、なんかよく知らないけど超頭よさそうな理系の研究に使ってるから凄いっポイ。焼く温度もお高いんでしょう~」程度のことです。
 つまり「高純度アルミナでお茶碗作ってもしょうがないよ!」 ってことなの。
 あの歴史的気持ち÷映画「3DCGのドラえもん」みたいなもんだよ。
 もうどっから突っ込んでいいのかわかんねえよ! 

だいぶ変わってる気もしますがそういうところまで話しました。


 たとえばアルミナでもジルコニアでもなんでもいいんですけど、普通の陶磁器用としてどう劣ってるかについて
 
 原料の価格高い、成形工程の自由度が滅茶低い、焼成温度高い=窯代高いといったこっちサイド≪作り手サイド≫の都合はこのさい無視することにしますが・・・

 出来上がってからに話を絞ります。
 まず熱伝導率ですかね。ここで係数とか数字出してもしょうがないんで省きますが、普通の食器などに使われてる素地に比べてほとんどのファインセラミックスは大きいです。熱がすぐに伝わっちゃう。
 これがどういうことかというと、熱いお茶なんか注いだ日には指もクチビルもヤバい。あちっちですよ。もうリッキー・マーティン状態ですな。懐かしすぎるけど。これはファイン屋の人は実感あると思います。

 また重い。通常の食器は重い素地でも比重2.5いかないぐらいだと思いますが、アルミナはほぼ4、ジルコニアは6です。アルミナの緻密のるつぼ持ったことない人はピンと来ないと思いますけどイメージする見た目よりずっと重いですよ。ヤキモノ人が見た目で想像する重さより実際重いんですよ。なんか軽い=エライが蔓延する風潮の中、重いんですよ。
 ちょっとこじゃれたカフェ~の極厚エスプレッソカップ(イタリー製)も中身入ってんのもわかんないような広辞苑級ありますけどね。

 総重量は薄さでカバーできるとしてそうなるとまた熱伝導率のデカさが際立ってくるわけです。熱しやすく冷めやすい。オレか!!

 多孔質ならどうなの?比重ずっと軽くなるでしょ?って意見に対しては、マジで水じゃじゃ漏れだから!
 貫入しないような釉薬掛けてもどっかピンするだけで水通っちゃうんですよ。陶器は水滲みますからってレベルじゃないです。素焼きぐらいの気孔率です。
 
 あと強さ。この場合強度ね。割れにくさ。丈夫さ。
 ジルコニアなんか強い強い言ってますし、実際無茶強いんですけどお茶碗作って床に落っことしたら一緒です。普通のが100割れるところ90ぐらいには強いかも知れませんけど。
 洗いモノしててつるっと滑ってジルコニアのマグカップなんか普通の食器の上に落としてごらんなさい、マグは無事でも喰らった方は死にますよ。っツウことは結局一緒ですよね。そんな感じ。

 シリカ(二酸化珪素、硅石だよ硅石)の場合は、熱伝導超低い、焼成温度低い、比重2と軽い。と三拍子そろってキタコレ感ありますが、弱い!サクい!割れやすい!の三拍子も。しかも釉薬掛かりません。といって吸水率の無い緻密質の場合は、価格跳ね上がり。

 で、生で加飾しづらい(何しろ可塑性がない)、釉薬も一から専用に作んなきゃいけないことが多い、ETCと何かイイことありますか?

 むしろこれだけセラミックスの研究が進んでるのに、いまだにお茶碗食器は従来通りってのは遅れてるんじゃなくて、もともと十分優れてるからです。先に答言っちゃう形になりますけど、粘土屋さんはそれ用に坏土作ってるんですよ!
 ただクルクルまわしてその辺ベチョベチョにしてなんか面白いことやった気にさせる為なわけじゃないです。
 それぞれ目的の製品として焼き上がった時の性能が十分で、美的工芸的欲求も満たせる土を、いろんな成形法に適する形で製造してるわけ。それってファインとやってること一緒なの。



 とまあこういうわけです。
 実感したい方は釉薬原料のうち、何か一つ単味で鋳込み成形でなんか作って焼いてみてください。添加材に使うようなジルコンとか酸化チタンとか酸化亜鉛だけ!あたりお勧めですよ。水ガラスと水でチョット溶いて作れると思いますよ。高くつくけどな!


 今日も結局仕事しながらなんですがやたら遅くなっちゃったのでここまで。

 え?だんだん攻撃的になってきたって?
 お盆お盆言いながら結局ちっとも休んでないからですよ!俺が仕事遅いだけだけど。
 ゴメンね!
 まだ続けてみるよ~。


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