そんなあなたに贈ります、なシリーズ。炉はペール缶でもバケツでもごみ箱でも、なんならちょっと広いところに穴掘ればいい、焼成はこうやれば最低限いけるよ!お墨付きではないけれど。というところまでは前回までに記しました。
ブツの仕込み編を早くやれ!土日に焼くんだ!というお便りも知り合いから頂いちゃいましたのでね。
せっかくやる以上は多少なりとも色気のあるものにしたいわけです。ただの野焼きでは「博物館で見かける土器の欠片のあの感じ」な焼き上がりなわけで、ああいうのは考古資料、発掘物に宿るイニシエビトの生活や魂が時空を超えてこっちの心に訴えかけてくるからいいのであって、今自分が作ったってなんだかなあが多いのも事実。
もちろんものによってはびっくりするぐらい素晴らしいものや、職人の目から見てもこいつマジ上手い!と打ち震えるようなのもありますが、それは別の話。
授業じゃなくて好きでやる以上、多少は芸のある焼き上げを目指してみましょう。とはいえ成功失敗は兵家の常、結果ヨシを目指しつつ、まずはプロセス自体に宿る喜びを感じようじゃないの。
とりあえず前回までの記事二つで焼成自体はこうやってみました、という参考例を出してありますので、今回は出来上がった品物自体に仕込みをして、焼成プロセス中に生じる幻妙なる化学変化(aka魔法)を引き出してみましょう。
自宅シリーズという体ですし、メンドクセエので釉薬は使いません。焼成の時と同じで、家の中に普通にあるものでやってみますよ。それにこれらは我が家の文献をあさりにあさって選抜したものなのでやってるプロが世界中に随分いる。ということだけは保証します。
では準備するもの。
1・なには無くとも成形したもの
右のを焼くと左のようになるわけです。
俺の作業の都合上、素焼き済みのものに見えますが、
心の目で見ればグリーンに見えるはずです
2・以下のもの辺りを
・スチールウール:新品じゃなくていいです。
・細い撚り線のケーブル:これはLANケーブル、銅線はいい仕事します
・細い番手のステンレス線:クロムとかニッケル含有してるはずなんでなんかあるかもしれないじゃん(俺の場合結果不明瞭、というか感じられませんでした)
・よくわかんなくなっちゃったドベとか化粧土:手桶の底のドロドロでも多分OK.
・トレペや新聞紙等の紙:これで最後包みます。
・メンディングテープ:シャレオツな人はマステって言うの?
といったあたり。
まずは銅線(もしくはステン線)から
ひん剥いて…
ボンヤリと、しかししっかり縛りつけます。
赤もしくは黒いもやっとしたラインが入る予定。
器用な人は団鬼六張りに凝ってみてもよさそう。
続いてはスチールウール
これもほぐし気味にモシャモシャさせてから・・・
テープで押さえつけます。
これは茶色い感じのホゲホゲ模様が付きますよ(頭悪そうな表現でスマン)
ではドベの類 、これらはふつうに
手跡も気にせずずぶ掛けしてもよし、
こんな感じで抜いてもよし。
このドベや化粧土はですね、いまさらかけても定着しないってのは皆様もおそらくご存知だと思います。ヒビだらけになって結局剥がれちゃいますよね。
それを逆手にとって、化粧土で覆われてる部分は還元されずに素地の色がそのまま残り、剥き出しの部分やヒビの入った辺りは真っ黒になったりと面白効果が期待できます。
何やかや終わった後は、紙でくるんで焼成に備えましょう。
なんか男子高校生の部屋のくずかごみたいでキモ汚い図でごめんなさい。
以上です。
もちろん、手元に酸化金属の粉末なんかある方はそれを水で溶いて塗ってみたりできることはいろいろやってみましょう。ただの水じゃなくて塩水や炭酸ナトリウム水溶液等で溶いても楽しいですよ。
これが焼いたらどうなるのか、それは皆さんご自分でご確認ください!過去記事の写真でうすうすわかります。
あとは、新聞紙や段ボールを刻んで焼成に備えよ!
じゃあ私はペンキ塗り命じられてるので土日はダニエルさんになります。健闘を祈る!
アープ、ダウンね
ホントは俺がミヤギさんで子供にやらせるはずが、お手本見せてるところ写真に撮って逃げやがった。
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