2020年5月4日月曜日

簡単な原始炉(仮名)で低温焼成してみた

 自宅で陶芸スペシャル企画です。
 お父さんお母さんに手伝ってもらおう!オジサンでよければいろいろ教えるよ~(俺も野焼きは初心者ですけどね

 専用炉なんか無くても、家で焼成できます。
低温焼成で、環境的にももちろん条件アリではありますが…

 今回一人で夢中でやってたんで写真がほとんどないという状態なんですが、この程度ならできますよ。ということで、庭でBBQをしてるふりができる人は参考にしてみてください。

 用意するのはBBQグリル、小型の鉄板製のヘッツイ、デカいバケツ(くず入れでも行けそう!)、いずれも鉄板製のまあボロボロにしちゃっても怒られないで済みそうなものを。
 容積はあんまりでかいと燃料が大変ですが、小さいとすぐ燃えきっちゃって熱の容量が足りません。

 バケツやくずかごだと底の周りに穴をあけてエアインテークを作る必要があります。
 あとはBBQを装うために網や鉄板があるとベスト。

 燃料としては、可燃物なら何でも!と言いたいところですが、針葉樹の葉っぱや枝、おがくず、木工の端切れ、新聞やチラシを大量に、この辺はシュレッダー済みなら燃しやすいですよ。段ボール、お菓子の包み紙、生ごみ等々。
 
 あとはライターと純綿の軍手か皮手、そして忘れちゃいけないおやつです。
 水を準備するのも忘れずに、意図しようがしまいが必要になるかもしれませんので。


 こんな感じにセットしていきます。
 下から行きますよ。
 1・おがくずや新聞紙を割いたもの、ウッドチップ、多分ベストはチェーンソーの屑、なんかを3分の1詰めます。

 2・その上にブツを並べます、乾燥済みのものを!素焼き済みだと遠慮なく焼けるんですが、それは自宅に電気炉がない限りこのご時世厳しいかも、で、電気炉があるんならこんなことしないわな。
 生だったら完全乾燥の上に、新聞紙(二重推奨)とかアルミホイル(一重でゆるめに推奨)でくるんでもいいですね。


 3・ブツの周りを砕いたような細かいものでやはり埋めていきます。この層は薪になるようなものも混ぜ込んでください。大きい物は下に、小さいものを上に、おがくずや小枝でパッキンするように重ねていきます。人形とか変な形をしてるようなのは今回はやめておきましょう。

 4・すべて覆い尽くしたら上3分の1は、薪と小枝といった強く燃焼させられるものを詰めます。隙間に新聞や杉っ葉、木の皮、藁等を混ぜ込んでも初期燃焼の助けになりますよ。

 これはかなり原始的な穴窯(ジャパンでいう薪の単独窯=竇窯ではなく地べたに穴掘って焼く野焼きの技術)を地上に持ち上げたような構造です。
 仮に原始炉と言っておきます。

 
 心の準備ができたら着火します。
 私、面倒なのでジッポーオイルをぶちまけてから火をつけました(笑
さっそく、おやつのバナナの皮が載ってますな。
バナナに豊富に含まれてるのがなんだかは知りませんが、いい効果があるかもよ。

うちの原始炉一号機はもち米をたくときに使ってる竃を利用。
孔が広すぎるので煉瓦で塞いじゃいました。

 あとは、特に何もせずに待つだけです。勝手にボンボン燃え伝って炭になって終わります、いじくらないのがコツ。窯を失敗するのは余計なことをするからというのは昔からの決まり。
 

 焼成温度は測ってませんが、1000℃も行ってないですね。せいぎり800℃~いっても900度前後といったところかと思います。

 と、大変申し訳ないんですが、この辺ヒャッハーしすぎて写真が一切ありません
 気が付いた時には焼造物を取り出して洗っておりました!

 と、言うわけで、こんなの出来たよ!継ぎ目が割れちゃってるのは、割れちゃったのを試しに焼いてみたからで、焼成のせいではないです。割れた自体の原因は、俺がよんどころない事情でイヤイヤ作ったからよくくっ付いてなかったんじゃないですか(笑

 すべて、無釉です。化粧土は使ってます

還元(というか燻か?)のかかる部分と掛からない部分を多少コントロールしてみた

さらにクラック模様や赤紫に発色をさせてみた。


 
 ヒビ模様が入ったり赤くなるのは本当は燃えないゴミに出さなきゃいけないあるもの(電気ケーブルの撚り腺の中身)をブツの周りに置いたから。とか、重曹の粉末をぶちまけたとか、いろいろ愉快そうな技はあります。釉薬使わずにピカピカにする方法もありますし(超微粉化粧土~ポリッシュ=テラシジラッタ)、いろいろ考えてみてくださーい。

 ファイン屋のおじさんだからって電気炉しか使えねえわけじゃねえーっての。この程度ならね(笑

 参考にしてみて!
 気になるところがある方はお気軽にご質問ください。





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