まあ排泥鋳込みにかかわらず、とかく鋳込み成形というものは舐められがちなんですよね。工業的生産効率は低いほうにもかかわらず、一般陶磁器、とりわけろくろ成形主体だったりする作家的な小工房の方々や教室的立場の方々からはやたらと産業的で非工芸的と見られてる気がします。なんなら馬鹿にされてる気が・・・ロクロだって産業的効率の結果だと思うんだけどな~(被害妄想的文章ですが)
で、話してても鋳込み成形なんてちゃんとやったことないであろう人に「え~、鋳込み~?」なんて言われるとさすがに温厚な私もロクスッポちゃんと観たことないくせにスタローンやジャッキー・チェン、マーベルの映画を馬鹿にされた時と同じ怒りが込み上げてくるんですよね。「え~。トム・クルーズ~?」みたいな。で、そんなやつにかぎって好きな映画がいまだに「〇〇〇」とかなんですよね。お前それロッテ~大洋の助っ人外人だろ。みたいな。せめてゴダールとか言ってくるのかと思ったよ。まあいいや。ナタリーの出世作だし。
また、うちのような昔ながらのるつぼ屋スタイル以外ではファインセラミックス、耐火物の世界でも採用率はかなり低いです。やっぱり効率悪いんですよね。言われたことありますよ。プレス主体のファイン屋さん(部品材メイン)に「ああ、鋳込みなの」って
とはいえ話を一般陶磁器に限っても高級洋食器や、個人作家でも排泥鋳込みで素晴らしい機能的な器、あるいは見事な美術作品を製作されている方はたくさんいるし、皆さん話を聞けばびっくりするぐらいのKUFUで作ってるに違いないですよ。話聞いたことないですけど。
とにかく何事も経験です。ロクロもいいけど鋳込みもいい!ベルイマンもいいけどゾンビもいい!アレサ・フランクリンもいいけど欅坂もいい!
成形法の引き出しを増やしておくことは損じゃないはず。部分的活用や組合せだってありますよ!
実践編に入る前にざっと排泥鋳込み法とはどういう成形法か?ということを・・・
こんな感じにドロッとした原料を
型に流し込んで(これが鋳込み
ガバッとあける(これが排泥)
型から外すと
肉厚は、こんなに均一ですよ
仕上げたら焼いて
出来た!(わかんないだろうけど
釉掛ければ例えばこんなのとか(写真つまんないけど
何を作るか、力学の制限からはかなり自由なんですよ
次回以降、
原料のスラリー(泥漿)化とその調整
成形から仕上げ
あんまり変わんないけど焼成してモノができるまで。
と手順を踏んで軽く解説していきます。
こんなプリンカップじゃ何にもなんねえよ、なんて「まっとうなご意見」はひとまず言わずにやってみてくださいよ。
他のシリーズと同様、相変わらずいつアップするか気持ちと肩凝りの余裕次第(仕事じゃねえのか!)ですけど、まだまだ鋳込みは一般愛好者の方には謎のベールに包まれてる点が多いと思いますので、記事と工程の前後にかかわらず質問、ご要望等ありましたらお寄せください。
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