2018年3月12日月曜日

土を知っとこう~準備編~ 闇ヤキモノ教習(仮) 

 小ネタ、技、ではなくて妄想教室に戻ります。

 入門初日、カリキュラムについてガイダンスを受けました、担当の先生はいろいろやってみましょうねと応援アシストタイプの気のいい自転車オジサンだったりする(窯に超詳しい)、仕込んでいろんな小道具も持ってきてるしかも同時入門はナタリー・ポートマン(お好みで誰でもいいですよ)で超ラッキー、じゃあとりあえず粘土触ってみましょうね!と。


 何作りますか?
 そう、これだ!
ダッサイ写真でごめんね
 今から使う土の性質を調べるためにこれを作ります。
 左は原型の寸法がきっちりわかってる石膏型に押し込んで作った板っ切れ、右は幅20㎜以上長さ100㎜以上厚さ10㎜程度の板っ切れ。数字は作ってすぐ測った重さ(できれば細かく)、右のへんな線は、鋼尺を当てて刻んだ0~50~100㎜のしるし。実際作る手順は先生に教わりながら上手に作ってね(素直にな。エラソーにすんなよ)

 これらは最終的に焼き上げた土がどのぐらい小さくなってどのぐらい軽くなるのかを調べるための試験片です。まあ粘土物はなんだかんだ大分ブレ巾があるんですけど多少大雑把でも絶対知らなきゃいけないことです。

 時間の掛かる話になりますが、重さも長さも、1・作ってすぐ、2・乾燥中(加飾するタイミング)、3・素焼き前、4・素焼き後、5・本焼成後、と測れればいうことなしです。まあ実際俺もそこまで細かく測ることあんまりないんですけど、そこはそれ、一気にのし上がらなきゃいけねえからな!少なくとも1、3、5は測っとくと良いですよ。

 これを知ることで、何か作るときにどのぐらいの量でどのぐらいの寸法に作ればいいのかがわかります。
 
 俺も皆さん(というかパチーノね)と気持ちを一つにするため「わざわざ」このために知らない安い土適当に買ってやったんで行く末はリアルタイムドキュメンタリーです(投げやりなくせにエラソーな文章)。

 まあ本当はそんなこと先生に聞けば分かる話なんですが、手づから実感するためにちょうどいいと思います。簡単な成形の手ほどきも受けられたし。

 そのあとは好きなもん作ってください。
 こんなん作っとくと「かわいい」「練習になる」「テストピース化可能(目方と採寸しとけよ!)」と一石三鳥ですよ

もうナタリーの分も作って上げちゃえよ!

 というわけで、初回はここまででOKです(なんで俺が決めてるのか)、この先は「計算編」でやります。俺のテストピースの焼き上がりを待っててください(結構先なんですよ。ゴメン)つっても何計算しようとしてるかわかれば計算できますよね?計算編では、成形~焼成までの重量比と収縮率だけじゃなくて比重試験までやりたいと思います。嵩比重、吸水率、見掛気孔率等々知らなくてもいいけど知っとくと押し出しが効くんじゃないかな~と思うんで。
 
 
 今回準備編として最後に「収縮率」と「割掛け」について記して終わりにします
 なぜか知らないんですが、一般の陶磁器の技法書などには収縮率については用語としてちょいちょい出てくるんですが割掛けについての記述がほとんどないんですよね。
 多分現場では圧倒的に割掛けで話してると思うんですけど。
  
 収縮率=作ったものが焼くとどれだけ%縮むか
 割掛け=作りたいものを作るにはどのぐらい大きく作ればいいのかの掛け数

100-焼き上げ寸法÷作った寸法×100=収縮率(線収縮率)

 作った寸法÷焼き上げ寸法=割掛け

 の違いです。
 結局一周すれば同じなんですが、同じじゃないんですよね。
 
 たとえば収縮率15%の土がありました。100が85になるわけです。これは割掛けでいうと1.18になります。計算は100÷85=1.18(とりあえず1.176を四捨五入しました)

 ではいきますよ、
 焼き上がり150㎜の皿を作りたいです、土の収縮率は15%です。いくらで作ればいいですか?150+15%=172.5㎜では不正解です。焼き上げ146㎜になっちゃいます。
 
 割掛け1.18で覚えておけば150×1.18=177㎜と一発。177-15%=177×0.85=150.45。
 俺にとってはこっちが便利と思ってます
 でも俺が計算機の使い方知らないだけだったりして、一発で計算できる方法ありますか?(まあこの場合0.85で割るのが一番近いんですけどね)
 
使う土一種類か二種類だったら鋳物尺造っておくのも簡単でいいですね。
 
追伸・一晩明けて朝の賢者タイムでよくよく考えてみると、もし自分が先生だったとして初日のシロートがこんなん始めたら最悪だわ。気色ワルッ!
 
追伸の追伸・実際の陶芸教室、また作陶されてる方はどうやって計算していますか?また便利な計算式などありましたらおしてくださーい。

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