一輪挿し。
もとはるつぼになる型を転用してるってのがミソ。というか横着。
ミニミニ一輪挿し普及協会からのお知らせでした。
2020年5月28日木曜日
2020年5月26日火曜日
カルシアるつぼ 緻密質です
カルシア(酸化カルシウム)という材質についての注意点や特性等々は「カルシア」タブから過去記事をいろいろ参照してください。無駄話みたいなのもおおいんですけどね。
特にネタもまとまってないので、もう夏ですねぇ~な感じの虫画像を
いやーん、カマキリっていきなりこの格好なのがすげえ!
2020年5月22日金曜日
おうちで「原始炉雑焼」シリーズ またまた燻す!
昨日記事のラストで準備してあった箸置きの残分を「燻し焼き」しました。
お昼休みにパパッとできちゃうのが楽でいいじゃないですか。
何しろバケツと古新聞だけでイイってんだからね。
昨日書き記しきれなかった手順を写真付きで紹介しますよ。学校始まっちゃった人もまだまだ休校中のみんなも試しに遊んでみてくれい!!
では、
スチールのバケツ、なるたけデカい空き缶、などなど、ブツが入る燃えない容器を準備してください。
蓋をしてたっぷり燻したい場合は底の周りに適宜穴(底回り側面に4~5か所かなあ)をあけてベンチレーションをつくってください。背が高い(底が深い)形状の場合も同様かな?
ごくごく普通のバケツの場合は孔開けなくても結構です。
(蓋は特にしなくても長時間くすぶった灰の中に入れておけばOKです。ときどき様子はみること!)
あとは古新聞、容器のサイズと回数にもよりますが、三日分もあれば一回持たないってことは多分ないです。
もちろん、純綿の軍手、あるいは皮手、それに火バサミ(火箸でも、犬のウンコはさむ例の巨大ピンセットでもいいです)も準備、火傷しちゃうからね。
ブツは、素焼き、あるいはそれに準じたもの。完全な生体は今回のやりかたでは焼成できません。燻し焼、はあくまでも装飾目的のみです。
まだ生の人は、おうちで雑焼シリーズの過去記事に土器焼成温度帯(ごく一般的な素焼きの温度帯前後)での焼成方法がありますのでそちらを先に行ってください。
では、さっそく取り掛かる!
まず、軽く丸めたり割いたりした新聞をフワフワと詰めていきます。ぎゅうぎゅう押し込まないこと。火のまわり重視で、ぱぱーと燃えちゃうような程度でOK!。
そしたらその上に焼造物を載せる。
ブツはマスキングテープで模様を付けてあります。
この上に、燃えやすいように新聞を割いて軽く丸めてってのをかぶせて…
ファイヤー!!
紙の発火点は《華氏451度》(@レイ・ブラッドベリ)なんだぜ!
え?摂氏は自分で調べろ!
網かぶせてあるのは燃え途中のカスが飛んで行かないようにしています。
底の方まで炭になってきたら終了ですが、その際に姿が見えてる物の色味をチェック!。もっと黒光りさせたければ丸めた新聞紙を少し投入してもう一度ファイヤー。
これを繰り返します(この辺昨日の記事と違うけど今日見つけた気がするコツのようなものなんです)
で、見えるたびにチェック。
ケッコウいいんじゃな~い?
そろそろ窯出しを考えましょう。
ほじくってみて良さげなのは引き上げます。
まだ生焼け気分な腰抜けどもはもう一度お仕置きだ!
紙の焼けカスをかき回した後、新聞~ブツ~新聞~ファイヤー!と同じことを繰り返します。
では救出。
大体こんな感じ~
まだ水かけたりしないで!そのまま燻ぶりっぱなしでOK!
引き上げた品を一個一個じっくり観察して、気に入らないのは捨てるぐらいだったら燻ぶりの中にツッコんでおいてください。
残りは水をかけて冷ましたらよく洗います。
カタイ粒やマステの焼け残り、何かよくわからないねばっとした物体X等がこびりついてる場合もありますが、サンドペーパーやスチールウールでこすると所詮素焼きレベルの焼結体なので傷だらけになっちゃいますから気を付けて。
スポンジの柔らかい方で洗った後、頑固なカスは爪、プラ板等でピンポイントで根気よく取り除きましょう。
水気をふき取って乾燥させます。
そうすると・・・
写真写りはともかく実物は結構いけてるんですよ!(個人の感想です)
洗って拭いて、改めてみたらだめだった・・てのはやはりバケツの底の燻ぶりに突っ込みます。
大分灰になってきたな~ってところ(二時間くらい?)で取り出してみれば、びっくりするぐらい真っ黒のビカビカになってるはず!こっちは自ら確認せよ!
今自分みたいな自粛状況に限らず、素焼きしたけどなんか気に入らなくて本焼きまでしなかったもの、いつか釉薬のテストピースにでもするか?なんて置きっぱなしのかわいそうな奴らがいたらぜひ試してみてください。
2020年5月21日木曜日
おうちで「原始炉雑焼」シリーズ 今度は燻す
右上のようになるはずだったけどうまくいかなかったブツが、
左上や右下のようになりますよ!!
もう解除解除で遅いって感じもありますが、まだまだ油断は禁物。というか、感染症云々抜きにして、「バケツで焼成シリーズ」にはまってます。
というわけで、ショーコリもなく
バケツファイヤー!
今回何をどうしたかというと、
穴まで掘って原始な炉(っぽいもの)を作り、焼成したはいいけれど、いろいろと施した小細工の甲斐なく「なんだか薄汚れた素焼き」と以外呼びようがない、なんて品物もたくさんあったと思います。
もう一回薪やおがくず、落ち葉を集めて半日がかりで焼成、なんてめんどくさい!もう学校始まっちゃうじゃねえか!なんて君たちに贈るお手軽だけどカッコいい仕上げ焼成の方法です。
片手間にやってたんで写真の撮り忘れがまたひどいんですが、オジサンがやってみました。
では準備!
意に染まぬ焼き上がりだったただの小汚い素焼き、捨ててなければもう一度ひっぱり出してきてください。
使うものはやはり金(ゴールドでもマネーでもないよ)のバケツか、一斗缶とかそんなもの。
じゃあセットしますよ
新聞紙を一枚ずつふんわりとしかしクシャクシャに丸めたものをバケツに詰めます。半分ほど埋まったらその小汚い素焼きを載せます。その上からまた軽く丸めた新聞をバケツ一杯になるまでまた詰めます。
そしたらファイヤー!以上です。冷えるまで待って取り出せばあら不思議。これだけで燻し黒のカッコいい見た目になって表れるはず。いい加減燃えたところで蓋をかぶせて煙モクモクにしちゃうのも手です(さっきの写真参考)
簡単でしょ?
まあ、もちろん、これはこれで窯のセットがうまく言ってたら、とか、いろいろ運任せではありますけどね。コツさえつかめば、なんとなくできるようになりますよ。
新聞が燃えきるまで15分~20分ぐらいのもの。ダメだってもう一回やるのも簡単簡単。
フタして燻す時間を変えてみたり新聞の詰め方を変えたり、燃料を木材使ったりすればやりやすい何かを見つけられると思いますよ。
お、そろそろいいんじゃな~い?
というわけで窯出し!
上:素焼き素地、中:蓋なし、下:フタして20分燻す
みたいな感じ。これなんて素地の時点でピカピカに磨いてあるので釉薬いらずの光沢ですよ。
マスキングテープを使えばこの通り。
これは磨き素地。テープ貼ったところが白く抜けます。
こっちはペーパー掛けで荒らしたサーフェス。
艶は無いけどこれはこれで渋いかも
とまあ、お手軽な穴窯(髭作務衣のあれじゃないですよ) でしくじったとしても、素焼きできたと思えばこんな方法もあります。イノウエ先生をはじめ窯屋さんに怒られちゃうけど、とりあえず窯が無くても土器は焼けます!!
「土器」って言葉がダセエってなら「Earthen Ware」とでも言っておこう!意味は「土器」
先週コツをつかんだ気がして週末もう一回やるぞ!の図。
次回は写真もっととっておくから!
磨き素地にしておくのがコツっちゃコツなんですが、美術系かファイン系という両極端の人種しか磨きってしないらしいことを知りました。
この辺も興味のある方がいらっしゃったら記事にします。
2020年5月18日月曜日
アルミナ多孔質るつぼ スフェリコン
アルミナの多孔質るつぼが窯出し。
まあ定番の小さな研究室サイズ。
まあ取り立てて言うことのほどは無いんで、雑談に移ります。
先日チョット作ってみた動画。
雑焼(仮)で焼成してみたものですが、あれは何?みたいなツッコミもありました。
こんな動きをする立体です。
焼成する前はこんな感じなんですが、
構造はこうです
中心線に沿って真っ二つに割った左右が捻ってくっついてる形。
背中合わせの円錐で同じことをするとこれ。スフェリコン。
理屈は一緒ですが、細長い形。これは別でオロイドといいます。
断面が正六角形ならばこうなります。
こういうの大好きだし、作り方考えると夜も眠れなくなっちゃうぐらいなんですけど、好きな人いますかね?
多分、紙工作でモデルを作るとすると一番楽なのはオロイド。
表面の展開図は以下です。
数学的によく理解してるわけではないので詳しい説明はできませんが、面白いでしょ?
で、作り手としては、これらをヤキモノとして粘土で製作するとしたら、どんな成形法をあなたはチョイスしますか?ってのが一番興味あります。
手びねり、板づくり、ロクロ、もちろん鋳込み。
どれでも製作可能ですが、キッタハッタが必要になる場合もありますよね。
製作したい方向けの図面も作ってあるんだけど、見たい人いるかなあ?
あ、セラミックス用の3Dプリンターっツウ意見は却下ね!
2020年5月15日金曜日
ジルコニアるつぼ
ジルコニアるつぼ。ラボサイズ。外径で30φ程度です
くみ出しサイズの湯飲みと比べるとこのぐらい
昔、とりあえずキリのよさそうな数字に区切って規格にしようとしたんですが(例えば30φ×50Hとか)、誰もそんなこと言わずに38φで、とか34φでみたいになってます。
まあ考えてみりゃあ、研究室の設備や条件に合わせて寸法にしろ容積にしろ割り付けるのは理にかなってるわけで、どうせ受注生産なら初回には型代がかかるにしろそっちのがイイみたいです。特に試験用炉なんかは炉内寸法や炉心管、石英管等小さい目で限られてますからね。
石膏型も原型も狭い工房に大繁殖してますがそれもまたうれし。
2020年5月13日水曜日
箸置きおじさん 箸置き製作中
先日箸置きについて無駄口を叩きましたが、絶賛製作中。というかこれから素焼きに入ります。箸置きっちゅうもんが不要不急かどうかは知りませんが、こんな時期にご注文(さっきの注文にかぶってる)いただいて幸せです。
そうそう、不要不急といいますが、俺にとっては映画もヨーヨーも独楽も自転車も野球やサッカー観に行くのも釣りに行くのも本屋うろつくのも、不急かもしれねえけど不要じゃねえから!不要と不急一緒にスンナ!と一部のうるさい人に大声で言っておきます。
箸置きなんてもんは雑焼(先日の記事参照)で仕上げてもいいんじゃね?ということで、雑焼用にも工程考えてチョット作り足してみましたので、その分もちょっと楽しみ。
今回は、窯が重い!(使ってみましたこの言葉)
こちら雑焼用
おっと、マグネシアるつぼも焼き上がっていますよ!
2020年5月11日月曜日
秘密工作課「Q」case-5 釉薬の比重計を自作
カップのジュース買うとストローついてきますよね。
何と、5φのスチールピンがめちゃんこピッタリ押し込めたんですよ。
そこでピーンときましたよ。
秘密工作課「Q」機関の出番だ!
釉薬や泥漿の比重を測るための比重計をチョイチョイっと作ってみましょう。
先に改めておくと、比重計(あるいは泥漿の濃度や比重そのもの)というのは、施釉の「目安のための指標」にしかなりません。一番大事なのは素地に重ねられた釉層自体の厚さだと考えます。その厚さをコントローラブルにするために釉泥漿の状態の一部を数値化できるアイテムが比重計だと考えてみましょう。
一番大事な釉泥漿の管理、状態確認の方法は今回省きます。今回は作ってみよう!ですので
比重計、買うと高いし、壊れやすいし、ぶっちゃけ今から作るぞ!ってこのタイミングでいうのもなんなんですけど比重とは別に釉泥漿の粘性?流体としての性質?(レオロジー的な性質、特に粘土鉱物が多い場合に径時変化しやすい)ってのも大きく関わってきますので、どこまで正確に測れるか微妙な上に、数字の使い方わかってないとあれなんですが、指標があることでそりゃもう大変便利です。
とりあえず、「比重を測る何か」を自作したい皆さんは重ボーメ計の示す数字のことは気にしないでください。
今回は自分で自分用の比重計(釉薬比重の目安計)を作ります。
重ボーメの数字って何を意味してるのかわかりにくいんですよね。実際は塩分何%の数値を何分かに分割した値をいくつとするみたいな感じだったかな?これは手計算するには相当根性いりますよ。自作には不向き!
と、言うわけで、なんでみんなこれでやらないのか?といつも思うんですが、
私は比重は基本的に重量体積パーセントで測ってます。一番わかりやすいので。
つまり、
《重量/体積》です。
調合一発目は原料乾粉の重量+水分重量で作りますから、重量重量パーセントが比較的わかりやすいんですが、水っ気なんて飛んじまったり思いのほか濃くて薄めていったりいろいろありますよね。そんなことが重なった暁には重量体積パーセントで測るのが便利じゃないかなと思います。
単位そのもの、単位と思って使ってる言葉、(もちろん計算にまつわらない技法でも材料でもなんでも言葉そのもの)が何のことを表してるのかがあっちとこっちで食い違ってるがゆえの食い違い、というのは誰しも経験あると思うんですよね。
どんなジャンルにせよ、なるたけ細かい意味や定義の決まった曖昧でない言葉がたくさんある方が絶対的に全体レベルを押し上げるんだと思ってますが、この業界そうなってないことも多いんですよね。
この辺が伝統産業の面白さではありますが、難点でもあると。今後ネットを中心とした知識共有の輪が広がるにつれて自然とそうなるんじゃないかと思ってましたが、むしろ私がみたいもの、好きなものだけ観ればいいって言う点が邪魔をしてセクト化が逆に進んでるような気もして結構ブルーです。
あ、思い出したんですけど、昔クリスマスだーなんつってみんなで集まった時に、俺が某友人I君に「クラッカー買って来い!」つって1000円渡したんですよ。そしたらそいつお菓子のクラッカー1000円も買ってきやがった!なんて事件もありました。みんなお菓子持ち寄ってんのにそのクラッカーじゃねえだろ!しかもお釣りなしかよ!
極端な例ですが、こういうのは同じ言葉でも各人受け取った意味内容が違うがゆえに起こる事象です。どうせ俺がわりいんだろうけどよ!
もちろん、そいつのあだ名はクラッカーになりましたけどね。
余談が長くなりましたが準備するもの!
太目のストローとぴったりはまるピン、それだけです
つまり、ピンってのは5φ、6φ、8φ、10φあたりならその辺のホムセンで買えますので、それに合うストロー。なるたけ太目の方が体積を稼げるので精度は高くなるはずです。
ピンを切って重量を決めます。重量は、「水」を張った紙コップに落とした時に都合よく浮くぐらいの重さです。
5φのピンだと約10㎜前後で
こんな紙コップ程度である程度以上測れるってのがこのストロー比重計の利点なんですよ!
では水面に目を移しましょう。
ここ、このちょうど水面に位置してる点が基準点ですので印を打ちます
水の比重は1ですので、この点が1.00となります。比重に単位は無いんですが、とりあえず重量÷体積が1.00g/mlってことだね。
釉薬は溶剤系でない限りこれより軽くはならないので、なるたけ底トントンに近い方がいいわけですな。
ここから目盛りを打つわけですが、今回のこれは重量体積パーセントですので、簡単に計算できます。ストローってのはストレートの円筒形ですので、水中体積がそのまま長さと比例します。
まず、この1.00基準点からストロー先端までの長さを測ります。
例えば1.3(=100ml時に130g)なら、基準長さを1.3で割ればいいわけ。
続けて1.2,1.4,1.5と割り付けてメモってみました。
あとは確認してみましょう。
実際の釉泥漿に浮かべて…
写真じゃ見えにくいけどほぼ1.5です
釉に沈めるときは液体ワックスでふいておくと弾いて見やすいよ!
じゃあ釉薬100㏄の目方は…
おおー、思った以上にぴったり!(やらせじゃないんで笑っちゃいました)
といった感じ。
タピオカストローぐらいので作れば丈夫だしもっと工作精度の高いのも作れそう。その際はスチールじゃあ短く切っても沈んじゃうかもしれないので錘は都合のいいのを見つけてください。
単に精度って意味では本当は水中に沈む分が長い方がいいんですが、それじゃあモノホン買えばいいじゃんってことになってしまいますね。ここでは少量の釉でも測れるコンパクトなものを!という方向性で作ってます。(本物のボーメ計、つまり唐辛子ウキのような形の方がトップの感度が高くなるんで、実際俺もハエウキ使ってましたが、良いウキは釣りに使った方がいいです(笑)
もちろん数字なんてどうでもよくて、ちょうどいいのがわかってる釉薬に浮かべてその点だけわかるようにしておけば数字もいらない一発測定のバカ棒にもできちゃいます。
掛かった金額
ストロー:タダ
ピン:タダ(買っても5本200円ぐらいじゃね?)
労力:金鋸で切るだけ
効果:プライスレス
釉薬一つに一本づつ用意したっていいぐらいだこりゃ!
しかも・・・
カフェっぽくておしゃれ!
最後にこんなこと言うと怒られそうですが、俺個人は・・・慣れてる釉薬なら手を突っ込んでかき混ぜた感じで決めてます。
何と、5φのスチールピンがめちゃんこピッタリ押し込めたんですよ。
そこでピーンときましたよ。
秘密工作課「Q」機関の出番だ!
釉薬や泥漿の比重を測るための比重計をチョイチョイっと作ってみましょう。
先に改めておくと、比重計(あるいは泥漿の濃度や比重そのもの)というのは、施釉の「目安のための指標」にしかなりません。一番大事なのは素地に重ねられた釉層自体の厚さだと考えます。その厚さをコントローラブルにするために釉泥漿の状態の一部を数値化できるアイテムが比重計だと考えてみましょう。
一番大事な釉泥漿の管理、状態確認の方法は今回省きます。今回は作ってみよう!ですので
比重計、買うと高いし、壊れやすいし、ぶっちゃけ今から作るぞ!ってこのタイミングでいうのもなんなんですけど比重とは別に釉泥漿の粘性?流体としての性質?(レオロジー的な性質、特に粘土鉱物が多い場合に径時変化しやすい)ってのも大きく関わってきますので、どこまで正確に測れるか微妙な上に、数字の使い方わかってないとあれなんですが、指標があることでそりゃもう大変便利です。
とりあえず、「比重を測る何か」を自作したい皆さんは重ボーメ計の示す数字のことは気にしないでください。
今回は自分で自分用の比重計(釉薬比重の目安計)を作ります。
重ボーメの数字って何を意味してるのかわかりにくいんですよね。実際は塩分何%の数値を何分かに分割した値をいくつとするみたいな感じだったかな?これは手計算するには相当根性いりますよ。自作には不向き!
と、言うわけで、なんでみんなこれでやらないのか?といつも思うんですが、
私は比重は基本的に重量体積パーセントで測ってます。一番わかりやすいので。
つまり、
《重量/体積》です。
調合一発目は原料乾粉の重量+水分重量で作りますから、重量重量パーセントが比較的わかりやすいんですが、水っ気なんて飛んじまったり思いのほか濃くて薄めていったりいろいろありますよね。そんなことが重なった暁には重量体積パーセントで測るのが便利じゃないかなと思います。
単位そのもの、単位と思って使ってる言葉、(もちろん計算にまつわらない技法でも材料でもなんでも言葉そのもの)が何のことを表してるのかがあっちとこっちで食い違ってるがゆえの食い違い、というのは誰しも経験あると思うんですよね。
どんなジャンルにせよ、なるたけ細かい意味や定義の決まった曖昧でない言葉がたくさんある方が絶対的に全体レベルを押し上げるんだと思ってますが、この業界そうなってないことも多いんですよね。
この辺が伝統産業の面白さではありますが、難点でもあると。今後ネットを中心とした知識共有の輪が広がるにつれて自然とそうなるんじゃないかと思ってましたが、むしろ私がみたいもの、好きなものだけ観ればいいって言う点が邪魔をしてセクト化が逆に進んでるような気もして結構ブルーです。
あ、思い出したんですけど、昔クリスマスだーなんつってみんなで集まった時に、俺が某友人I君に「クラッカー買って来い!」つって1000円渡したんですよ。そしたらそいつお菓子のクラッカー1000円も買ってきやがった!なんて事件もありました。みんなお菓子持ち寄ってんのにそのクラッカーじゃねえだろ!しかもお釣りなしかよ!
極端な例ですが、こういうのは同じ言葉でも各人受け取った意味内容が違うがゆえに起こる事象です。どうせ俺がわりいんだろうけどよ!
もちろん、そいつのあだ名はクラッカーになりましたけどね。
余談が長くなりましたが準備するもの!
こんな感じでビッタリねじ込めます。
太目のストローとぴったりはまるピン、それだけです
つまり、ピンってのは5φ、6φ、8φ、10φあたりならその辺のホムセンで買えますので、それに合うストロー。なるたけ太目の方が体積を稼げるので精度は高くなるはずです。
ピンを切って重量を決めます。重量は、「水」を張った紙コップに落とした時に都合よく浮くぐらいの重さです。
5φのピンだと約10㎜前後で
プカプカ浮きます。
べったり底まで沈んじゃったらもっと小さく切り直し。あんまり浮きすぎても実際釉に入れると倒れちゃったりするかもしれないので気を付けよう。この作業を釣り人は「タナ取り」と呼んでいます。こんな紙コップ程度である程度以上測れるってのがこのストロー比重計の利点なんですよ!
では水面に目を移しましょう。
ここ、このちょうど水面に位置してる点が基準点ですので印を打ちます
なんとなくマステを巻いてみました。
水の比重は1ですので、この点が1.00となります。比重に単位は無いんですが、とりあえず重量÷体積が1.00g/mlってことだね。
釉薬は溶剤系でない限りこれより軽くはならないので、なるたけ底トントンに近い方がいいわけですな。
ここから目盛りを打つわけですが、今回のこれは重量体積パーセントですので、簡単に計算できます。ストローってのはストレートの円筒形ですので、水中体積がそのまま長さと比例します。
まず、この1.00基準点からストロー先端までの長さを測ります。
例えば1.3(=100ml時に130g)なら、基準長さを1.3で割ればいいわけ。
続けて1.2,1.4,1.5と割り付けてメモってみました。
あとは確認してみましょう。
実際の釉泥漿に浮かべて…
写真じゃ見えにくいけどほぼ1.5です
釉に沈めるときは液体ワックスでふいておくと弾いて見やすいよ!
じゃあ釉薬100㏄の目方は…
おおー、思った以上にぴったり!(やらせじゃないんで笑っちゃいました)
といった感じ。
タピオカストローぐらいので作れば丈夫だしもっと工作精度の高いのも作れそう。その際はスチールじゃあ短く切っても沈んじゃうかもしれないので錘は都合のいいのを見つけてください。
単に精度って意味では本当は水中に沈む分が長い方がいいんですが、それじゃあモノホン買えばいいじゃんってことになってしまいますね。ここでは少量の釉でも測れるコンパクトなものを!という方向性で作ってます。(本物のボーメ計、つまり唐辛子ウキのような形の方がトップの感度が高くなるんで、実際俺もハエウキ使ってましたが、良いウキは釣りに使った方がいいです(笑)
もちろん数字なんてどうでもよくて、ちょうどいいのがわかってる釉薬に浮かべてその点だけわかるようにしておけば数字もいらない一発測定のバカ棒にもできちゃいます。
掛かった金額
ストロー:タダ
ピン:タダ(買っても5本200円ぐらいじゃね?)
労力:金鋸で切るだけ
効果:プライスレス
釉薬一つに一本づつ用意したっていいぐらいだこりゃ!
しかも・・・
カフェっぽくておしゃれ!
最後にこんなこと言うと怒られそうですが、俺個人は・・・慣れてる釉薬なら手を突っ込んでかき混ぜた感じで決めてます。
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