去年早いころ買ったんですが、部分的な工程に特化してる本なので以前は紹介しませんでしたが、ロクロの教則本のおすすめを!
ロクロなんて最低限できてるかすら怪しい俺の紹介なんで話半分でOK!
まーたロクスッポ読めないくせに、意識高いフリして海外の本(英語)なんですが、これはいい!いろいろいい!
ベン・カーターさんの
Mastering the Potter's Wheel: Techniques, Tips, and Tricks for Potters
(Tricksってのがいいねトリックですよ!「ワザ!」って感じですかね。コマやヨーヨー、ボールなどのジャグリング系おもちゃ大好きで、Xゲーム楽しみな俺にはおなじみでイカシタ単語ですな。)
もともと「ロクロなんてヤキモノ屋の作業の中で最もアスレチック&感覚系なわけで、本読むより理屈を自分なりに考えながら実践でしょ。こういう本高いし」という派で、「世間知らずの俺だから、体を張っておぼえこむ」というユタカ式だったんですよね。(知り合いにわかんない方がいたんで野暮な説明しますと尾崎豊がそう歌ってたんですよ。別にオッサンが気取ったフレーズひねり出したわけじゃありません)もちろん例によって性格通り超理屈っぽくですけど。
でなんで教本買ったかっていうとそろそろボンクラ1号にちょっとやらせてもいいかな~なんて思ったんですが、そんなわけできちんと教えられないので。
一言一句読める日本人の本じゃなくてこれを選んだ理由は皿とか茶碗とか言った個別に「○○の作り方」的な感じではい出来た!だけじゃなくて、スキルを磨くエクササイズ例とか考え方的なもの、などが実践的な感じで説明されているように思えたから。もちろんパッと読んだところでほとんど英語わかんないので勝手読みでそう思っただけなんですけどね(あってました)
まあ日本語の場合はザブザブ読めちゃう分なるほどそうか~なんつってその場で確認読み=ほぼ立ち読みで済ませちゃったっポイ心底賤しい事実も若干あるんですが…(個人的には買う気のない立ち読みは窃盗罪だと思ってます)
2016年度になんだかそのスジで表彰されてるようで「いい本だぜイエーイ!」「これで決まり!」的なそのスジからの賛辞や推薦文が裏表紙に並んでるし、ダメだとしたら俺の語学力不足。趣味と実益を兼ねた英語の勉強にもなりそうだしいいか!と予算よりだいぶ高いけど買いました。
以下、この本の内容を出版社とベン(いきなりなれなれしい態度)に訴えられない範囲でお勧めポイントを…
著者のベンさん。まだお若いんですな。
顔立ちはネブラスカのスーパーマンといった佇まい(アゴとか)
とにかくガタイがよくて見るからに絶対ラインバッカーでしょ。
イマドキ解説写真がわかりやすいのはもちろんですが・・・
とにかく腕っぷしがすごい。
ベンって名前はアゴが割れるんでしょうか?アフレックとか。
一番右の写真とか完全にジャスティスリーグ入り。
ヤキモノ屋はひじから先の毛が薄くなってる方が多い実感があるんですが、ベンは結構ごわごわです。
なんと一番始めにヘルス=健康に関するページが割かれてます。
こんな感じに体操まで!腰に来ますからね。
フットボール部のストレッチにしか見えない
作業姿勢に対してかなり詳しく、体操まで乗ってるのもびっくりでしたが、「この本はロクロの本なのであんまり量多く書けませんけども・・・」と前置きしつつ、危険な釉薬原料、珪肺等の珪酸由来の職業病等についてもかなり早い段階のページで記述されています。しかも医者からのアドバイスつき。
書籍は内容が売り物なので詳細は書きませんが、「SKILL BUILDING」という、技術構築、腕前磨きとでもいうのかな?これこれこういうやり方の練習方法やっておくとイイですよ!っていうコーナーがちょいちょいあって今説明した技術やモノに対する《理解》がそりゃ絶対深まるよな!という素晴らしいページになってます。
彼自身を含めた現代アメリカの作家の器の写真がタップリ載っていて、そのバリエーションも理性的で見てるだけで楽しいし、今読んだ部分からの関連性でもなるほどな感じ。
で、なんでバカがそこまでわかるのかっていうと文章が読みやすいんですよ。あんまり平易な単語でくる文章だとDOとかHAVEとかGOTとか意味が幅広すぎてニュアンスがむしろバカにはわかりずらい。「To be or not to be」みたいなのはかえってわかんないですよ。
ベンの文章は「簡単な構文+見たことない単語」(俺はですが…)で構成されてまして、辞書引くとほぼ限定された意味の単語なのでめんどくさいが非常にわかりやすい、ということになってます。まあ俺は記憶喪失だけじゃなくて記憶力喪失も併発してるのでおんなじ単語何回も辞書引く羽目になってますけどね。
英語の文章論ずるレベルにはもちろんないんですが、なんとなくでたとえれば中島敦読んでるような感じ。その難しい漢語の意味さえ分かれば非常にすっきりセンテンスみたいな。間違いなくものすごく知的で思索型の体育会系だと思います。見た目だけじゃなくて練習に関する考え方が絶対スポーツやってた人だと思う。時折アメリカーンなとっぴな例えも小気味よく入ってるっス。「さすが外人はうまいこと言う」的な奴。
俺が内容の細かいところどこまでわかってるのかとか、実は間違って読んでるとか、非常に不安ですがいい本ですよ!俺が言わなくても裏表紙にいっぱい書いてありますけど。
ほかにも、上から下まで一冊ずっと同じ格好(黒T、短パン、アシックス)してるなあ、とか、一日で撮影したのかなあ、とか、靴アシックスじゃん、とか、前掛けと短パンの汚れっぷりから撮影した順序やこの写真だけあわててやりなおしたんじゃね?が想像できるなあとか、フェティッシュな楽しみもありますな。
アマゾンで調べたらまだ売ってるみたいです。まあ無理して買うことないですけど3000円拾ったら買って損しないと思います。
出版社は十年一日のごとく似たようなのばっかり作ってないで、こういう本翻訳してくれないかなあ~。本屋で比べられて英語できない男に選んでもらえないってどういうことよ。
それとヤキモノ教室の先生方!「教えアンチョコ」的なおすすめロクロ本あったら紹介してほしいなあ~。商売あがったりかもしれませんけど。
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