2018年5月30日水曜日

蕎麦猪口Vol3 寸法以外部分を決めよう 闇ヤキモノ教習(仮

 骨格の寸法が決まったところで、その他の部分を考えてみましょう。

 なんでこんなに連投で記事あげてるのか。もうお分かりですね。作ってくれって頼まれたんで頭の中を理屈っぽく整理しているわけです。今日中にとっとと考えて土日にでもさらっと作っちゃいたいんですよね。で、それに付き合ってください。できればいいアイデアくださいと。メモを残しておくって意味もあります。へえ~売れない人ってこうやって無駄なこと考えてんだ~なんて感じでよろしく!

 まず先に見込みについてさらっと。
 個人的に大問題にしてる「見込の底のヘリ問題」というのがありまして・・・
 多少オーバーに書きましたけどこんな感じ。ごくごく一般的に考えると右の方がシャープで目方もバランスも軽くなりますし推奨型かと思います。左はなめらかですがともすると重く感じるし場合によってはへたっぴ臭いと。同じ重量でも底が重いのと口が重いのでは感じ方が違いますよね。
 ただこれは蕎麦猪口である上に万能容器。プリンとかヨーグルトとか茶碗蒸しがヘリに残るのが嫌いなんですよ。残すのはもったいない。ぎりぎりまで頑張るとカリカリチャリチャリみっともないし行儀悪い。最近のちょっと高級っぽいプリンとか自宅で作ると器にくっつき気味になるんだよね~。
え?プリンて焼くの?じゃあこないだ食ったあれ何?ババロア?ムース?
 
 個人的には重量、肉厚に関しては薄きゃいい、軽きゃいい、上手い、エライという風潮には力の限り異議を唱えたいのでね。詳しくここでは語りませんがとりあえず常識の範囲で作れば「同じ土同じ焼成なら薄くて軽いほうが丈夫なんてことは絶対ない」とだけ言っておきます。
 
 とにかく見込のヘリ、これは俺んちのスプーンのRに準ずる形。としておきましょう(頼んでくれた人の家のスプーンじゃないのか?)
作りに気を使って、手首が折れるほど重いなんて結果を回避しつつ、蕎麦猪口の目方ぐらいで音を上げてるようじゃあ鍛え方が足りんということにします。度を越してなければ実重量そのものよりバランスですよバランス。

 ではできるだけ詳細な大雑把な図を描いていきましょう(自己矛盾に満ちた文章)
 自分は実制作と並行させて5種類とか10種類とかデザインを試して、その中から選んだものを微調整しながら複数個つくりってのを繰り返します。
 今日は思考=図面先行で。
ちょっと変化球もありますが3つ書いてみました。
仮に一番右にしたとして…
こんな感じの装飾はどうかな~と貧困な脳みそを振り絞っていきます。
ガラ付け絵付けしたい方は同時進行で考えるんでしょうな

 高台に関しては今回、目方のバランス次第で刳り貫くかどうか一つ作ってから考えればいいかもしれないな。底の厚みとのバランスですね。
 底削りすると、高級感チョットUP、手間ちょっとUP、値段ちょっとUPって感じかな。おっと、しくじり率もちょっとUPしますな。

 使う釉薬等に関して。使いたい釉薬が決まってればそれに合わせた設計で作ればいいんですが、特にない場合、考え方の一つとして以下参考にしてください。
 コーヒーカップや湯飲み茶わんの場合、長い間使ってるとどうしても渋がこびりついたり貫入に染み込んだりしてきますよね。で、まあそんなもんと思ってる方も多いんじゃないかな。蕎麦猪口でそれってどうなんだろう。あんまり気にしたことないですけど。湯呑と比べて使用頻度も低く汁に浸かってる時間も長くないし蕎麦猪口として使うだけなら神経質になる必要なさそうですが・・・
 しかし今回想定している使い道のオールマイティさから考えて汚れっぽい(もしくは汚れが目立つ)のはまずいんじゃないでしょうか?コーヒーも飲めばお茶も飲む。プリンを作ればおかずも入れる。いただきもののお新香なんか入れた日にはしばらく冷蔵庫といったり来たりの可能性もありますね。で、次使うときまたお新香とは限らない。打順もポジションも大谷翔平が裸足で逃げ出すレベルの使いまわされ方を仮定しています(言い過ぎ)
 普通に洗えば落ちる程度の清浄度キープ以上は当たり前、耐酸性なども頭に入れたほうがよさそうです。見込は無貫入の釉薬にします。めんつゆメインでとりあえずオールマイティに無難ということから色味はクリアもしくは白色系が本線かも。
 ラップがかかることを前提にすると外側もオールカサカサマット釉というわけにはいきませんな。
 釉薬から逆算してデザインが決まる場合もありますよね。デザインと釉薬は複雑に絡み合うからなあ~

 以上、加飾、最終的な仕上がりがどうなるかはともかく簡単に骨子をバックスクリーン三連発といった勢いで並べてみました。
 
 ここまですべて「こうするんじゃ!こう作れ!」ということではなくて「設計として私はこう考えました。しかも今回は」ということです。参考になりましたかね?
 この後は実際にナマ体作ってから続き書く予定です。


 最後にパッと見のデザインですが、流行り廃りや売れやすさみたいのがあるようですよ。
 そのうち皆さんの力やアイデア、経験を巧いこと借りつつ「試しに折れ作ってみるから、よく売れそうなものを考えてみてください」みたいなシリーズで上手くいけば俺シメシメというのも企画してるんですが(腐りきってるな!)、とりあえずそういった世の中の風潮に媚びきった日和ったものについて、好むと好まざるとにかかわらず考える必要もあるかもしれませんね。











 こんなのはどうでしょう?
にゃ~

レンコン!

鎬となにかツブツブしたもの

 イエーイ!青マットでバカ売れだぜ!蕎麦がうまーい!
 みたいな

 ネタにしても低クオリティで申し訳ない!
 とっくに水の中に消えてます


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