2018年6月29日金曜日

排泥鋳込み超入門 離型後、乾燥中の割れ 闇ヤキモノ教習(仮 

 数少ないですが時には結果論でよい場合、というのがあって今回のはそれかなと思うのでそのチョイス、決断に理解はできますが支持はしません。自身完璧に遂行できれば望む結果を確実に得られるのであればアリですけどね。まだ50%人頼みでは後ろ向き過ぎる。
 なんですかね?阿弥陀様のパワーが強いのか他力本願(誤用なのはわかってますよ)になるのもしょうがないのかな?
 非難されるのを覚悟でやる、その覚悟でやってるのをわかっててなお非難する。ってのはミッションインポッシブルでも、チャンピオンズリーグでもよく見る図式。手放しで喜ぶのも無定見に非難するのもやめておきましょう。
 あ、昨日のサッカーの話ってわけではないですよ。特に。
 まあひとつ思うのは、センターバックはレッズじゃなくてアントラーズの選手にしてくれって感じですかね。
 あ、昨日のサッカーの話ってわけじゃないですよ。特に

 とにかく結果オーライなんつって浮かれて検証しないのは最悪で、かの有名なソクラテスはどういう文脈なのかはよく知らないけど「検証の無い人生は生きるに値しない」みたいなことを言っています。彼はプラトンの師匠であり、ジーコがいた頃のセレソンのキャプテンです。髭もじゃでボランチ(って言葉はまだ知らなかった.ディフェンシブハーフ)でかっこよかったけなあ。
  
 ヤキモノっていうのは結果から遡ってどこが悪かったか判断検証して次につなげることでしかなかなか理解納得できないんですよね。ヤキモノに限った話かどうかは知らないんですが。
 でもヤキモノのいいとこはそれをやっていけばほぼ必ず「ちったあよくなる。確度が上がっていく」のを実感できるところ。しくじってもコレはあん時のアレだっツウのがパッとわかるようになるんですよね。なぜなら要素が複雑で玄妙とはいうものの、起こってることは単なる物理や化学的な現象だから。
 そりゃもちろん間違ってることも新しいタイプの問題発生ってこともあるんですけどね。

 で、棚上げされてた「鋳込んで外した成形体が気が付くと割れてた。乾燥中に逝ってるみたいなんだけどこれどういうわけ?」問題。
 これについて経験上こんなパターンありますよ、というのを記してみます。

 まず3つに分けられるんじゃないかと思います。
 A・何もないけど単純に乾燥の段階で割れる。
 B・実は見えないだけですでにクラックがあって乾燥とともに目立って来て発見。
 C・両者の中間というか、形状的、設計上潜在的に後々割れやすい部分や歪があり、それが乾燥中に破れる。

 複合的だったり、そこまでくっきり分けられるケースばかりじゃないと思いますが。

 A・これは極端な状態にならなければ一般陶磁器ではまず起こらないと思います。
  あるとすると、急乾燥過ぎる。ほとんどの場合過温度ですね。200℃の窯に湿気てるうちに突っ込むとか、直接フレイムに当てまくっちゃうとか。水気の気化する圧力。
 あとは偏乾燥、片一方だけに熱風当てるとかですね。これは歪んで切れる。
 原料の一部が水和してるとか、溶剤使ってるとかファインの場合はパターンいくつかありますけどとりあえず粘土物にはほとんど関係なしでしょう。
 
 B・多分一番ありがちで、乾燥したら割れてきた、素焼きしたら割れてきた場合、初めに疑うのがこれかも?特に可塑性の多いのよりは少なめのもののほうが起こりやすい。
 理屈は多分2パターンで、
 1、汚れとか傷等で実はうまく離型しない部分があって、でも他が大方外れてるから勢いで外れるけど、そのときに引っかかったり無理がかかって割れちゃうパターン。
 2、逆テーパーとか、芯で型割りできてないとか、とにかく離型できるはできるけど無理させてる場合。
 3、形状的にイカシてると、離型させるタイミングがシビアな場合があって、いい間を外すとフランジとかトンガリ部分、溝、くびれ部分で切れちゃうことがあります。
 可塑性の大きい場合は隅から、可塑性の小さい場合は面で割れることが多い印象。 

 同じ部分で割れが発生して、でも個体によって割れたり割れなかったりの場合、これが疑われます。
 離形させるタイミングを会得することや、補修、ペーパー掛け、作り直し、最悪ですが設計変更でクリアできそうです。もっと細かく型を割り直す必要もあるかもね。
 第一のコツだけ書いておくと、離型するタイミングは乾燥させすぎないこと。カラカラになっちゃったものを離型させると壊れやすいです。


 C・これも結構厄介かつ一般的ですが、乾燥に気を使えばクリアできそうです。気を使うとか言ってもお茶出したりする必要はないですよ。
 局面ではなく平面をつなぎ合わせて構成された形状で、ピン角がある場合はとくに、また肉が薄かったりすると乾燥中、でもってタチの悪い場合は焼成して100℃も200℃もいかないうちに割れちゃったりもします。ほとんどの場合、入隅があるところから割れますが、これは離型時に機械的な力喰らって割れてる場合と逆に、可塑性が大きい場合は面から、少ない場合は角から割れる印象。

 ここで紹介したパターンです
 
これねこれ

 解決策は、Rを大きくしたりの設計変更をしないんであれば、もう乾燥に気を付けるのが一番です。乾燥はこのブログのどっかに記事がありますし、今後乾燥シリーズも考えていたりいなかったり。乾燥って大事で、単独に本にしても売れないだろけどそれにしても陶芸本では省かれすぎ。これはフォトジェニックなページになりそうもないからそんなんイイや、という本の見た目の問題なのか、監修してる作家だか先生だかの「そんなんトーシロに決められちまったらこっちゃ商売あがったりだよ」という文鳥のトイレレベルの狭いマッスの極秘利権?問題なのかわかりませんけどね。
 超リアルなマリーアントワネット像とか作ってない限り、とりあえず基礎的なことはこの動画観とけばOKです。
作品の乾燥の話

それでもまだ割れる場合は、もう身もザックリ割っちゃって生の内に接着し直しちゃうってのはどうでしょう?


 とにかくこの辺気にして検証続ければなるほどこことここかとわかってくる場合もあります(すべてじゃないのがあれですが・・・)
 なにしろ、「検証の無い人生は…」なのですよ
 でもウッディアレンはソクラテスの言葉を引いた後「検証しても大した違いはないんだけどね」となんかの作品で言ってましたけどね。
 ウッディアレン的「どうせ人生なんてそんなもんだよね~」な達観も同時に身に付くのもヤキモノなんじゃないでしょうか(最後に来て著しく無責任な締め方)

神奈川県のNさん、参考になりましたでしょうか?
 

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