2021年5月28日金曜日

地学は理科の王だ!つまり、ヤキモノはものづくりの王だ!

  前回前々回とエラソーに四の五のなんのと振りかざしましたが、別に専門家でも研究者でもなくしがない職人。

 稼業を長々とやってるせいで、大概の人より数多く割ってるという経験を、聞き知った理屈に照らし合わせて納得いったりいかなかったりの日常なだけでございます。

 冷静に考えれば、振られた回数や三振した数を自慢してるみたいでみっともねえったらありゃしねえや。こういう場合は、「俺その辺よく知らないんですよ。割らないんで」と米倉涼子みたいな態度が商売としては正解だった気がします(笑

 

 間違い記述や言葉足らず記述に限らず、同じ文言でも耳で聞く言葉より目で読むほうが違和感を感じやすくて、聞き捨てならない感もアップする気がしますよね。ソンタクエンジンが発動しにくい。

 「させていただきます」とかもしゃべってるの聞いても、使用法間違ってんじゃねえかとか最近はもう気にならないけど、文章で読むとなんなんだよその使い方?とか気になっちゃったり。


 いろいろな発信が動画増えてるのも、ただ人気ってだけじゃ無くてその辺も都合よさもあるのかなーとか思いました。

 内容次第ですが、現段階では文献、データとしての能力は文字記述のほうが音声よりもずっと上だと自分は思ってるので、こんなくだらないHPですが、少しでも信頼されるに足るものを残さないともったいないなあと肝に銘じます。

 文字記述の利点であるあとから訂正修正がしやすい、という利点を生かしていきたいので、うちのこのHP上の記述で間違い勘違い、ポリコレ的に不届きな点、気がついたらこっそり教えて下さい。

 

 前置きの言い訳が長くなりましたが、とりあえず近作製品も紹介しておかないとね。


 毎度おなじみのジルコニアの蓋付き容器で、結構な肉厚でもあるんですが、割れるとしたらどっちが割れる?となると蓋のほうが圧倒的に割れやすいです。本体は焼成で割ったことないんじゃないかな?

 構造強度の問題だと思うんですが、お椀型、コップ型のものより、棒や板のほうがはるかに焼成割れしやすいです。というか、経験からくる印象の話ではありますが、棒や板のほうが、もっともっとしっかり乾燥させる必要がある、といったイメージ。

 もちろん反る反らない問題も板や棒のほうがずっと難しいです。 


 るつぼとふたのセットなんて、場合によっては本体に比べて蓋の値段スゲエ割高なんですけど~!と思われることも多いと思いますが、そういう理由があるんでご勘弁いただけないでしょうか?


 



 


 では月末恒例、誰も得しない水増し企画、

 今月面白かった本のコーナーをやらさせていただきます



 1冊目「ポストコロナのSF」

 何しろ帯の文言にやられました。カッコイイ!

 そういうことです。

 このメンツのオリジナルアンソロジーならつまんないわけがなく、本屋で見かけて即買いしました。中身も文句なし。面白かった!

 しかしこれだけ頭数居てネタ被りナシなんだからそれもすごい!

 いつ思い出しても、どうしても笑っちゃうタイトルの作品があります。

 「オンライン福男」

 頭悪!!(ほめてます)もう書いてるだけで笑っちゃうよ。

 内容は俺の思ってるオンライン福男じゃなかったけど凄くよかった。

 SFは科学や社会構造の上手い設定を通じて「こうなったらいいな~」とか「こんな世の中になるのは嫌だ!」という物語によって現代を映し出すものが多いので、非常に即時性が高いというか、結構古びやすいものなんですよね。

 興味があったら今すぐ本屋さんにGO!だ。

 

 2冊目

 川端裕人の『空よりも遠く、のびやかに』

 地学+ロッククライミング=高校生の青春な小説。

 ぶっちゃけ高校生の青春ものなんて50近いおっさんにしてみりゃ心底どうでもいいんですが、川端作品は小説も科学ルポも、ものすごく理系アカデミックな知的好奇心を刺激されるのが多くて好きです。


 主人公はラノベ大好き高校生男子なんですが、高校で地学とクライミングに出会って仲間たちと青春して成長していきます。まあ話の骨子は普通なんだけど題材が素晴らしいよね。

 こういうのをうちの長男坊みたいなラノベばっかり読んでる中高生に読んでほしいんだよなあ。ちょっと正統派ジュブナイル小説的過ぎるんだよね。作者もラノベにも中高生の生態にも詳しいから、思い切ってこれを寝て起きたらたどり着いてた転生先で萌え萌え美少女軍人たちと魔法ちょっと使いながらチート無双する話にすればあいつら読むんじゃね?

 あ、そうなると俺が読めなくなるわ。

 

 この中で○○は地学!みたいになんでも地学に結び付けるんですが、地学はそれこそメチャ広範囲な実学で天文・気象から微生物までありとあらゆる理科的知識と思考が必要とされる理科の王なんだそうですよ。

 今までの川端作品と同じく解説も丁寧なので、大変勉強になるし、俺もクライミングや天体観測や鉱物採集や気象観察してみたくなっちゃいます。


 察しのいい方はすでにお分かりの通り鉱物と水と火の化学と物理でできてるので、完全にヤキモノは地学です。

 普通工芸系モノづくりというのは「職能」+「詩情」でできてるんですが、ヤキモノは「四大エレメントの精霊」の助力をも必要とする大変崇高なもの、それプラス「理科の王」たるものの知識もなきゃいけないわけです、ということはどう考えてもヤキモノはモノづくりの王です。みんないい趣味してんな!

 しかも、主要登場人物の一人のお母さんの趣味として一回だけ「陶芸」という言葉が出てきますので、髪の毛ほどの細い糸一本分ヤキモノにも無関係ではないです(超無理やり)


 俺は「地学」ってずっと「地質学」的な何か、「地べたの地」だと思ってたんですよ。本当は「地球科学」の略なんだそうです。そんなことも知らないレベルで毎回毎回よくエラソーに科学的ヅラしてたわ。はずかしいです。

 





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