箱型でも角型でも、名前なんかどうでもいいんですが、そういうことです。
多孔質の四角いるつぼです。アルミナ!
ユーザーの方も承知でやってるわけですが、ごく通常の底封じの円筒形、あるいは碗形(円錐台形)といったものに比べて、四角いるつぼはもう構造からして弱いです。しかもかなり。
炉内スペースを有効に使う、という意味では当然デッドスペースが減るわけですから、丸いもんより有利なんですが、そこが考えどころ。
耐火物ですから熱間での使用、とすると
①単に熱的に過酷、
②でもって、膨張収縮が起こる
③空っぽなわけないんで内容物からの圧力を受ける
という負荷がかかりますよね。これに耐えられないとまずいっす。
内容物と耐火材との反応等の化学的要因は今回とりあえず無視してます。
①と②はもうしょうがないんで、③の件、
溶解させるのかさせないのかってのがチョイスの際のポイントになるのかな?と思います。
つまり、粉体を入れて単に熱処理する、ってのと、金属を溶解させて=液体化する、ってのとでは壁に対して掛かる負荷がまるっきり違います。
粉体の場合、よっぽど流動性が良くて(スプレードライヤー粉とか)生状態ではミチミチに詰まってたとしてもある程度温度が上がれば収縮してそれっきりですからほぼほぼ重力方向にしか負荷は無いはず。
溶解するまで行っちゃうと液化して=クッソ重い水入れたのとほぼ一緒ですからパスカルだかアルキメデスだかの原理で壁にも底にもグワシとパワーがかかるはず。それも溶岩級のアツアツが。
反応しない前提でも単に機械的強度の問題になります。これは肉厚一緒なら筒より四角い箱は弱いよね。まあ筒でも内側から喰らってるんで弱点サイドから攻撃受けてるんですけど。
るつぼが「やっぱ比重デカいのの溶解はキッツいわー」とか言ってるのを聞いたわけじゃないけどね。
この辺考慮して使い方からくる点を考慮して形状を考える際の参考にしてみてください。
ざっと言っておくと、
角型は丸型より、作るのが難しい、型もいろいろ面倒、というわけでそもそも品代も型代も価格は高くつきます。省スペースってだけだったらそこまで割に合うかも考えてみてください。
以下やきもの雑談。
今日は、BSプレミアムのお昼の映画が、『初恋のきた道』ですよ!
前にも紹介しましたが、 ヤキモノ人必見のはずです。
作陶シーンやヤキモノの解説があるわけじゃないんですが、器の人生に関わる使い方!器の修理シーンとその意味!をみれば、俺もこういう使われ方をするものを作らなきゃいかん!と思っていつも褌を引き締めています。サルマタですけど。
興味を持って陶磁器修理について知見を広めようといろいろ読みましたが、金継ぎの人ってのは「エポキシ使うなんて偽物!」「欠けたままの器なんて破廉恥でとても人に出せない!!」「好きな器になら(高額な)金継ぎ代ぐらい出して当然!」みたいな○○な人が多いんですかね?
私、底辺に這いつくばる庶民なんで、そりゃ金継ぎできれば立派なのは分かるけど、こんな言われ方されなきゃいかんのかね?と思います。かなりまじで。
また、器の作り手の立場から言うと、アロンアルファでくっつけたけどまた取れちゃった、とか、セロテープでグルグル巻だろうが、そうやって下手でも無茶でも金なんか掛けなくても何とか長く使おうとしてくれてる気持ちだけでも涙が出るほどうれしいです。いや、また買ってくれるのもそれ以上にいろいろ嬉しいですよ(笑
つくばセラミックワークスでは、日常用の製品(ファインの耐火物じゃないやつ)の修理を直せそうなものなら無償で行っていますので、欠けちゃった、割れちゃった、汚れがマジヤバいんですけど、になった場合ご相談ください。
ええ、もちろん「邪道」な方法ですけどね!
だからファインじゃないやつに限りますよ。それと余所の品は責任もてないんで無理ね。
なんか子供たちだらだらしてるんでとっくに春休みみたいな感じなんですが、今日お彼岸のお休みなんですよね。調子狂うなあ。
まあどっちみちうちは3.11以降お墓参りできないんですけど・・・
0 件のコメント:
コメントを投稿