2019年5月31日金曜日

「貫入する土」VS「貫入しない釉薬」!!世紀の決戦、調印式!


 昔楚人アリ
 盾を取り上げて云うには「この盾はどんな槍でも刀でも跳ね返しますよ!まじオススメ!」・・・
多分こんな感じ。頼もしいね!

 また、矛を取り上げていうには「この矛はどんな盾をも貫きますよ!超オススメ!」

またつまらぬ記事を上げてしまった…

 以下略・・・

 先に言っておきますが今回はネタ企画です。扱いがテレビ的なだけで変わったことは実はしていません。

 世には「貫入土」なんてものがあるんですね。貫入大好きオジサンとしては捨て置けない名前ですが今まで使ったことなし!
 また、ヤキモノ屋としては貫入しない釉薬というのも持ってるといいんですよね。意匠の点からはもちろん、機能面、とくに漏れ・ナシ・絶対(は言い過ぎでも)といったオシメ的安心性能や、食器の見込側に使って清浄性を有利にできるわけだしね(この辺結構海外ではウルサガタも多いそうです。われわれマット釉全盛?のワビサビジャパンではあんま気にしてないですが…よかったですよ)
 何とうちには今まで貫入したことがない釉薬があります。これがどのぐらい凄いのか、それとも全然普通なのかは知らないんですけど、とにかく貫入しません。

 興味アリ!!

 「貫入土」と「貫入しない釉」もし戦わば…

 というわけで「貫入土」の購入を検討!
 出かけるのが面倒、ぐらいの軽い理由で申し訳ないんですが山内陶料通販サイトaka「ねんどやさん.COM」をチェック。で理由はいろいろあるので割愛しますが、「赤津貫入土」を取り寄せてみました。
 昨日とどきましたが、段ボール箱開けるやいなやもう貫入させる気満々。もちろんうちの釉薬も貫入しない気満々です(想像です。しかし注文の翌日届くって早いなあ。置き場所に困ったよ)
 
 無事『統一戦』の調印式も済みました。

調印式でにらみ合う両者、一触即発!(やらせです)

 ここで両者の紹介を
 うちの貫入しない釉薬チャンピオン
  「MJK」(まじかんにゅうしないの略)
 福島長石 30
 シリカ  20
 カオリン 28
 石灰石  11
 タルク  11
 なんか11%とか28%とかかっこつけてますが、30%と10%10%でも問題ないです。多少低温でも溶けやすくしたつもりなだけです。要は20石灰石だったけど半分タルクにしただけで、しかも別に貫入しない釉薬としてつくったわけでもなく(期待はした)、その後ブラッシュアップしたりとかも何もしてないです(2%ずらしただけ)。結果貫入してないだけなので世の中にはもっとすごい調合いっぱいあるはず。
 水分量はとりあえず100%以上で混合し、使うときは比重で1.2~1.4あたりをお勧め。濃い(厚い)と白く乳濁しやすくなります。
 固く沈殿しないしピンホールもできにくい(うちの材料だと)優等生です。正直いまいち面白みに欠けるところも優等生。ただし今まで貫入したことはありません。アンディフィーテッド!!
 
 対する「赤津貫入土」はサイトをご覧ください。今日(5/31)までならセールで安いぞ!(それが理由か!違います!)
 
 赤津貫入土選手、昨晩、軽いスパーリングの様子を公開しました! 
ただのテストピースです!新しい土はまずはこれ
おなじみの方法で割り掛けや吸水率も取りますよ
 いやあ、きめ細かいし粘り腰もあって使い易!化粧土や鋳込み泥漿にもするつもりなのでこりゃよさそうだ!
 「マンテキーヤ(スペイン語でバター)」のニックネームは伊達じゃなさそうだ!(うそです)
 
対するMJK選手も調整を開始 
せっせと一輪挿しの見込みを相手にスパー
 「僕の戦績を知ってるだろ」と自信をみなぎらせてます。 

ビッグ・ウィン・カミング・バイ・ウェイ・オブ・ノック・アウト!
アルミナ多孔質の激粗調合を破って世界を驚かせた
左、普通の透明釉選手、右がMJK選手
 

  試合当日が待ち遠しいです。
 決戦は、・・・・・・・・まだ日程決まってません(笑)
 これ試合後にレポートすると一言どっちが勝ったで終わっちゃいますからね。水増し記事でした。
 それと大前提として言っておきますが、これは別に山内陶料対つくばセラミックワークスとかそんなん全然ないですからね!ふざけてるだけですよ!
  


 以下多少ためになるプチコーナー  貫入については以前も記事にしましたが、ネット上の「陶芸情報」で目につく範囲では勘違い、読み間違いを誘発しやすい記述が多く感じますので初心者の皆さんは注意しましょう。

 細かいメカニズムの解説なんかは省きますが(過去記事リンクしておきます)、勘違いしやすい点や知っとく方がいい点などを。
 貫入メカニズムとされてるものを解説、理解する時は混乱のもとですので、収縮率(主に成形~焼成に伴うものをいう・・・はず)ではなくて熱膨張(率、係数)と言い換えることをお勧めします。土の成形時~焼成後寸法の差、つまり「乾燥焼成収縮(線収縮、体積収縮)」の度合いは一切とは言いきれませんがそこまで関係ありません。土、釉薬のそれぞれの組織自体が持っている《熱膨張率(熱膨張係数)》の差が問題になります。これホントに勘違いしやすいです。この熱膨張係数測るのはなかなか難しくて自分もよく知りません(俺がじゃないけど組成から理論値で計算するのはできる)

 貫入は食器や花器等の機能(性能)的にははっきりと「欠陥」である
単に好みの問題である「美点」となってるかどうかとは別問題で話しますよ。スカーレットヨハンソンはムチムチ過ぎ!なのか、あのムチムチがイイいいんじゃねえか!みたいな話なんで。ナタリーポートマンは貧・・・以下略

 同じ土で同じものを作って同じに焼いた場合、貫入の入った方は貫入してないモノに比べてかなり強度が弱いです(まあそもそも釉が別ものなわけなんですが)。素地に比べて釉の強度(硬さではない)なんて低いはずですが(別に俺自身試験したわけじゃないんでで申し訳ないですが絶対そうだよね?)素地+釉(馴染み合った中間層の影響がデカいはず)の強さが物の強さとすれば釉の受け持ち分がないんでハンディキャップマッチみたいなもんですね。重たい釉を厚くかけたいからってあんまり薄く素地を作ると、もしその釉が貫入多めだったりした場合薄っぺらい素地のみの強さに依存することになります。(強さ強さって言ってますけど要は丈夫さ割れにくさです)
 釉+素地での強さの関係性みたいものは分かりやすく解説できるレベルにになったらその時・・・

 当然液体やその他のものが染み込みやすいわけです。素地の貫通気孔の度合いによっては裏まで水が通っちゃいますよね。重湯だので煮ちゃうなんて防止法も込みで、なんか細菌とかバクテリアの温床として危険な香りもしますよね。(個人的には昨日の茶碗洗わずに飯食っても平気です)

 また素地中に水分が回り込むとほんのちょびっとでも水和したり、そのリスクが高まるようです。これは理屈はよくわかるけどいままで実感なし。組成によっても多寡はありそうで、素地中のカルシア分(石灰石とかドロマイト由来)が多い白雲陶器とかかな?スパンも数十年~百年規模かも?

 表に置いておくようなオブジェ、陶板等では貫入から侵入した水が凍裂(水が凍って体積が膨張する際の馬力でこわれちゃう)を引き起こす可能性も高くなるみたい。植木鉢は冬割れてることあるから実感ありますよね。北海道の方とかなら本焼きしたものでも体験あるのかな?

 まあとりあえず今日はここまで!

 もちろん「貫入しにくい土」VS「貫入しまくる釉薬」ってのも来年1.4のドーム大会で試合するかどうか考え中です。  

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